経営者は古典に学べ 楠木建
1999年に親会社キヤノンの役員からキヤノン電子社長に「左遷」された酒巻久氏は、就任するとすぐに「高収益企業化」のビジョンを掲げ、意識改革に乗りだした。不採算の関連会社を整理し、設備の内製化を進め、徹底的にコストを切り詰めた。10年で経常利益率を20%にするという具体的目標を掲げ、目標を達成したら給料アップとボーナスで社員に還元することを約束した。酒巻氏の社長就任6年目には、1%しかなかった経常利益率は10%の大台に乗った。
ここから先は
1,546字
/
1画像
noteで展開する「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。同じ記事は、新サービス「文藝春秋 電子版」でお読みいただけます。新規登録なら「月あたり450円」から。詳しくはこちら→ https://bunshun.jp/bungeishunju
文藝春秋digital
¥900 / 月
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に配信。月額900円。(「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。今後は、新規登録なら「…