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『文藝春秋』5月号について|編集長の松井一晃から読者の皆さまにメッセージ

読者の皆さま、こんにちは。文藝春秋編集長の松井一晃です。

4月8日に緊急事態宣言が発令されたのを受け、七都府県の都市部のデパートや商業施設にある多くの大型書店が休業を余儀なくされています。そのため、5月号はいつもよりもお買い求めにくくなっています。ご不便をおかけして申し訳ありません。

しかし、大型書店であっても、東京・新宿の紀伊國屋書店や八重洲ブックセンターの本店のように、自社所有の店舗で営業を続けているところもあります。私の沿線の新宿区中井駅前の伊野尾書店さんのように、本屋の火を消さぬようがんばっている〝街の書店〟もたくさんあります。皆さん、こういう時こそ、お住まいの近くの本屋さんを応援していただけませんでしょうか。

さらに、文藝春秋は主要コンビニエンストア各店でもお買い求めが可能です。Amazon楽天紀伊國屋honto等々、各オンライン書店でも購入できます。

またスマホやタブレットでお読みになりたい方は、電子版(Kindleなど)もございます。こちらも各オンライン書店でお求めになれます。

そして昨年11月にスタートした文藝春秋digitalでも、5月号掲載の特集記事を順次配信していきます。それ以前の特集記事も含めて、月900円で読み放題です。この機会にぜひ購読してみてください。

皆さん、今月も文藝春秋本誌をどうぞ宜しくお願いいたします。

物心ついて最初のテレビの記憶は、『8時だョ!全員集合』でドリフターズとキャンディーズが共演していた場面です。志村けんさんの東村山音頭、特に白鳥の衣装をまとって「イッチョメ、イッチョメ、ワォ!」と歌い踊るくだりが大好きでした――お茶の間に笑いを届け続けた日本最高の喜劇人が、こうも、あっさり逝ってしまうなんて……読者の皆さん、特に高齢者の皆さん、このウイルスを絶対にあまく見てはいけません。

5月号は志村さんのご冥福を祈りながら、前号に続いて、コロナとの戦いの大特集を組みました。

塩野七生さんの「日本人へ」特別編、磯田道史さんの「感染症の日本史」から、小池百合子東京都知事、吉村洋文大阪府知事のインタビュー、武漢でコロナウイルスと闘い続けた女性医師の手記。さらには今後の世界経済の行方を占う小特集「全世界同時不況に備えよ」、自宅で時間を持て余しているであろう小中高生に自らも母である辻村深月さんと綿矢りささんが全力で薦める「極上の12冊」。そして特別読物「志村けん 最後のコメディアン」……。

不安な日々を過ごしておられる皆さんのために、編集部一同、いまできる最高のラインナップを揃えました。今号もすべての記事がお薦めです。