泣いて笑ってシャイロック 池井戸潤×阿部サダヲ×本木克英
池井戸 最初に映像化の話を聞いたとき、正直「無理だ」と思ったんです。原作は10編から成る連作短編で、主人公は毎回異なり、支店内でさまざまな立場にある銀行員たちの姿を描いていますから。それを2時間の映画のなかに収めるのは至難の業だなと。しかも、映画で主役となる西木は、原作の中盤で行方不明になっちゃいますからね。
阿部 役をいただいて原作を読んでみたら、西木が途中で行方不明になるのであんまり登場機会がない。そんなに大変じゃないなって思っていました。
本木 主役だと思っていなかったって?(笑)
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