【モノトーン・ミュージアム】(F.I.N. 2024年12月例会レポート)

2024年12月15日に開催された、TRPG circle F.I.N. 12月例会にてモノトーン・ミュージアムのGMをしました。

今回は『仮初のクリスマス・キャロル』のシナリオを実施しました。

※注意
こちらはプレイログになりますので、本レポート内にはシナリオのネタバレが含まれることがございます。
閲覧の際はご注意ください。

☆TRPG circle F.I.N.についてはこちらをご覧ください

プレイログ

◆プレイヤー

PL1.リーチェ
オリジナルサンプルキャラクター『始まりの旅人』の旅人、戦人
フィリップ・C・ジャンティ(MMM P101)のサーカス団にいたことがある人物で、今は劇団を離れて大道芸をしながら一人旅をしている。スクルージの事はおひねりをケチるので嫌い。

ニコラスには親近感がある。

PL2.ニコラス
オリジナルサンプルキャラクター『始まりの僧侶』の僧侶
聖教会の穏健派に属する温厚な神父。紡ぎ手の力を信じながらも神への信仰の厚い男。

ダン・ザ・ロックオンに対して純愛の感情を持っている・・・!?

PL3.ダン・ザ・ロックオン
PL自作キャラクターで戦人、旅人、狩人
銃を撃って殺すのがちょっと得意な一般人。先の先を取って先手で殺すゾ!!直撃を取れば大ダメージだ!移動力が高いが回避力や防御力が低く、資金への行動手段を持たないので運用には注意。背後からの奇襲に気を付けよう!

アポロの事を崇拝している。

PL4.アポロ
PL自作キャラクターで道化、童子、旅人
其達に育てられた青年。幼少期にエドワード・ラグタイム男爵(MMM P100)と出会っており、彼の弟子になりたいと修行の旅に出た。男爵を倒す御標に逆らい紡ぎ手に覚醒したことで異形化は免れたものの、精神が幼い状態。

リーチェには好感を持っている。

今回のシナリオはなんかめっちゃ行動値が高いのが2人いました(アポロとダンの19と21)
そしてこの日GMは道化のクラスの強さを目の当たりにしたのでした。殺人的技芸、強かったよ・・・・

◆ストーリー

オープニングでダンは亡くなったと聞いた友人のベルの墓を探しているのですが、どこにも見当たらず墓守に聞いてみるのでした
墓守
「いやー、死んだのは死んだんじゃが、墓はどこにあったか覚えておらんのじゃよ」
ダン「チクショウ、あてにならねぇ!」

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教会前の広場でスクルージが貧しい親子に心無い言葉を吐き捨てます。
リーチェ「いいか、品性は金で買えないんだぜ
オープニングでNPCの少年と教会に向かっていたリーチェは少年に耳打ちするのでした。

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物語の中盤、情報収集で一行は死んだといわれているベルが嘘屋(MMM P101)から『自分が死んだ』という嘘を買った事実に気づきます。
ダン「うわー、あいつかー!!」
アポロ「なるべく会いたくない奴が出てきやがった!」

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嘘屋に接触する一行。
嘘屋「私は嘘屋。セールスマンみたいなものです。ただのセールスマンではございません。私が扱っているのは嘘。本当と引き換えに嘘をお売りしているのです…!」
ニコラス喪黒福造やないか!」
アポロ「斧でドーンってやってくるやつw」

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嘘屋はベルの嘘と引き換えにPLの誰かが罪を犯す嘘を要求してきました。ここでPL達は悩みます。
アポロ「それじゃあ僕がマーレイとの取引で偽金を使った嘘ならどう?」
リーチェ「冷静に考えろ!本当に大丈夫なのか!?」
アポロ「大丈夫だよ、僕はエドワードラグタイム男爵みたいな悪党を目指しているからね!僕にとっては好都合だよ!」

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結果、嘘屋は『ダンが罪もない人を殺した』という嘘と引き換えにベルが死んだ嘘を消し、ベルの居場所を一行に教えました。
リーチェ「本当に良かったのか?それで?」
ダン「さすらいの俺が引き受けるのがこの中で一番ダメージが少ない。これも根無し草のやり方だぜ!
本日一番輝いていたダン・ザ・ロックオンでした(GM所感)
そして、その後の購入判定でダンはファンブルしました
GM「嘘屋の嘘がここで効いてきたかー!」

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エンディングではニコラスは来年のクリスマスまでこの世界を離れる3人の精霊と会いました。
ニコラス「未来の精霊さんにはどんな未来が見えますか?」
未来の精霊「私は御標や大精霊様のお告げでしか未来を見ることができません。ですが、今この町の皆が幸せである未来が見えるような気がしています」
精霊は教会の広場で子供たちにプレゼントを配るスクルージや子供たちと一緒にプレゼントをもらっているリーチェの楽しそうな姿を見ながらそう答えます。歪んだ御標による仮初の幸せでなく、本当の幸せを手に入れたスクルージ。その幸せが今、人から人へと広まっていっているのですから。

ちなみに、スクルージは正しい御標によって間もなく死を迎えるのですが、最愛のベルに見守られて幸せなまま最期を迎えることになります。これは、一行がベルに会った時にベルがまだスクルージを愛しているということに気づいたアポロが、ベルに「全てが終わったらスクルージに会ってほしい」と言ってくれたおかげです。GMとしては一番幸せな形で物語が終わったと思っています。

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ダンのエンディングではダンがこの町を去るシーンから始まりました。犯罪者として扱われて後ろ指を指される中、ベルは犯罪者でありながらも自分のために動いてくれたダンにお礼を言いに行ったのですが、
ダン「俺はもうこの町に来ることも無ければお前に会う事も二度とないだろう
GMは、ダンがなぜベルにこんなに冷たい言葉をかけたのかが気になったのですが、ベルは自分が死んだという嘘を買い、友人であるダンも騙した(縁が切れた)形になったのです。だからダンは率先して嘘屋と取引をしたのかもしれない。あの時点でもうベルに会うことは無いと決めていたのかもしれない。。。と色々と深く考えさせられるシーンでした。

◆総括

本作は2023年の12月の例会用に作ったシナリオでしたが、当時は立卓しなかったので、今回の例会までお蔵入りしていたシナリオでした。直前でいくつか見直したのでまだマシにはなったのですが、PCとNPCの接点が薄い設計になってしまっていたので、そこは挽回していきたいです。
今回はシナリオに嘘屋を出してみたのですが、さすがモノトーン・ミュージアムならではの独特な設定をもつキャラクター、PLさんたちからの評判が良かったように思います。今回私は嘘屋に喪黒福造の声とセリフ回しを割り当ててみたのですが、他のGMさんたちがどう演じているのかは見てみたいと思いました。

また、これは今回のセッションで発覚したのですが、なんと旧環境と新環境で出自表、境遇表の内容と効果が微妙に変わっていたみたいなのです。私が旧環境時代に作ったサマリーの表が改訂版のルールブックの表と微妙に違うとアポロさんが気づいてくれました。
モノトーン・ミュージアムが改訂版になって暫く経ちますが、旧環境でサマリーを作っていた人は改訂版であちこち変更が入っていることがあるので一度見返したほうが良いかもしれません。

2024年の総括

さて、2024年も残りわずかとなりました。
思えば2024年はサークルF.I.N.でGMとしてモノトーン・ミュージアムの卓をたくさん実施させていただきました。私自身TRPG歴はまだ浅く、修行中の身なこともあり、毎回のセッションの振り返りには多くの発見と反省がありました。
それでも、いつも思うのがGMは楽しいということです。
ではなぜGMが楽しいのか?
私のシナリオは『ボスを探し出して倒したらシナリオ自体はクリアです。さて、ここにまだ悩みを持っていたり悲しい思いをしているやつがいます。そいつをあなた達の力で幸せにしてみませんか?』と(なるべく)なるように作っています。
ボス討伐とは別に何かしらのテーマをGMが提示し、それに対してプレイヤーがどのようにロールプレイしたり対処してくれるのかを見るのがとても楽しいのです。
時に自分の想像を超えた行動や名言に出会うことができる。私にとってそれがTRPGの一番好きなところです。
2025年もさらに面白いシナリオと体験をプレイヤーの皆さまに提供できるよう頑張っていきたいと思います。

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