【モノトーン・ミュージアム】(F.I.N. 2024年8月例会レポート)

2024年8月11日に開催された、TRPG circle F.I.N. 8月例会にてモノトーン・ミュージアムのGMをしました。

今回は『歪み無き正義』のシナリオを実施しました。

※注意
こちらはプレイログになりますので、本レポート内にはシナリオのネタバレが含まれることがございます。
閲覧の際はご注意ください。

☆TRPG circle F.I.N.についてはこちらをご覧ください

プレイログ

◆プレイヤー

PL1. ロサード・ヘイロー
PL自作キャラで術者、貴人
不死者の両親の下に産まれる。聖都のアカデミー賢者の羽にコネで入学するも芽が出ず不死者になれない日々が続く。そんな彼女に御標を疑ったことのない両親から異端審問官になるよう言われ、素直な彼女はそのまま異端審問官となるのだった。

トートの事は信頼している。

PL2. トート
サンプルキャラクター『御標の守護者』の僧侶。
不死者であることを悔やむ母を深く愛している少女。過去に伽藍によって歪められた御標によって母は死ぬことができたのに、それを紡ぎ手によって正され生きることになった。彼女は自らの幸福を押し付けるような紡ぎ手を裁くために異端審問官となった。

セブンには連帯感がある。

PL3. 7(セブン)
PL自作キャラクターで戦人、日陰者
かつて、御標によってほろんだ暗殺者養成組織の生き残り。親も兄弟も友人も誰もいない。ある戦場で紡ぎ手を殺したときの技に感銘を受け、異端審問官になった。

ロサードに対して借りがある。

『歪み無き正義』は今回初めて回したのですが、異端審問官サイドでのスタートとなったときに出自・境遇のフレーバーテキストが紡ぎ手用に作られたものなので、キャラクターの設定を作るのに苦戦してしまうといった問題にキャラ作成時に気づきました。

◆ストーリー

スイートピーの国に向かうマシュー隊長とPL達
ロサード「滅びの御標が下るのは可哀そうです。この国の民たちを聖都に迎え入れれることはできないのでしょうか・・・?」
マシュー「滅びの御標が下るのは私も悲しく思う。だが、これは神の御意向だから破滅を受け入れるべきだ。もし我々にも破滅に向かう神の御標が下るときがあれば、それに従うべきだ。」
ロサードは悲しそうにしながらも一行に同行するのでした。

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エンディングはこれまで自分たちが敵対していた紡ぎ手という存在になってしまったPLたちがどう生きるかを決める歪み無き正義で一番重要な場面です。
しかし、ここで少し問題が起きました。お気づきかもしれないですが、このストーリーはこのセッションを行った時点でのハンドアウトが異端審問官であるというだけのハンドアウトだったので、ストーリが希薄になってしまいPL達が自分たちが紡ぎ手というものを知ることによる葛藤を起こしにくいシナリオになってしまいました。
そのため、トートとセブンは異端審問官でありながら紡ぎ手になってしまった今、自害するしかないという選択しかとりにくい状況に陥らせてしまいました。
一方で、ロサードは物語中でいくつか葛藤があり、またクライマックス戦闘で紡ぎ手のNPCのクラウスに助けられたこともあり、紡ぎ手であるクラウスを殺して自分も死のうというセブンやトートと対立することになりました。
GMがPLといろいろと話し合った結果、身寄りのないセブンは紡ぎ手をうち滅ぼすという信念のもとクラウスを倒し自らも自決することにし、その結果クラウスとの闘いで殉教することになりました。
トートに対してクラウスは「異端審問官を辞め、母に寄り添う形でゆるやかに最期を迎えるのはどうか」と諭すも、トートは自分が今まで信じてきたものをそう簡単に変えることはできないと最期は神に祈りをささげた後自害しました。
そして、ロサードは生き返らせた結果逃げ出したマシューを探し、説得したいという目標を持ち新たな旅に出ることにしたのでした。

◆総括

今回のシナリオの反省として、GMがPLにしてもらいたい体験の一部に目を向けすぎたばかりに、道中でのPLの葛藤を強める工夫が出来ていなかったという問題点が浮き彫りになってしまいました。
今回セブンさんから色々アドバイスを頂けました。

  • このストーリーのNPCがほとんどPLとの因縁がない状態なのでPLが置いてきぼりになってしまう。例えばオープニングのマシューの回顧のマスターシーンをミドルフェイズに置き、マシューやクラウス、アンナとプレイヤーが途中で絡むことで葛藤が生まれるような状況を作る

  • ハンドアウトでしっかりとPLが異端審問官でありながら紡ぎ手に対して考えさせられるようなシーンを入れる

物事の解決方法はいろいろあります。その中で最適なものを選び、遊んでくれるPLさんたちに『歪み無き正義』が一番やりたい『自分が今まで信じてきたものを捨てないといけない時どうする?』という局面で選択をする体験をしっかりと味わってもらえるシナリオにブラッシュアップしていきたいと思います。

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