Dan Dan 心惹かれてく、by Field of view
小学生の頃、風邪引いている時だったろうか、ベッドの上でこの曲を聞いていた。けれど、それはオリジナルではなく、誰かのアレンジだった。
当時はまだカセットテープで、アニメの曲が詰め込まれた緑色のカセットテープを父さんが買ってきてくれたのだ。
この曲はドラゴンボールGTのオープニングなのだが、聞く度に力が湧き、ベッドの上で思わず天井に手を伸ばしたものだ。まるで気功波が出るかのように。
そういえば、小学校に入学した日、前の席に木下くんと言うクラスの中でもカッコいい男の子が座っていた。今でもはっきりと覚えているのだが、「昨日の夜、窓の方に手を向けると気功波がでた」と言っていたのだ。掌を見ると、確かに真ん中だけ少し焦げているようだった…不思議な出来事だった。それだけしか話していないのに、親が迎えに来た際、入学当日から友だちができた、と鼻高々な僕がいた。
それから時は流れ、ウィーン時代。獨協大学でできた親友3人の内の1人とヨーロッパ旅行に行った。かなりぶっ飛んだ女性で、待ち合わせの遅刻は日常茶飯事。アメリカに行った時には、寝坊して飛行機を乗り過ごすという人生舐めきった人物。まぁ、そんなヤツとバチカン市国を観光してる時、そいつがオッサンの警備員に一目惚れした。どうなるものでもないのにその場から離れたくないと言い出したので、この名曲から抜粋して「あのオッサン見たとき、子どもの頃大切に想ってた場所を思い出したか?」と聞いたところ、ぐうの音も出なかったみたいなので、一緒に歌いながら観光を続行した。
そういえば中学の時、なんのバンド好き?って話題がイケてるグループであって、Field Of Viewって言ってるヤツがいた。恐らくこの曲しか知らないんじゃね?と思っていたのも今は懐かしい。
もちろん、今この曲を聴いて思い出すのは小学校の頃の初恋のあの子の顔である。