菊池寛賞発表

ラグビー日本代表の菊池寛賞受賞を喜ぶ 佐治信忠「ダイバーシティーの象徴、桜の戦士」【全文公開】

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佐治信忠氏(サントリーホールディングス会長)

 ラグビー日本代表の菊池寛賞受賞を、心からお祝い申し上げます。

 日本中が興奮の坩堝と化した今回のラグビーワールドカップ。これまで日本ラグビーが経験したことがなかった初のベスト8、決勝トーナメント進出という新たな歴史を力強く刻んだことを、ラグビーファンとしてはもちろん、日本人として大変誇りに思います。

 あらゆるものを犠牲にしながら、長期間にわたる過酷な練習に耐え抜いた日本代表。その中から生まれたONE TEAMとしての強靱な絆がチーム力を一段と高め、堂々と世界の列強と戦い抜いた桜の戦士たちに、心から敬意を表したいと思います。

 今回の日本代表選手には、歴代最多の15人の外国出身選手が選出され、出身国は7カ国にのぼります。そんな彼らが桜のジャージを身にまとい、日本の大躍進のために激しく戦った姿に加えて、国歌である「君が代」を、その意味を理解し、日本人選手とともに斉唱している姿に感動を覚えました。まさに国境を越え、異なる文化を受容し、尊重するダイバーシティー。グローバルに飛躍するために、あるべき日本の姿が凝縮されていました。

 今後の日本の針路にも強い示唆を与えてくれた日本代表は、まぎれもなく菊池寛賞受賞にふさわしい存在です。改めて、菊池寛賞受賞、おめでとうございます。

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ラグビー日本代表チーム

(2019年12月号掲載)



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