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成長戦略を阻む“じゃまオジ” 安宅和人

文・安宅和人(慶應大学教授・Zホールディングスシニアストラテジスト)

安宅和人氏 ©文藝春秋

 真の成長戦略とは何か。その話をする前に、まずは日本の現状が世界から見てどれくらい“ヤバい”のか、ご説明しましょう。

 日本生産性本部の調査によると、2020年における日本の労働生産性は、1時間当たり49.5ドルと、主要先進国(G7)のなかでは最下位を記録し、アメリカと比べると6割の水準です。旗鑑産業とされる製造業に特化して見ても、2019年の日本の労働生産性水準は、OECDに加盟する主要31カ国の中では18位という低さです。

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