至福の贈り物② 井上荒野
井上さん
(撮影・三原久明)
相手の顔が浮かんだら贈りどき
お歳暮やお中元など、節目の贈り物はあまりしたことがないんです。ふと、すごく美味しいものに巡り合うと人に伝えたくなる。「あの人はきっと好きだな」と顔が浮かんだときにはじめて贈ることにしています。「おいしい」を分かち合いたくて。
蒸さずに焼く関西風の𠮷塚のうなぎは昔、九州にルーツを持つ母に教わってからすっかり定番に。特別な日や感謝の気持ちを伝えたいときなど、ちょっとリッチな贈り物にぴったりです。斉吉のお惣菜は、たとえば一人暮らしの友人に、「きちんとごはん食べてね」というメッセージを込めて贈ることが多いかな。特に酢で締めたさんまはお酒にもよく合って、わが家でも晩酌のあてにしています。長野に移り住んでからスーパーで簡単に地酒が手に入るようになり、お酒が進むばかり……。
“特別な日、特別な人への贈り物に”
明治6年に創業した福岡・中洲の𠮷塚うなぎ屋ではお取り寄せも大人気。関西風に蒸さずに焼き上げられて外はカリッ、中はふんわりとしたうなぎは、ほんのり甘いタレと相性抜群。
蒲焼き1人前4,800円
㉄𠮷塚うなぎ屋 ☎092-271-0700
“季節のうつろいを味わって”
気仙沼から海の幸を届ける斉吉の目玉は、さんまと海鮮丼。旬の魚を使った漬け丼は種類豊富で、「季節ごとに届く案内が待ち遠しい」と井上さん。
(上から)雪つつみのさんま864円 海老カツレツ864円 平目漬け丼1,998円 金のさんま972円(写真=志水隆)
㉄斉吉商店 0120-251-761
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