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日本の顔 森重文
森重文(もり しげふみ・数学者)
東京都千代田区 学士会館にて
写真=佐貫直哉 (本社)
複雑すぎて通常の空間では見えず、ありのままには描けない図形。しかし、数学的宇宙の中に、それは厳然と存在している。数学者・森重文(71)は、そんな「見えないもの」を追求する“冒険家”である。
「考え始めたら、のめり込んで抜け出せなくなりますね。そうして没頭していると、ふとした瞬間に一気に見えてくる。これが数学の魅力です。ぼーっとしているように見えるのか、妻からは『いつも休んでるみたい』と言われますけど(笑)」
1990年には「三次元代数多様体の極小モデルの存在証明」で数学界最高の名誉であるフィールズ賞を受賞。今では他分野にも応用される森理論の功績は計り知れない。
「数学は美しい。真理の先に美があるんです。キュビスムや印象派の絵が好きなのですが、パウル・クレーは『芸術は見えないものを見えるようにする』のだと言いました。これは数学にも通ずると感じています」
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