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モアナと伝説の海2 備忘めも
ストーリー
前作での壮大な冒険から3年、妹のシメアが生まれ少し大人へと成長したモアナは、愛する家族と島の仲間たちとともに暮らしていた。ある日、「かつて人々は海でつながっていたが、人間を憎む神によって引き裂かれた。海の果てにある島に辿り着けば呪いは解け、世界は再びひとつになる」という伝説を知る。
モアナは人々の引き裂かれた絆を取り戻すため航海に出ようとするが、それは、その島に近づこうとこうとすれば、 “生きては帰れないかもしれない”というほどの危険に満ちた冒険だった。幼い妹シメアや家族たちと二度と会えないかもしれない…しかし、愛する人たちを守るため、「私が、やらなきゃ」と決意し、迷いや葛藤を乗り越えて果てしない旅へ踏み出すモアナ。
前作で相棒となった半神半人のマウイが「モアナ、お前は一人じゃない」と背中を押し、さらには良き理解者で心の支えとなっているタラおばあちゃんから勇気をもらい、島の新しい仲間たちと一緒に新たな冒険へ旅立つ。
つながること
■"つながればどんなこともできる”
■”どんなに遠くへでも行ける”
■海はすべての島々、そして人々をつないでいる
■土地・部族・言語という「分離」の幻を越えた連帯
■アバター2「海の道」との関連↓
The way of water has no beginning and no end,
The sea is around you and in you,
The sea is your home, before your birth and after your death.
Our hearts beat in the womb of the world,
Our breath burns in the shadows of the deep,
The sea gives and the sea takes.
Water connects all things, life to death, darkness to light.
海に沈んだ島モトゥフェトゥ
■「力に飢えた神によるひどい洪水」で沈んでしまった
■モトゥフェトゥの復活…Tautai Vasa(祖先)は成し得なかった
■モトゥフェトゥ島
└すべての島々を繋ぐ中心的な存在だった
└地理的に重要な位置にあった
└様々な文化が交わる場所だった
└島の壁面に海図のような壁画が刻まれていた
└太平洋の情報の集積所のような役割を果たしていた
└人々のつながりの大切さを示していた
■motu=island、fetu=star → 星の島
⭐️アトランティスとの類似性
⭐️あるいは旧約聖書における「バベルの塔」
・人々は洪水ののち神に従わなくなり、天に登ろうとしてバベルの塔を建て始めた
・神は人々の言語を変え、互いに理解できないようにした
・互いの言葉が分からなくなったため、仕方なく塔を建てるのをやめた
・神は人々を散らし、地のあちらこちらに送った
航路の把握をやめること
■”物語の先はわからない。でもどんな自分になるかは決められる”
■道なき道を行き、新しい道を見つけること
■マタンギ ”道はひとつじゃないの”
■理性や過去の情報から割り出したルートに頼らない
異なる乗組員のハーモニー
■航海には異なる特色・ギフトが必要
■始めはバラバラ→次第にリズムを合わせていき→それぞれの持ち味が航海にいかされる
■3人の仲間は ロマンと知恵/知性と好奇心/生活と安定 の象徴?
■他者との融合、そして自分の中のさまざまな側面のことでもあるのでは
■それぞれが挫折と挑戦を繰り返すことで、ひとつの船として成長していく
Get Lost!マタンギの存在
■力に飢えた男性神によって、数千年とらわれの身になっている
■”大胆に自由に” ”心抑えてちゃつまらないわね”
■星に従うのではなく”心に従い” “迷え”
■自由奔放な風性、女性性
■コウモリ=魔女性の示唆
■Matangi=マオリ語…風、そよ風/トンガ語…風の神
■彼女がモアナに開いた近道…神の道
└神経を介して経験する霊的次元??
力に飢えた神ナロ
■原型:タウィリマテア(Tāwhirimātea)
└ポリネシアの神話に登場する天候と嵐の神
ナロの正体とは?
ナロのキャラクター設定には、ポリネシア神話のエッセンスがたっぷり詰まっています
・嵐と雷を操る力(自然の力の擬人化そのもの!)
・人間に対する複雑な感情(神々と人間の関係性を表現)
・自然の二面性(破壊と創造)の体現
それに、ナロの名前には物語における象徴性もあるんです。「長い中断期」(The Long Pause)という歴史的事象を象徴しているんですよ。これは、ポリネシアの探検と航海の歴史で、東ポリネシアの発見が2000年も途絶えていた時期のことなんです。
物語の中でナロは、直接姿を現さず影から操作を行う存在として描かれています。これも、ハワイ語の「nalo」(見えなくなった)という意味と巧みにリンクしているんですよね。
半神半人・マウイとの協働
■マウイ=demigod、半神半人の存在
■天と地をつなぐが、もとは人間=ガイド、アセンデッドマスター??
■モアナはマウイによる高次のトレーニングを受けてレベルアップ
■船員たち…ガイドの守護を受ける存在→ともに働く存在へ成長
■精神的・肉体的成長→嵐さえ恐怖でなくゾクゾクする冒険の一部に変化
■物語の最後、マウイは村にも姿を表す
└シリーズ1ではモアナ(選ばれし存在)がマウイと交流して村を救った→誰でもスピリットガイドと直接交流できる時代の到来??
モアナが受け継いだ称号 Tautai
■”Tautai=すべての海をつなぐもの”
■Tautai Vasaの象徴(あるいはスピリットアニマル)=クジラ
TAUTAIとTAUTAI VASAについて
パンフレットによると、『TAUTAI』:海と陸をつかさどる者に授けられる称号とあり、その由来はモトゥヌイの偉大な船乗りの名『TAUTAI VASA』にちなんだものらしいです。サモア語で TAUTAI=船長 VASA=外洋・大洋 という意味があります。
モアナのネックレス
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■模様について
モアナのネックレスなど随所に登場するスパイラル(うずまき)模様は、マオリ語で「コル」と呼ばれるもの。シダの新芽を指す言葉で、新しい命や門出、再生と平和、希望などを象徴しています。
MEMO
■プレアデスとプレアデスとタウィリマテアとマタリキ
・ニュージーランド:マオリ族
マタリキ:文字通り「神の目」(マタアリキ)、
あるいは「小さな目」(マタリキ)。
マオリ族の伝説によると、ランギヌイ(天の父)とパパトゥアヌク(母なる大地)が子孫から離れたとき、
タウィリマテア(風の神)は怒り狂って目をくりぬき、
空に投げ出しました。それがプレアデス星団のはじまりだと言われています。
もう1つの伝説は、マタリキを母の女神として6人の娘に囲まれています。
娘は、毎年の旅にうんざりして、海の冬の家から立ち上がって太陽(Te Ra)を復活させます。マタリキは、アンティポデアンの冬のソルスティス(冬至)とマオリの新年祭に関連しています。
■TUMU RA'I FENUA
巨大なタコの名前で、ポリネシア全土を取り囲む8つの触手を持つ。
TUMU=根、幹、源、礎
RA'I=空
FENUA=陸、大地、国
などの意味があります。
北はハワイの島々
南はニュージーランド
東はイースター島
西はフィジー、サモア、トンガ
マルキーズ諸島、ツアモツ諸島、
ガンビエ諸島、オーストラル諸島、タヒチ島やライアテア島も含むソシエテ諸島など、
太平洋のすべての島々が繋がり
一つの大陸として
一つの民族として
見なされているという
概念において
この巨大なタコは
重要なシンボルとなっています。
『MOANA NUI A HIVA』とは
=太平洋上の島々の偉大な海洋民族に祖先が与えた名前です。
2017年に世界文化遺産として登録されたライアテア島こそ
このポリネシアのすべての島々の中心・発祥の地であり、
タプタプアテアのマラエは
ポリネシア人にとっての聖地と考えられています。