門外不出の回顧録 橋本五郎
私と尾山宏読売新聞論説副委員長が聞き手を務め、北村滋前国家安全保障局長が監修した『安倍晋三 回顧録』(中央公論新社)が出版された。安倍政治の大きな特徴は「親安倍」と「反安倍」がくっきりと分かれているところにある。熱烈な安倍ファンの存在に加え、安倍さんの衝撃的な事件の記憶が生々しいだけに版を重ねるだろうとは思っていたが、予想をはるかに超える反響に驚いている。
安倍さんへのインタビューは首相を辞任した直後の2020年10月から翌年10月まで18回、36時間に及んだ。この間、安倍さんは、北村さんが用意した300冊は優に超えるスクラップを読みながら、記憶を呼び起こして臨んでくれた。
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