新聞エンマ帖 岸田政権「不思議の負けなし」
★岸田政権「不思議の負けなし」
政治報道の浅薄さに振り回された1年だったと思う。プロ野球の故・野村克也監督は「勝ちに不思議の勝ちあり」と言ったが、前半戦はまさにそうだった。
夏の参院選で岸田文雄自公政権がなぜ勝てたのか、紙面を読んでも全然分からない。「新しい資本主義」など首相のお題目が紙面を席捲したが、中身のなさは首相の説明も記事も同じだった。「野党第一党」を賭けた立憲民主党と日本維新の会の戦いを囃し立てたが、結局は「二弱」のオチだった。それで首相が「黄金の3年間」を手にしたと書かれても、狐につままれた思いしか残らない。
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