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磯田道史 わが徳川家康論 ③武田信玄と三方ヶ原

大河ドラマ主人公・家康が“生涯最大の危機”から学んだこと/文・磯田道史(国際日本文化研究センター教授)
第1回第2回から読む)

磯田道史氏 ©文藝春秋

 この「わが徳川家康論」では、第1回は家康誕生、第2回は桶狭間の戦いと信長との同盟を軸に、徳川家康という人物を論じてきました。今回は家康の長い生涯でも、最も苦しかった時代、最強の敵といえる武田信玄との対決を見ていきたいと思います。正確に言えば、武田晴信が出家し、武田家を出てからの法名が信玄ですから、「武田の信玄」もしくは単に「信玄」という呼び方で話を進めていきます。

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