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「Lv100」執筆メモ公開 哺乳類編 (飼育の日特別企画)

「飼育の日」かつ私の誕生日でもある4月19日の特別企画として古生物飼育小説の執筆メモを公開する規格の第2弾、今度は哺乳類のお話のうち3つを集めました。

3つ中2つがゾウなのですが、ゾウの飼育展示というものは非常に重大な課題です。

第二次大戦からの復興の中で純粋に子供達を喜ばせたいという願いから日本に連れられたゾウ達はもっぱら、動物園とは動物が「いる」ところだというごく単純な発想で作られた必要最低限の施設で暮らしてきました。

しかし近年、知能が高く広範囲で複雑な行動を群れをなして行うゾウにそのような施設をあてがっていてはゾウに負担を強いる(市民の財産であるゾウを適切に管理していない)ことになるので、厳しいチェックの対象になっています。

一方古生物としてのゾウもまた注目すべき存在で、有名なのはマンモスですが、同じように「現代的」なゾウの一種であるナウマンゾウは日本を代表する古生物のひとつであり、さらにもっと前に登場したゴンフォテリウムなどの長鼻類も非常に興味深い存在です。

つまり、古生物の飼育を考えるうえでゾウは注意深く、しかし避けて通ることなく確実に、扱わなくてはならないのです。

幸い、他の完全に系統の絶えた古生物と比べると飼育のノウハウと改良に関する考察が進んでいるとも言えますし、さらに現生種と比べ絶滅種のほうが日本の環境に適している面もありそうです。

というわけで、ナウマンゾウについてはまず井の頭自然文化園のはな子さんをはじめとするアジアゾウが原動力となり、また天王寺動物園のラニー博子さんが充実した環境で見せてくれた行動をヒントに、ナウマンゾウ向けの思い切った施設を考案しました。また直接飼育から間接飼育へ、ゾウ使いの職人技から合理的な管理への移り変わりを意識しました。

一方でずっと気になっていたアネクテンスゾウに対してはナウマンゾウとの対比でオーソドックスな施設に寄せつつも、植物化石を手がかりに里山の環境を管理することで得られる恵みを活かしました。ちなみに今回はアネクテンスゾウの回の分量が圧倒的に多いです。

もう1つのお話はスミロドン、いわゆるサーベルタイガーですが、こちらも現生の肉食獣がかなり参考になるので多摩・旭山・王子などをモデルにしつつも、あの長大な牙について分からないことが多いので、それなら作中の世界でも分かっていなくて解明に向けて努力が続けられているのではということで、動物園の研究機関としての側面や国際的な協力を織り込みました。

第三十九話(ナウマンゾウ回)のメモ

ナウマンゾウ
顔面が平たく切り立っている・下顎の先端はあまり出っ張らない
下顎の咬合面は顎関節と比べると他のゾウほど下でない ゴンフォテリウムのはさらにはっきりと背が低い 側頭部の咬筋のスペースが浅い 下顎の厚みが小さい(ケナガマンモスと比べて) 噛む力弱い? イネ科食べないから? ステゴドン科と比べれば草食に適応している
ケナガマンモスと比べて手足がきゃしゃ 背が低い(森林性?)
首から後ろは他のゾウとの違いより雌雄の違いのほうが大きい
臼歯の間は狭い
牙はハの字に開く アケボノゾウの牙は前向きに平行に突き出る
アジアゾウは水中で活発に動く より冷涼な気候に適応したナウマンゾウはどうか アラスカやツンドラのヘラジカでも水に入る

ナウマンゾウを繁殖・研究、展示する施設「日本エレファントセンター」
日本で初めて脊椎動物を再生
日本の動物園で飼われているゾウは北のほうからナウマンゾウに置き換わりつつある その先駆け
メスのナウマンゾウは花の名前+子、オスは花の名前+太郎
最初の雌雄 桜子と桜太郎
その三頭の子供 梅太郎、菊子、末のれんげ子
三頭と同世代の他に再生された二頭 つつじ子、百合太郎
梅太郎とつつじ子の間に生まれたあじさい子
計八頭
導く大人のゾウがいない環境に生まれたので飼育員とゾウ使いの役割が非常に重要だった
40年を経てナウマンゾウ自身が子ゾウの面倒を見られるようになった
間接飼育に移行しつつある
放置されていた里山を実験林として放牧 ナウマンゾウが普段いる平らな部分(元は放棄された水田)と山の中に入っていく象道に分かれている 放棄されたため池を水浴びに使う
元は平らな部分だけを歩かせていたものを十年ほどかけてナウマンゾウとゾウ使いと植物学者と飼育員が協力して道を切り拓いた
餌を取りに行くために林道を使っていたところゾウ使いがナウマンゾウを連れて林道に入ったのが始まり ナウマンゾウの安全のために小石を取り除いたり有毒植物を避けたり、また除去すべき植物を見分けたりしながらの作業
ナウマンゾウの力で木が倒されることも何度もあった 頭頂の隆起と牙を使う 
雑木林維持の手法としても研究されているが人のみの手で管理した場合とは違いがある
象道をゾウ使いとナウマンゾウが歩き外周のルートを解説員と見学者が歩くことでナウマンゾウを自然に観察できるツアーを企画 ゾウ使いもナウマンゾウが進むルートをきっちり指定できるわけではない 解説員と無線で連絡を取り合ってナウマンゾウと距離を保つ(タブレットで地図上に位置を示すほうがいい?)
象道は山の中の比較的平坦なルート
パラエオロクソドン・アンティクウスの場合EQ値はアフリカゾウをやや下回る1.2 EQ値が2以上あるアジアゾウほど綿密な指示には従えない(同等程度のEQ値でしかないアフリカゾウもそれなりに指示に従う) 背中に乗るなどは避ける
オスは間接飼育 ナウマンゾウのオスと同等の牙を持つ金沢動物園のボンの例に倣う
ボンの場合も牙を切ろうという計画になっている エレファントセンターでも特に高齢で牙を切る訓練ができていない桜太郎を除き牙を切る(弓鋸を使う) 切った牙は象牙の流出を防ぐために焼く 象牙取引の抑制をアピールするイベント

梅雨明け

飼育員の野尻梓
植物学者の能戸
タイから来たゾウ使いのウライ 引退した父親の代わり

野山を歩くナウマンゾウの姿が見えるハイキングコースを企画している テストのために三人で予定どおり歩いてみる

(この部分省略)
いつもはゾウ使いがナウマンゾウを連れて象道に入り、植物学者がそれに伴うが、今回はウライと能戸はナウマンゾウからやや離れ、梓、来園者の役で呼ばれた町の広報が離れたところから見る
テストに選ばれたのは第二世代のメス、れんげ子
れんげ子とウライ、能戸が先に象道に入っていく
梓と広報係がハイキングコースへ
(省略ここまで)

第六十七話(アネクテンスゾウ回)のメモ

ゴンフォテリウム・アネクテンス(アネクテンスゾウ)
発掘地に近い動物園で数十年前から飼育
「ゾウの代用ではない」というところを見せたい
化石ゾウの多様性 ひとつの施設ではせいぜい2種のゾウしか見せられない(モエリテリウムやフォスファテリウムなら入るが)
他の施設との連携 ナウマンゾウ回の日本エレファントセンター

モエリテリウムの長風呂対決

アネクテンスゾウ
垂直交換式の歯のM3が生えきっているので成獣(ウマなら3歳、カバなら20歳弱に相当) 牙が右だけ個人蔵だった
牙の削れ方が非対称 個体の行動の癖を反映している
他のゴンフォテリウムと比べて…
・初期のもの
大きく3つに分かれるうちの最初の側系統群「アネクテンスグループ」に含まれる(残りはタイプ種の単系統群と後期の単系統群)
・華奢
下顎を比較するとゴンフォテリウム全体の中で特に華奢で小さく関節が低い(バクと比べても低い) tassyi(後期型)のように同じくらい関節が低いのもある
M3は生えているのでアロメトリーでまだ低いというわけでもない
関節が残っている右側の後方は割れてさらに後方に倒れたような裂け目がある 実際にはもう少し高かったことになる
歯隙が発達して歯隙の前は細く後は幅広いという形はブラウザーの性質を持つ草食獣らしい
ゴンフォテリウムの中では柔らかいものを食べていた?
牙が削れた跡はあるので枝を扱うことは普通だったはず 枝を食べず葉だけをそぎ取った?
カバも下顎自体はごついが関節は低い 単純に噛む力が弱いというのではない 前後の動きに乏しい

マレーバクの観察から
常緑樹少なければ今の森に近く見える
今の森そのものではなくするには?メタセコイア? ササを排除するのが重要になりそう ササが繁茂しているとどうしても身近な野山に見える
鼻は嗅覚・触覚によるコミュニケーション器官でもある 柵越しにも気にしている 鳴き声も使う 鼻を鳴らすココという低い声とキーという高い声
短く揃った毛 アネクテンスゾウでは?系統の初期がすでに半水生なのでコビトカバのように体毛を失っていそう
目は比較的上寄り ウマ同様草食獣としては普通なレベル アネクテンスゾウでは眼窩の位置は問題になりにくいくらいの背丈がある
3月はまだ放飼場や周りの林が殺風景 土が重要に
フレーメン反応
子(3ヶ月半)は鼻が少し短い 親との触れ合いはときに大胆 耳を噛むことも アネクテンスゾウでは牙? ゴンフォテリウムの幼獣の情報はあるか?
枝は遊びにも重要 体を木にこすりつける 細い枝なら食べる
樹皮を守る必要 バクではやぐらと麻布 よじ登って麻布を食いちぎろうとするがちぎれない アネクテンスゾウに通用するか? サイに通じないと考えると石組みの土台が無難
幼獣は座る ゴンフォテリウムでは幼獣でも座るには大きい?やらなくはないかもしれないが
首があまり動かない・口が地面とほぼ平行でも鼻があれば地面が探れる
当日は最高気温11℃程度で曇り 水を歩いて渡ることはする 水に入るとき足取りが少し慎重になる 糞は水上でする カピバラやカバと同じ
広い放飼場だが決まったルートに道ができている アネクテンスゾウの場合草地より泥地が多いのでむしろサイの放飼場のようにする
尿を後ろに撒いてマーキング 奇蹄類らしい行動 アネクテンスゾウはしないか
指をすぼめて足を上げ指を広げて接地する 泥への対応 指に可動性があるため ゴンフォテリウムではできなさそう

現生ゾウのような複雑な鼻の動きやコミュニケーションはゴンフォテリウムにあったか?やはり脳容量の研究があるかどうかの問題になる
tassyiの記載論文によると幅が狭くてバルジ化していなかった そう発達したものではない ゴンフォテリウム一般の特徴らしい tassyiは後期型のゴンフォテリウム
https://www.researchgate.net/publication/245536567_The_Evolutions_of_Large_Brain_Size_in_Mammals_The_Over-700-Gram_Club_Quartet'

体重に対する脳容量の進化 モエリテリウムでは低いほうだがマムートではむしろ高い 体重が増すに連れて脳重量の比率が増したという傾向 各々(現生種も含めて)始新世の哺乳類の基準と現生哺乳類の基準には合致している
どのゴンフォテリウムの頭骨にも現生ゾウほど頭蓋骨の容量がない(見た感じ半分) 哺乳類の標準程度と考えて良さそう それこそバクくらい?

現生ゾウはイメージよりずっと脚が長い アネクテンスゾウがどうだったか決めておくのは重要 基本的には他の細部も含めて瑞浪の復元画に従う
G.productumやG.angustidensと比べ下顎の長さは半分(75cm) それら大型種の半分の大きさとするとギリギリ日本人の背丈ほどしかなかったことになる

成長と性的二形について

L'anatomie cranio-mandibulaire de Gomphotherium angustidens (Cuvier, 1817) (Proboscidea, Mammalia) : donnees issues du gisement d’En Pejouan (Miocene moyen du Gers, France)
http://sciencepress.mnhn.fr/fr/periodiques/geodiversitas/35/2/l-anatomie-cranio-mandibulaire-de-gomphotherium-angustidens-cuvier-1817-proboscidea-mammalia-donnees-issues-du-gisement-d-en-pejouan-miocene-moyen-du-gers-france

Gomphotherium angustidens retains a long facial area, a relatively low cranium, replacement of decidual premolars by premolars, the pattern of tooth replacement and alveolar growth is the same as that of extant elephants, with the same sexual dimorphism.
Gomphotherium angustidensは、長い顔面領域、比較的低い頭蓋、小臼歯による脱落性小臼歯の置換を保持しますが、歯の置換と歯槽の成長のパターンは、同じ性的二形性を持つ現存のゾウのパターンと同じです。

The variation of the shape and proportions of the cranium and mandible is checked in G. angustidens relatively to the dental ages scale defined for species that belong to the trilophodont grade (twenty three dental ages from the newborn up to the senile adult labelled I-XXIII). Size variation is firstly due to postnatal development. Secondly, at the dental age XIII-XIV (with P4-M1-M2) size variation is due to sexual dimorphism with an acceleration of growth in males. The best criteria for sexual assignment are: the width of the facial area (taken at the tip of the premaxillae or at the level of the nasal area) due to the lack of tusks in females (or much reduced), the height of the maxilla, the height and depth of the horizontal ramus of the mandible. On the other hand, the cerebral part of the cranium is rather of comparable size and development in both males and females.
サイズのばらつきは、まず出生後の発達によるものです。第二に、歯の年齢XIII-XIV(P4-M1-M2の場合)でのサイズの変動は、男性の成長の加速を伴う性的二型によるものです。性的割り当ての最良の基準は、女性の牙の欠如(または大幅に減少)による顔面領域の幅(前上顎の先端または鼻腔のレベルで撮影)、上顎の高さです。 、下顎の水平枝の高さと深さ。一方、頭蓋の脳の部分は、男性と女性の両方でかなりの大きさと発達しています。

It is concluded that the skull of Gomphotherium angustidens is clearly distinct from crania and mandibles of the various taxa included in G. “annectens group”.
Gomphotherium angustidensの頭蓋骨は、G. “annectens groupに含まれるさまざまな分類群の頭蓋骨および下顎骨とは明確に区別されると結論付けられています。

アネクテンスゾウの形態は他のグループのゴンフォテリウムに比べて基盤的

アネクテンスゾウの場合もメスの牙は小さい? フィオミアの段階では性差はない 特に基盤的であることを考えると性差は小さいかも

アングスティデンスの場合幼体の顔面は短い 一応哺乳類の一般的な傾向としてそうだとは考えられる(幼体のほうが顔が長いとはさすがに考えづらい)
大きさは成体が出産できる大きさ的に現生ゾウにおける比率と変わらないのでは
なんとなくぼやかすのも手 生まれたのが「数年前」にしてやや大きめにしておくなど


サイほどの体格、もう少し高くヒトほどの体高
現生ゾウと比べれば細い脚
バクかイノシシを思わせるがやや長い顔、毛に縁取られた丸く小さな耳


平牧層の植物(美濃加茂にあるか)
フウ属のものLiquidambar 科ごと現生せず
コナラ属Quercus(タナイカシQ.miovariabilis) コナラ、アベマキ等
ニレ属Ulmus carpinoides 同科別属のみ
ケヤキ属Zelkova ケヤキ
クマシデCarpinus japonica 現生
カバノキ属Betula protoermanni 同科別属のみ
イヌブナFagus japonica 現生 山中
クリ属Castanea クリ等
カエデ属Acer トウカエデ等様々 どちらかというと山中
ニッケイ属Cinnamomum クスノキ、ヤブニッケイ、ニッケイ等
ブナ科絶滅属Dryophyllum
ホンシュウユリノキLiriodendron honsyuensis 同属は外来種としてのみ
クルミ属Juglans オニグルミ
ガマズミ属Viburnum 同科別属(レンプクソウ)のみ
モクセイ科?Phyllites bambusoides ヒトツバタゴ、アオダモ等
アブラスギ属Keteleeria 同科別属(マツ科)のみ
オニヒバ属Calocedrus 同科別属(ヒノキ科)のみ
どちらかというと現在の本州北東部のような若干涼しい地域にあるようなものが多い
ニッケイ属ヤブニッケイは福島以南というように本格的に涼しい地域のものではない 時期的には温暖
湖成層のせいか草本が見当たらない
ササ類Poacitesが後期中新世の岩手に現れていた 最古のタケ亜目は中期中新世の中国 ないわけではないがかなり少数派と思われる
瑞浪の「よみがえる日本の哺乳類」展における復元だと コナラ・メタセコイア・フウなどの落葉樹林 ハシバミやノイバラの仲間の低木 水辺にハンノキ、ヤナギの仲間 、トクサ・カヤツリグサの仲間 水草としてコウホネ、ハス イネの仲間の草本 裏は取りたいところ…
もっぱら花粉化石による
http://www.city.mizunami.lg.jp/docs/2018011300017/files/bull44saito.pdf
Abies(モミ属) 0.4 0.4 - モミ
cf. Cathaya(ギンサン属) 0.4 1.9 0.8 同科別属(マツ科)のみ
Larix-Pseudotsuga(カラマツ属-トガサワラ属) 0.4 0.4 - 同科別属(マツ科)のみ
Keteleeria(アブラスギ属)* 0.8 0.8 1.5 同科別属(マツ科)のみ
Picea(トウヒ属)# 4.0 5.7 2.3 同科別属(マツ科)のみ
Pinus(マツ属) 9.1 8.4 5.4 アカマツなど
Pseudolarix(イヌカラマツ属)* 2.4 - 0.4 同科別属(マツ科)のみ
Tsuga(ツガ属) 5.1 10.6 2.7 ツガ
Pinaceae gen. indet.(マツ科属不明) 0.8 0.4 0.4
Podocarpus(イヌマキ属)* 0.8 - 0.4 イヌマキ
Sciadopitys(コウヤマキ属) - 0.4 - コウヤマキ
"Taxodiaceae" type(“ スギ科 ” 型) 2.8 5.7 1.9 スギ、メタセコイア(外来種)等
other Cupressaceae(その他ヒノキ科) 3.6 1.5 1.9 ヒノキ、サワラ、ネズミサシ等
Ephedra(マオウ属) 0.4 - - 科ごと現生せず
Liquidambar(フウ属)* 5.1 3.4 5.4 科ごと現生せず
cf. Hamamelidaceae(マンサク科) 4.0 0.8 1.9 コウヤミズキ、マルバノキ、マンサク
Parthenocissus(ツタ属) 0.4 - - ツタ等
Rosaceae(バラ科) 0.8 - - サクラ、イチゴ、ノイバラ等
Hemiptelea(ハリゲヤキ属) 1.2 0.4 0.4 科ごと現生せず
Ulmus-Zelkova(ニレ属-ケヤキ属) 13.0 16.7 17.0 ケヤキ等
Castanopsis type(シイ属型)* - 0.8 - ツブラジイ(こっちが多い)、スダジイ
Fagus(ブナ属) 6.7 7.2 11.2 ブナ、イヌブナ(どちらも少ない)
Quercus (evergreen type)(常緑型コナラ属)* 3.6 6.1 5.4 シラカシ、ウラジロガシ等
Quercus (deciduous type)(落葉型コナラ属) 5.9 3.0 12.4 コナラ、アベマキ等
Myricaceae(ヤマモモ科) - 0.4 - ヤマモモ
Carya(ペカン属) 2.4 4.6 1.9 同科別属(クルミ科)のみ
Cyclocarya type(サイクロカリア属型)* - 0.8 0.4 同科別属(クルミ科)のみ
Juglans-Pterocarya(クルミ属-サワグルミ属) 5.5 3.0 6.9 オニグルミ、サワグルミ
Alnus(ハンノキ属) 3.2 1.1 1.2 ハンノキ、ヒメヤシャブシ等
Betula(カバノキ属)# 2.8 3.0 1.9 同科別属のみ
Carpinus-Ostrya(シデ属-アサダ属) 6.7 6.5 8.5 クマシデ等
Corylus(ハシバミ属) 2.0 0.4 - ツノハシバミ 山中
Acer(カエデ属) 0.8 1.5 0.8 トウカエデ等様々 どちらかというと山中
Aesculus(トチノキ属) 0.4 - - トチノキ 少ない
Rutaceae(ミカン科) 0.4 - - マツカゼソウ、サンショウ等
Reevesia(チャセンギリ属)* - - 0.4 科(アオギリ科)ごと現生せず
Tilia(シナノキ属) - 0.8 0.8 同科別属のみ(カラスノゴマ)
cf. Eucommia(トチュウ属) 0.4 - 0.4 科(トチュウ科)ごと現生せず
Lonicera(スイカズラ属) - - 0.4 スイカズラ
Cyperaceae(カヤツリグサ科) - - 1.2 スゲを中心に非常に様々
Poaceae(イネ科) 0.4 - - 非常に様々 タケ亜科はマダケ、ハチク(外来種)、モウソウチク(外来種)、ネザサ(外来種)、コンゴウダケ、メダケ
Fupingopollenites(フピンゴポレニーテス,形態名) - - 0.4
Indeterminable pollen(未同定花粉) 3.6 3.4 3.5
 あくまで隣の瑞浪層群(明世層山野内部層)のものであることには注意
(ササはないがイネ科自体はあるという状態)
様々な樹種が認められるがまとめると 落葉広葉樹林で常緑樹も一部ありササはない
大半は通常の植木として扱うことができる

中村層の花粉化石
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc/113/10/113_10_542/_pdf
Pinus-Pseudolarix 17.5 アカマツなど
Tsuga 1.5 ツガ
Pinaceae 0.4
Taxodiaceae cf. Metasequoia 2.6 メタセコイア自身は外来種としてのみ
Carya 1.5 同科別属(クルミ科)のみ
Juglans-Pterocarya 2.2 オニグルミ、サワグルミ
Alnus 2.6 ハンノキ、ヒメヤシャブシ等
Betula 1.8 同科別属のみ
Corylus 0.4 ツノハシバミ 山中
Carpinus 3.6 クマシデ等
Fagus 29.2 ブナ、イヌブナ(どちらも少ない)
Castanopsis type 0.4 ツブラジイ(こっちが多い)、スダジイ
Ulmus-Zelkova 1.8 ケヤキ
Ulmaceae cf. Hemiptelea 2.9 現生せず
Liquidambar 5.5 現生せず
Acer 23.0 トウカエデ等様々 どちらかというと山中
Elaeagnus 0.4 ナツグミ、アキグミ、ナワシログミ、ツルグミ
その他 3.3

アネクテンスゾウが食べるものはどれか
アジアゾウやマレーバクが食べるものが含まれているか
飼料としての実績があるものは コナラ属(主にシラカシ 一部でコナラ) カエデ属 ケヤキ属 それぞれドングリおよびクリ、オニグルミの実
ガマズミ属はガマズミそのものなら実を生食できる
春先の話 春先に剪定を行うものはあるか もっぱら常緑樹 落葉広葉樹は軽剪定とする(つぼみを付けるものなどは避ける) いずれも新芽が育っていない状態 好んで食べることはない?
生息時は冬に何を食べていた?ドングリ?ニホンザルのように木の皮?
飼育下では冬期に食料が不足することはない 落葉広葉樹の葉は減る
夏季に備えた剪定という位置付けでは? 剪定を行うことで園内の景観の維持だけでなく夏季に葉が多く手に入る?
実際の剪定の手順と効果は?基本的に冬に剪定を行う 剪定しないと暗くなりかえって生育が悪くなるなど剪定によって生育が助けられる

岐阜県内の平牧層の地域でこのような雑木林があるのは?
本場の可児市はむしろ工業地帯で山林が市の25%にしかならない 美濃加茂市が里山の活用を推し進めている
二次林で特にコナラが優先、他にアベマキQuercus variabilisやクリ(いずれも落葉樹) 他の地域と同じく放棄による荒廃が問題となっているので対策事業が進められている 一次林は常緑樹が優先
コナラ林の場合は高いほうから(白川町赤河 標高500m 2018.4.27)(近縁種の化石記録があるか)
コナラQuercus serrata★
コシアブラ Eleutherococcus sciadophylloidesウコギ科
リョウブClethra barbinervisリョウブ科
ネジキLyonia ovalifoliaツツジ科
ウリハダカエデAcer rufinerveムクロジ科★
コバノガマズミViburnum erosumスイカズラ科★
エゴノキStyrax japonicaエゴノキ科
アセビPieris japonicaツツジ科
ヤマウルシToxicodendron trichocarpumウルシ科
スノキVaccinium smalliiツツジ科
コウヤボウキPertya scandensキク科
イヌツゲIlex crenataモチノキ科
サルトリイバラSmilax chinaサルトリイバラ科
チゴユリDisporum smilacinumイヌサフラン科
シュンランCymbidium goeringiiラン科

木曽川化石林 アオギリ科(国内に現生せず)

多くの植物が共通するものの現生植物のほうがはるかに多様であるように見える
全体的に当時は落葉広葉樹が多かったのは確かだが落葉広葉樹の中でも現在では高いところに生えるものが多かったらしい

中新世当時にあった植物は利用しなかったものはなかったもので多くは放っておくか一部利用する
ササだけは景観を現代の山そのものにしてしまうので排除
「この種類を利用するので合ってるのか、こういう風景にしておくので合ってるのかはっきりしない手探り状態」
当時の環境を再現するのか今の雑木林を守るのか半端といえば半端
エレファントセンターでも大なり小なり同じ状況

しぶやの森 渋谷区ふれあい植物センター 飯田市の土砂受け入れ場をドングリを元に緑化 森林管理作業全般の体験学習の場でもある
一から林を作ることもありえるという例 離れた地域をつなげるコミュニティ形成機能の例でもある

正面の並木はメタセコイアに(クスノキで統一する予定だったのをアネクテンスゾウ近くのみメタセコイアに)
放飼場内部にはカエデ
周囲にはケヤキ
モミジバフウを門のように
さらにスゲを植えて水辺の草むらのように

葉の付いた枝を与えるとき 鼻と牙に枝を挟んで葉をこそげ取る 強い力で引っ張るはず 固定をしっかりと

配置の細部
飼料用として主力のコナラ、クリ、ブナは後ろ・彩りとして重要なカエデが場内と前
日陰をもたらすユリノキ、ケヤキは放飼場の脇
この形になるまで時間がかかったはず
園路にメタセコイアを配置(計画ではクスノキとツツジの並木でクスノキの間隔が開いていたがアネクテンスゾウ近くではツツジを除きメタセコイアを植えて森のように) 放飼場の周りに出る前にモミジバフウの門とスゲのバリア
アネクテンスに直接木に触れられると丸坊主にされてしまうがそれを防ぎつつ森に住んでいる感じは出したい
獣舎を枝で隠す 山の中の古い小屋に見せかける? めくられたりしてもかまわないように固定したものの上に簡単に外れるものを重ねる 基本的に人工物は伐採された木で隠す ゾウが触れない部分も コケやシダが生えてもある程度そのままにしておく
ゾウが触れる部分は柔らかいアベマキを活用
岩で放飼場を仕切る 岩の上にカエデ
地面にウッドチップを敷き詰める 粗さがなかなか決まらないかもしれない 粗いものと細かいものを別々に敷く?
バックヤードをコナラで隠す 堆肥作り カブトムシ
放飼場の周り全体から放飼場が見えたのを両サイドをユリノキとケヤキ、正面をイヌブナで覆ってビューポイントを制限する そっと覗くと奥で枝を引っ張っているかもしれないし手前で水を浴びているかもしれない
熱帯のジャングルではなく太古の日本を連想させる幻想的で風格のある雰囲気に

日本平のような新しくないゾウ施設でも2頭のアジアゾウが同時に水浴びできるくらいの大きさがある水浴び場もある 日本平は借景や鼻が梢に届く程度に近い植物もポイント
アネクテンスゾウの施設に水浴び場があるのは自然
湖に見えるように丸く囲む?
千葉動のマレーバク放飼場の池 けっこう大きい 土の地面→石をモルタルで固めた岸→実はコンクリの水底と移り変わるが池が日陰なのでコンクリだということにあまり気付かない 水に浮いた花びら、枝、つぼみの皮を食べる 同じ千葉動でもシタツンガのほうの池は雨が降った後に現れる一時的なもので土の水底
多摩動のマレーバクの池 深さが分かる 普通に立つと頭が出せてかがむと全身潜れる ゾウも水中なら楽にかがめるはず 水底はコンクリート
安佐 サバンナ 決して新しくないにもかかわらず砂地・草地・大きめの池が全てある広大な空間 ゾウ放飼場 岩で入り組んだ空間が作られている 砂が分厚く敷かれているように見える
古くても設備の機能自体はかなり優れた施設がありうる

ササを防除するには

>耕起作業によって地下茎が切断されてダメージを受けるため、頻繁に耕起される圃場にはほとんど発生しない。一方、刈り取りには強く再生も速いため、年間を通じて刈り取り作業のみで管理されている場所では、一面がササ類で覆われてしまうことも珍しくない。ササ類は地下茎や根を密に発達させるため、土壌緊縛力が高く、法面の崩壊を防ぐ点からは有用な植物であるが、草高が高くなると視界をさまたげて交通の支障となったり、景観を損なったりする場合もある。そのため、刈り取りや抑草剤散布によって草高を抑えたり、除草剤を散布して枯らしたりするなどの管理が必要である。
https://www.boujo.net/handbook/newhandbook5/%E3%82%B5%E3%82%B5%E9%A1%9E.html

>ササは急斜面では被度は低くなり、傾斜が緩やかな環境ほど被度は高くなる。これは、傾斜が急であると地上物質の移動が起こり、地表近くの地下茎はダメージを受けるからだと考えられる。そして、斜面方位が南であると被度は高くなる傾向にある。
>周辺植生が影響している。アカマツが生育している地点では、ササの現存量は少ない。一般に、アカマツには強い他感作用があることが知られており、ササに対する他感作用等の可能性も考えられる。
>ササの生育を後退させた上で、イブキジャコウソウやヒメツルソバ等の群生する下草、もしくは様々な種類の下草を植えることが考えられます。
>ササの繁殖はとても強く他の下草の生育を抑制してしまうので、ササを年間3回以上まめに刈り続けるか、除草剤を用いて、ササの繁茂を抑制させることが必要です。他の下草へ遷移させることができれば、ササの繁茂は落ち着き、美しい草地となるでしょう。
https://ryokuseikan.biz/sentei/QandA_kanri/sasaboujo.html

薬剤の使用は避けたい(樹木にも影響が出るのとアネクテンスゾウが食べるものを育てる畑でもあるので) 地下茎を掘り起こし取り除く作業を徹底して行った後他の植物を植えて防ぐ方法を取りたい 植える植物は何が良いか ノイバラ・スゲ(カヤツリグサ科)などが候補だがこれらだけに頼っていてもササは防げない
こまめに管理して環境を維持する…結局は里山の再現 元々の里山では木炭の原料の収量を増やしていたがこの場合は葉の収量を増やすというだけ

山の中 園路がクスノキ並木からメタセコイアに変わる ややゆるい斜面の谷間に出る
手前に傾いたおおむね円形の放飼場 周りを斜面の林が囲む 奥には獣舎と展示室 手前には池 放飼場内部に置かれた岩とその上の木
周囲の木には化石の写真まで付いた樹名板
また木でできた(ように見える)掲示板にはアネクテンスゾウのことだけでなく季節の木々の変化もつづられている
奥の展示室に行けばもっと詳しく知れる


動物の判断と行動
植栽に工夫(アイディアを試すのではなく長期的な取り組み) アネクテンスゾウがどう判断するか

来園者と職員が直接関われるイベント
自然観察会(園内・園外とも考えられる) 植樹イベント キーパーズトーク エンリッチメント関連(フィーダーの作成など) 飼育員体験

エレファントセンターに負けないようきちんと森に見える状態を目指す エレファントセンターができた頃にそれを目指し始めた
植物管理員にとってはこんなに樹種が入り乱れているのは負担? 面白味を感じて取り組んでもらうには 来園者からの評判か
飼育員も剪定の技術や手順を身に付けなくてはならない
あれこれと注文を付けてくる飼育員と動物のことを優先してくれない植物管理員という対立?

第九集は・職員同士・研究者と来園者・見学者と従業員 という交流を描いてきたので今回は来園者同士にしたい
エレファントセンターのファンと「平牧パーク(仮)」のファンの交流
それには平牧パーク(仮)とエレファントセンターの交流があることが前提になる
園同士のつながりは大切だが動物園の存在意義は来園者との関係に求めるべき 園同士のつながりを来園者にとって良いものにしていく 間接的にはブリーディングローンだが直接的に
対決姿勢を取っているかのような水族館の広告もある 立地が近いだけに本当に争っているという解釈になってしまう
エレファントセンターと平牧パークは東北と中部なので競合しない パッと見にも茶番に見えるような張り合いかたに 「カピバラ温泉長風呂対決」みたいな
植栽の工夫と合わせると…
「葉っぱソムリエ対決」?

どれくらいの知能か? 草食獣の中でそれほど知能が低いほうではないはず
最初はどの植物が食べられるか飼育員が教えなくてはならない 教わった植物しか食べないということにもなる

父「ゴンタ」母「ネネ」娘「テンテン」
父母の代で創設を行った飼育員の苦労が特に大きい 自伝化 

「古代ゾウの母になった男」

牧草では長生きしないことは目に見えているが野菜や人工飼料、アルファルファ中心ではそのうち量が追い付かなくなる 価格もあるが本来の食料でないものをそれほど多く食べさせられない
木の葉をなるべく多く食べさせなくてはならないが植物管理員との連携は難しいし1種類ごとに食べられるということを教えなければ食べない
クマがドングリをぼりぼり食べるのを横目で見ながらアネクテンスが吐き出したドングリの殻をむいて少しでも食べる気になるようにしてやる日々

というような苦労があるので無事子供が生まれて母ゾウが子ゾウとコミュニケーションを取っているのは飼育員にとって努力が報われるなによりの成果
無事育てば

このあたりの苦労はエレファントセンターのナウマンゾウにもあったはず
日本の長鼻類に関して連携がある中で共著として出したのでは 本だけでなく色々な連携をしているはず
それが両園のファンをつなぐものに?

来園者を主人公に?
エレファントセンターのファンがひらまきパークのことを知ってやって来る 現場のことや地元住民から見たパークの姿を知る
これだと飼育の様子があまり語れない
飼育員から見た来園者をどう描くか

ひらまきパーク…岐阜県(特に可児市)にもし動物園があったら
はな子さんがいた頃の井の頭くらいの規模感 ただしゾウ放飼場が中央のシカエリアのポジションに
岐阜県博物館とも連携して平牧動物群と「動物園の動物の祖先」を集める計画 名古屋(東山)と差別化しつつ地域の自然にも目を向けさせる
ただし平牧動物群のものは新再生なので難航し開園から四半世紀経つ現在も本命のアネクテンスゾウのみ
その分当時としては凝った造りになっている
山間の坂やため池の水を活かす(デスモいる?アクアサファリの描写によるといない?)
四半世紀を経て(葛西のように)地域に親しまれる施設に

はな子さんの写真集
はな子さんの前で撮られた家族連れの記念写真…欄外の走り書きに当日の本人達の様子 基本的に上品で温かく優しい
キャプションは飼育日誌…水浴びの様子や体調、怪我の調子、写真に写っているのとは違う時刻のこと(来園者を脅したなど)、19年前の同じ日に事故が起きたといったことが淡々と書かれる
はな子さん本人の様子を知る由もなく呑気に記念撮影しているという風に見える 来園者と飼育員の乖離
多くの人々の優しい時間を醸成してきた実績の反面でこのような乖離を生む古さがあった
(来園者のほうにも撮影までの話と撮影からの話がある 撮影時にはな子さんと来園者が一瞬交わるだけ)
この溝を埋めるのが先進的なあり方

「いかに飼育員のやっていることを伝えるか」
作者・劇中・動物園の理想全てで同じ命題に向き合うことになった

本のタイトルは「古代ゾウの母になった男」だが本当に今目指しているのはアネクテンスゾウを育み見守る森と湖になることである
本の読者なら前者はすでに知っている 後者は現地で知ることになる

飼育員から来園者へのコミュニケーションの方法
現代的なのはSNS 一見活発だが現地性があまりない SNSの投稿は現地に行っても見られるようにはならない(印刷して掲示とかタブレットで展示とかしない限り)
掲示は強い現地性がある あまり詰め込むとかえって少しも読まれない センスが問われる
「展示」の話が多い気がするのであくまでも「飼育」の話として飼育に関するコミュニケーションを押したい
・読みやすい短い掲示・内容が詰まった掲示 の2段もしくはその中間を含めたものに
小さなものが場内に多数 大きなものが掲示板に 冊子状のもの(SNSの投稿や来園者の質問まとめ?)を屋内展示室に
「小さなもの」として木々の樹名板 木の特徴・平牧層からの化石の写真・飼育員からひとこと(葉や実をよく食べるか、枝をどこかに使っているか、剪定について) 写真なら化石も身軽な展示にできる

エレファントセンターではあじさい子、ひらまきパークではテンテンが生まれゾウファンとしては嬉しいが両方に会うことができるか
あじさい子推しのファンにとってはテンテンにも会いたいのは会いたいがあじさい子からしばらく目が離せない
ひらまきパークの近隣住民にとってはテンテンはゴン太とネネが成長してから待望の赤ちゃんであり皆で見守る地元のアイドル

あじさい子のファン やっと念願叶って来園 じっくり見る 展示室もじっくり見る 地元の常連と話す という見学の様子が飼育員兼植物管理員の目にずっと入っている?

第四十八話(スミロドン回)のメモ

群構成
年長のカップル メスのエム、オスのヘンリー ともに十七歳 アメリカから
子世代 二頭のメス ドロシーとグリンダ 一頭のオスのトト 国内で繁殖 ドロシーとトトはエムとヘンリーの子
孫世代 オスのジークとメスのオズマ グリンダとトトの子
プライド(ライオンの群れ 姉妹+オス)というよりパック(オオカミの群れ 大きな核家族中心)


牙は折れやすいと言われているしどう使うかよく分からない
腕の力やジャンプ力を活かしたほうが?
デカいパンチボールみたいなもの(柱状でとっかかりや挟まる部分がなく安全)の上に肉を固定 飛びついて引き倒せば食べられる
ソーセージの皮(ケーシング)を紐として使えば安全に肉を固定できる
柱に肉を載せるだけ→柱がスライドする→遠隔操作で速度を変えられる(今ココ)→センサーでスミロドンが見えると加速する(目標)
柱は日曜にのみ使う 他の日は場所を入れ替えてぶら下げる
世界セイバートゥース協会WSTAで世界中協力して研究中 剣歯猫の狩りの仕方を解明することを目指す
獲物に近付く行動や獲物を引き倒し押さえつける行動は引き出せている いよいよ牙の使い方
飼育の工夫によって引き出した行動は本当に当時と同じかという検証 化石記録との照合
化石から再生しただけでは狩りを教える年長個体がいない 他の動物園動物も同様 少しずつ覚えさせていく
ケーシングを応用すれば牙で皮を切り裂く動きを再現できるかもしれない
厚く太いケーシングが必要 人工ケーシング(牛の腸からコラーゲンを分離して作る)の技術は薄くする方向

放飼場全体は旭山のトラ舎と王子の大型ネコ科舎を参考に
アクリル窓とコンクリートのケージ 土を敷き植え込みを多数 段差より坂(木登りなどは不得意なので) 高低の観察窓 高いところの窓は見下ろされているという不安を与えないよう覗き窓程度 陸側にも小さな覗き窓を作る 金網として匂いや空気が通じるようにする
群の規模は?家族単位程度
氷河時代 基本的に暑さに弱いはず 影を濃くする
落ち葉を積み上げた寝床で長い時間を過ごす
観察窓の近くには頭骨レプリカ 半分復元模型になっていて牙がしまわれている様子が分かる
食事やあくびの映像を上映 探し方のポイント

牙のセレーションは細かい 噛む力は弱い
おそらく森林~密林性 木に登ることはできない 後肢は走るよりジャンプに向く
腰椎が少ない 肩帯が高い 尾が短い
雌雄に体格差がある
獲物はビソン・アンティクウス、カメロプス、ペッカリーなど 若いグリプトテリウムに歯形が残っていたことも 南米(ポプラトル種)ではトクソドン類や滑距類
感覚や運動能力は現生ネコ類と同等 視力や立体視能力では劣る 神経孔が大きくヒゲの感覚が優れていた…牙を隠す軟組織に通じる神経では?
牙を軟組織で隠す復元 ウンピョウくらいまでは普通のネコ科の顔つきのまま隠せる そこから先は? 現生の哺乳類で牙を隠すか隠さないか…食肉類やフクロネコ類のCanineは全て隠れる 隠れないのは全てTusk 牙は最後の武器 大事に保護しなければならない
牙が隠れるほど大きな唇(鼻タブ)はどのように動くか?(ネコ科の顔の筋肉の動きから検証) あくびのよきなどはよく見えるはず
Emily Thorpeによる図 口のへの字部分が大きく顎の前半分が下に膨らんでいる
絵や立体物だったらこういう特徴を表現しているという内容は全て外見で分からないといけない=簡単には牙を隠す復元にはできない(牙を隠す復元ですよという絵になる)
文章なら外見に特徴が現れていない復元でも問題ない

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