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物語はいつも「MASSARA」から始まる(21,630字)

2024/9/4~9/29 新橋演舞場 全29公演
休演日のほとんどは全国ホールツアー公演日という大変な日程でしたが、誰一人欠けることなく全員主演舞台を完走できてよかったです。
パンフレットの矢花くんコメントに「無事に千穐楽を迎えられたとき、この『MASSARA』は僕たちにとって、唯一無二の宝物になっているはず」とあったけど、そうなってたらいいな。

MASSARA考察も流行っていましたが個人的には毎回フラットな気持ちで観てました。とはいえ劇中に色々なパズルは落ちているから考えることはあったけど考察とは違ったかな。まあケイの存在がパンフレットでも「りんねたちにしか見えない存在なんじゃないかと思う」とか「俺らが作り出した架空の友達!?」とか言われてるからそう感じても仕方ないかも。

脚本家の福田さんは24歳、構成演出振付のSotaさんは28歳と7 MEN 侍とほぼ同世代で構成された舞台。この話がきたときに土台となるアイデアを作ったメンバー含めて全員20代で作り上げたとは思えないくらい世界観がしっかりしてた。

今までの事務所の内部舞台は某エターナルプロデューサーの思想が強く反映されていたため「死」がテーマであり、キラキラアイドルがやるには重い内容が多かったので、そういう意味でこの舞台は私にとっても新鮮でした。伝えたいポジティブメッセージ『自分らしく、自分の色を見つけていこう』(※パンフレットの大光より)がはっきりとしていてとても良かったし、こんな時代だけどやはり若者は希望を持つべきだなと思うには十分だった。
何回も見た感想をせっかくなのでシーンごとに書いていきます。



0.OPENING

パンフレットにはないシーンだけど便宜上設定しておきます。1.SAIKAIより前に黒衣装の「re:start」と「MASSARA」の2楽曲が披露されます。この順番で考察している人もいたけど、おそらくこの舞台の構成は他の既存内部舞台を相当意識して作られていて、SHOCKにしろDREAM BOYSにしろ楽曲から始まるのでその系譜をなぞったように感じた。いわゆる”始まった!”と観客を一気に引き込むための演出。とまあ御託を並べましたがシンプルにこのオープニングの衣装かっこよすぎない?毎回始まった瞬間にメロメロになってた。「re:start」が終わると6人が後ろ向きになって「MASSARA」と書かれた幕が下りてきます(最初の頃は距離感掴めなくて大光と克樹かな?が布の向こう側にいってしまったこともあったね笑)。後ろを向いている間に黒ジャケットとネクタイを取ってステージ下で待機しているスタッフにほぼノールックで落とすんだけど、このときの矢花黎さんが本当に大好きで大好きな瞬間でした。ネクタイの取り方が後ろ姿でもかっこよすぎた。他の5人もきっとかっこよかったんだろうな。
そして幕が上がりユースジュニアが登場して「MASSARA」が始まる。
オープニングの「re:start」は比較的照明がカラフルなのですが、MASSARAは白と黒しか存在しない世界になります。ほかで照明がカラフルなのって後半のRUNくらいかな?

記事で言うと上記の写真が該当場面。この曲って割とリョウタロウ(今野)メインに聞こえる不思議があるんですよね。「ゼロがなければイチはない/ニ、サン、シと積みあがらない」とか。
そういう重要なセリフを握ってるのがハルキ(中村)じゃなくてリョウタロウって面白いなあと思ってました。
カズト(本髙)の「一旦目閉じて耳塞いで考えてみる」の振付が大好きだったし、「まずはまっさら」とかっこいいラップを聴かせてくるダン(菅田)も大好きだったし、何よりも後半のタカ(佐々木)がセンターに立って歌う「才能今 wake me/I don't need anyone's help(=誰の助けもいらない)/Myself 最大の敵/迷わずbreak me/Don't give in to yourself(=自分自身に屈しない)/止まらず前へ」のところでヘドバン状態になってるケイ(矢花)も大好きで、とにかく振付が繊細でビート刻み間違ったら戻れないくらいには緊張感が詰まってた。
「スタートライン一列、ここから始まる」もハルキじゃなくてカズトが言ってたよね?あれは上の階から見るほうが圧倒的にかっこよかった。舞台って席によって見方が変わるからいろんな角度から見るの好き。
最後は6人が横一列になって「いま いまこのステージで始まる物語/まっさらになったこの瞬間/新たに描かれるストーリー/物語はいつもはまっさらから始まる」でエンド。

1.SAIKAI(23歳冬)

楽曲「MASSARA」が終わるとケイが一人で登場。
「おばあちゃんにもらったモノクロカメラ。おじいちゃんの形見らしい。粋なプレゼントだなあって思った。もらったその日から肌身離さず持ち歩いてる。みんなもこの写真を見ているときは僕と同じ景色を見てるんだなあって、ちょっと自己中かもしれないけど嬉しくなる。(ここからノイズ?風音が強くなる)──僕には色がないから。」とこのセリフきっかけでステージから落ちるケイ。そしてそのケイを運ぶユースジュニアたち(←矢花くん軽いだろうに8人がかりで……)。ここの演出が不穏でケイ死亡説などありましたが転換における演出だと思う。ともかくユースジュニアの手によって病室のベッドに運ばれるケイ。でもドリボみたく空から薔薇は降ってこないし看護師の姿をした死神も迎えに来ないので大丈夫です。

時期は冬。病室のベッドで安静にしているケイ。一番最初に来たのはタカ。タカってこの6人のなかでは一番繊細というか察する能力が高い。
タカ「いきなりグループLINEで入院しますって、店飛び出してきちゃった」
ケイ「送るか迷ったんだけど、かまってちゃんすぎるかなあって」
タカ「送っていいに決まってるだろ!にしても最後のグループLINEからしばらく経ってたな。ハルキが彼女と結婚するかもって話で止まってた」
ケイ「結局どうなったんだっけ?」
タカ「知らん。でも結婚したらさすがに言うだろ」
ハルキとタカは幼なじみなのに今となっては結婚するかどうかも分からない距離感を感じられる台詞で胸が苦しかった。あと就職して徐々に動かなくなる学生自体のグループLINEって結構あるあるじゃないですか?

タカ「それにしてもすることないな」
ケイ「病室は安静にするところだから……」
おもむろに立ち上がるタカ。小道具の花でお祓いしたり何もない間を埋めたり、アドリブネタがないと言いながらも毎公演頑張ってた。
ケイ「ふざけるならお店戻っていいよ」←タカになにをやられてもケイとしてフラットに返す矢花黎、天才すぎない?
タカ「まだいいよ、お見舞いにやりがい感じられてないから」
ケイ「お見舞いにやりがいとかないから。タカ来てくれただけで嬉しいよ」
タカ「じゃあ、あっち向いてホイする?」
とここから更に派生したアドリブに突入。ゲネプロのときのトンデモ写真のインパクトが強すぎた場面ですね。途中からベッド動かしたり(千穐楽の花道マリオカートのレポは文面だけで笑った)
観劇した範囲だと9/6昼公演と9/28昼公演で上裸サスペンダーやってくれたんだけど9/6昼公演がズバ抜けて面白くてまさかのフレディ・マーキュリーというかボヘミアンラプソディーを再現し始めてケイのベッドをピアノに見立てて「ママ~♪」って歌い出してガチ呼吸困難になった。

タカが大声で盛り上がっていると次に来るのはカズト。できる男なのでカットした梨を持ってきてくれます。このときに眼鏡クイッをやっているんだけど、後に出会いのシーンや工事現場で茶化されているのを見るとこのときはわざとやっているのでどう転んでも可愛い。
続いてハルトとリョウタロウも合流。
タカ「見慣れないなあスーツ。リョウのインスタで見てたけど」
インスタといえばケイやってるのかな?ハルキ、リョウタロウ、タカはやってそうだけど、ダン、カズト、ケイはどうなんだろう?
このシーンってリョウちゃんの動きにハルキが合わせる?真似をすることが多いけどハルキ→リョウタロウのあの異常固執はなんなんだろうね。同じ職場の同僚ってすごくない?
盛り上がっていると50m走さながら花道を爆走してくるダン。
5人を見て「……みんな揃ったなあって思ってさ。まさかみんな来てくれると思わなかったから」と思わず笑っちゃうケイが可愛かった。でもみんな来なかったらケイは本当に死んじゃってた気がする。イフの世界線がありそう。
ただこの場面でハルキはスマホを見てどこか浮かない様子。
ハルキ「入院しますとか言うからそりゃ集まるだろ。ただの骨折ならそう言えって……あ、いや全然いいんだけどさ」と結構トゲのある言い方するんですよね。骨折だと知ってたらハルキは絶対に来てないよね。それを見透かしてケイはあえて「入院します」という文面でLINEしたんじゃないかなーと思ったりした。ハルキ→ケイってそんな特別な感情なさそう。でもケイと5人を結びつけたのはハルキの行動(※後に出てくるKENKA)なんだよね。不思議。

ダン「で、ケイはなんで骨折したの?」
ケイ「派手に転んじゃって」
という会話を横目にカメラを手に取るカズト。これは後に繋がってきます。
ケイ「(骨折したのは)大丈夫、ほらケセラセラだよ」
ダン「それ、俺の好きな言葉!」
タカ「それどういう意味だっけ」と聞かれて答えられないダン。
これ考察してる人がいたけど今のダンにケセラセラ(=スペイン語で”なるようになる”)が必要ないとしたら寂しいなと思った。

2.ASEMIZU(大学1年生夏)

6人全員そろったのをきっかけにアルバムから写真を取り出すケイ。それはダンの現場で撮った写真。
リョウ「このときか最後に会ったの。俺ら大学一年のとき」
ダン「そう!大学一年の夏!……とは言っても俺は大学に行ってない。みんなが大学に行った年、俺はとび職に就いた」
時計の音(だよね?)とともにダンにスポットライトがあたり転換。というか”みんな”ってことはケイも大学進学してたのか、と今さらの気づき。

https://seventeen-web.jp/news/16454/area3/

ダンの楽曲はSUPER EIGHT「ナントカナルサ」
パンフレットでも触れられていておそらく楽曲を基にキャラ設定をしているところもあるんだけど、どっちがタマゴでどっちがニワトリ?と思うくらいに楽曲の使い方がうまい。たとえばこの「ナントカナルサ」も「三振でも、さぁかませ!」ってフレーズがあって、そしてダンは野球部というフレーズと設定がリンクするようになってるところがすごい。イントレパフォーマンス(別名:SASUKE風セット)を毎公演こなす琳寧はやっぱり体力お化けだなと思ってた。たまーに逆上がりしてるときにお花を落としちゃってそれを真っ先にフォローにいくハルキが、らしくて好きだった。

お父さんが入院することになって手に職をつけなくてはいけなくなって、と大学進学できなかった理由が結構切ない。高卒で就職できて且つ給料面もある程度いいのがとび職だったとしたら、本人も適性がないと感じているくらいだしダンの苦悩は本編で描かれているもの以上のものがあったんじゃないかなって。だから5人が来てくれたときは本当に嬉しかったはず。
というかなんでリョウタロウがダンママと知り合いなんだろう(←ダンママから聞いたというセリフがある)。なんとなくだけど住んでるところが近いようにも感じないし結構謎で。んー、リョウタロウママはおそらく陽キャで顔が広いからそこ経由だろうけど実は6人のなかで一番顔広いのかも。

ケイ「ダンはやっぱり泥まみれが似合うね!」
ダン「それって褒めてる?」は少しイラっとしてたように聞こえた。おそらくこのときのダンは泥まみれで働かなきゃいけない自分の現状をまだどこかで受け入れられてなかったんじゃないかな。大学生活を謳歌してる5人を見たらなおさらイラっとくる一言かもしれない。まあそういう意味じゃないと理解して気持ちを切り替えられるダンは大人だけど。
みんなもやってみてよ!とダンに言われてヘルメットを被らされる時の5人の「やだあ!」って顔がかわいかった。タカは嫌すぎてもはや歌ってなかったけど。頑張るダンを見ながらハルキにイチャイチャしようとしてるタカも可愛かった。
みんなで写真を撮った後に「なんか久しぶりに生きてるって感じするなあ、みんなに会えてよかった」っていうダンが切ない。

ケイ「ダン、お父さん体調どうなの?」
ダン「あんまりよくならんね」という会話からも結構しんどい状況で、大好きなバッセンも野球観戦も「行ったらやりたくなっちゃう」からという理由でセーブしているのもそうだし、スカウトも「リョウちゃん話盛りすぎ!」って笑い話にしてたけど本当だったんじゃないかな?って。だからこそ憧れの野球選手になれる切符を捨てざるを得なかったダンってしんどすぎる。
ダン「みんなどう大学。3人(=ハルキ、リョウタロウ、タカ)は同じ大学なんでしょ?」
タカ「俺は違う学部だけどな、二人との間に大きな壁を感じる!」
リョウ「(タカと)会える時間が減っただけ。そちらのエリートさん(カズト)はもっと会えないよ」
カズト「どうもエリートです」←眼鏡クイッとするんだけどそれを笑顔で真似るケイがバカかわいくて毎公演悶えてた。リョウちゃんずるい代わって。
ただここでケイの今について誰も言及しないのが嫌な距離を感じるよなあ。触れちゃいけなかったりするのかな。
そこからカズトは大学院行くの?という話で「普通のサラリーマンになりたくないからね」という回答に「わかるー!」と乗っかるハルキ。

3.FUTSU(23歳=新卒1年目)

ハルキ「って言った4年後、俺は新卒社会人として普通の会社に普通のサラリーマンとして就職する。普通の定義って何?って話だけど刺激のかけらもない仕事だ。リョウちゃんは自分の夢(=バンドマン)を諦めて入ったんだけど俺は違った。……肝心のやりたいことはと言われると正直分からない」
ハルキの楽曲は少年隊「狂いかけた歯車」
私ずっと狂いかけた歯車って田口のソロ曲だと思ってたから、今回の舞台でPLAYZONEだって知ってそこまで網羅してるこの舞台なに?と思った。

個人的にハルキを紐解くのが難しくてわからないというのが本心なんだけど、「鏡の中で僕を見つめる一人の男」はハルキ自身なのかな?って。パンフレットでは「ハルキは抱えてる悩みもリアルなんだよね。お客さまからすると、一番自分を投影しやすい人物なのかも」と評されてるくらいなので、フラットに受け取っていいのかなあとは思うんだけど、そうなると自我があるリョウタロウに憧れているとしては圧が強すぎない?高校からの同級生と同じ大学に進学するのはまだ理解できるけど同じ会社、しかも同じ部署って普通じゃないよね?ハルキ→リョウちゃんに固執しているのは感じるけど逆にリョウちゃん→ハルキは「仲良い男友達」どまりのように感じるというかいびつなものを感じる。

ハルキ「リョウちゃん、俺の色って何だと思う?」
リョウ「お前の色?どういうこと?…色白?」
ハルキ「そういうことじゃなくて、俺のオーラというかアイデンティティというか」
リョウ「お前スピリチュアルに興味あったっけ?」
ハルキ「違うよ!まあいいや」
ずっと一緒にいるリョウちゃんにそういう色があるオーラを感じてもらってないと知った時のハルキって結構苦しくない?だってハルキはリョウちゃんに対して絶対に思い描いてる色があるじゃん。それなのに自分はこんなにも一緒にいるリョウちゃんに何も思ってもらえてないんだって、苦しい。
ここのシンクロダンスっていうの?集団で無機質のように同じ動きするの去年のABC座でいいなあと思ってたから嬉しかった。

ここでシーンは次に行かず「ASEMIZU」に戻るんだよね。でももうここでは「FUTSU」なのかな?ちょっと不思議な感じ。
ダン「お前らはいいなあ、まだ働かなくていいんだもん。……変な意味で言ったんじゃなくて今のうち楽しめよってこと」
ここで強がるダンに対して「お父さんやっぱり無理そうなの?」ってタカがケイの発言に被せたことを言ってくるのが結構謎。だってさっき「あんまりよくならんね」ってダンは答えてるんだよ?なのにどうしてそんなダンを苦しめることをもう一度念押しで聞いてくるんだろうって。
それに対して「大丈夫大丈夫、なんとかなるから」と話題を避けるダン。
ダン「みんなと会って頑張れる気がしてる。心配とかいいから」
ここで休憩時間も終わって帰る5人。ってここから全員で会ってないのか…。

4.AMAZUPPAI(高校2年生冬、2月15日)

そのままもう一度「ナントカナルサ」を口ずさむダンがケイの病室にある花瓶のオレンジ色の花を挿しながらシーンは現代の病室に戻る(ここで花が白→オレンジと色づく)(だけどハルキからケイに対して色づくものは提示してない=このときのハルキにはまだ自分色がないから?)。
リョウ「ケイ、他の写真も見せて」
ダン「なんで全部白黒(写真)なの?」
タカ「お前……っ!」ってタカが焦ってハルキとカズトも気まずそうな顔をしてるんだけどなんでこんな反応になるんだろう。ダンだってさすがにケイが撮った写真を見たことがないはずがないのにどうして今聞くのか?みんな慌てるのか?と本編イチよくわからないシーン。
実はケイが色覚異常で冒頭の「みんなもこの写真を見ているときは僕と同じ景色を見てる」というセリフに繋がるのではないかと考察されてたけど(ケイが撮った写真は白黒=ケイが見ている景色は白黒の世界であることの示唆)、一般的に想起される色覚異常は白黒に見えるようなものではないじゃないですか。よくいわれるのは彩度が低下して見えるようになるとかのはず。まあそれをわかりやすくした結果が「白黒」なのかもしれないけど。ここの解説だけ聞きたい。なんでこんな慌てるんだろう。まあ単純に久々に会ったからダンはそのことを忘れていただけとも考えられるけど。
ケイ「俺は白黒好きなんだよ、かっこいいじゃんモノクロって」
ちなみにケイが「俺」という一人称を使うときは結構本心に迫ったセリフのときだけだと感じているけど、どうなんですかね。
まあそんなのをよそに写真を見ているリョウタロウは自分が手にしている写真に写っていないことに気づいてタカがその写真を手にして次のシーンへ。

タカ「一番あまずっぱい思い出といっても過言ではない」というフリから場面は過去に。駅前のカフェで働くエリちゃん(←タカ「エリかエリコか知らないけど俺はエリちゃんって呼びことにした!」)、に一目惚れをして注文するときにわざと質問したりレシートを受け取ったり、接触時間を増やそうとしてて可愛かった。カウンターで渡すときに名前を呼ぶためにエリちゃんから「お名前は?」と聞かれるんだけど毎公演違う名前を言ってた大光面白かったなあ。一度だけミスで名乗る前に「タカヒコさんですね」って勝手にエリちゃんが言い出したのが一番面白かったけど笑。

タカ「俺が恋愛映画の主人公だったらヒロインはエリちゃんじゃん?」という妄想から映画の撮影シーンへと場面は変わります。
タカヒコの楽曲はHey! Say! JUMP「White Love」
実際に映画の主題歌でもあった曲。大光が雑誌のインタビューで自分のソロ曲なら絶対に選ばないといっていた曲だけど、大正解選曲すぎた!
監督:リョウタロウ、スタイリスト:ハルキ、照明:ダン、音響:カズト、カメラマン:ケイ、主人公:タカ という布陣。このスタイリストに扮してるハルキ?嶺亜さんがめっちゃ美人でビックリした。ダン、カズト、ケイの3人がまとまってふざけてることが多くてカズトにガンマイク当てられるケイが大好きだった。後半から髭つけるようになって戦場カメラマンをより意識してたけど前半の普通スタイルのときが一番かわいかったなあ。まあ一番かわいいのはカチンコをドヤ顔で使うこんぴーさんでしたが。
大サビで舞台ANOTHERを彷彿とさせるシルエットダンスがあって、女性シルエットとダンスするタカがすごいよかった。今までの内部舞台を思い出すにエリちゃんに扮してるのはジュニアの誰かだろうなと思ったら銀志くんだったんだよね?服装もそうだし髪型もいろいろつけて踊らなきゃいけないから大変だっただろうに見事に踊りきってた。

シルエットダンス中にエリちゃんからコーヒーを受け取って場面は公園に。
だいたいいつも息が上がってハルキが「やすむなー!」って笑いながら怒ってたのが印象深い。
ハルキ「ポニーテールの子だよな?たしかにかわいい」
タカ「俺のエリちゃんをかわいいとか言うな!」ってやり取りが続いて「このことは誰にも言うなよ。幼なじみのお前にだけ言ったんだからな」っていうタカ好きだった。このときはどう見てもリョウちゃんよりタカとの方が距離近いのになあ。ハルキはどのタイミングでリョウちゃんに異常固執するようになったんだろう?大学入学してハルキの心情にどんな変化があったか気になる。同じ学部で何かあったのかな。
その後公園に来たダンとカズトに幼なじみ同士の秘密の恋愛トークを秒で話してしまうハルキ。このときは相当ないじめっ子属性があって”自分色がない”感じはまったくしないんだよなあ。
話を聞いたカズトに「ああ、あの子か。オレよくあそこで勉強するよ。よく土日入ってるよね、高校生かな?」というマウントを取られてるときに「キャー(≧∇≦)」って顔をしながら口を手で隠してるハルキがめっちゃかわいかった。
色々と言われ続けたタカが起死回生をはかって「俺はコップにスマイルを書いてもらったの!」とドヤるんだけど、コーヒーショップに行ったことないダンが「勝手に?暇なの?」って悪気なく言うのが台本なんだけどアドリブっぽくて大好きだった。
カズト「俺、ハートマーク書いてあったことある」
タカ「ハートマークぅ!?」←後半からは変顔をしたままハルキを見て耐えきれなくなった嶺亜が笑っちゃうのも好きだった。
4人で盛り上がってるとケイとリョウタロウも合流。

ダン「そういえばバレンタインはもらった?」
ケイ「そっか!今日バレンタインデーか!」←声のトーンが上がってかわいい
ダン「昨日ね」
ケイ「あ、昨日か」←かわいそう
ダン「ってことはケイは0個だね」
ケイ「逆に!逆にもらった人とかいるの?」←かわいい
ハルキ「男子校でもらえるやつなんかいないだろ」
という流れでリョウタロウに聞くと「…チュ」というリップ音を交えつつ1個もらったと回答をされて驚く一同(これ1公演だけチュッチュッチュってたくさんリップ音聞かせてくれた公演があってメロメロになってしまった)。
誰にもらったの!?と盛り上がる一同に「駅前のカフェで働いてる子」と答えるリョウタロウ。それを聞いて坂道を滑り落ちるダンの演技表現がすごい面白かった。あれ考え付いたの誰?天才だよ。
ハルキ「……エリちゃん?」
リョウ「エリコね」←無自覚マウントww
思わぬかたちで失恋してしまった落ち込むタカに「飲み物買ってきてあげるから!」とケイが声かけるのも好きだったなあ。途中から花道に進んでリョウちゃんを追っかけようとしたり殺意剥き出しにしてたダン、というか大光のアドリブが活きてた。

そうしてリョウタロウを除く4人で「愛なんだ」を熱唱。男子高校生の青春って感じで好きだったし、最初に上手のベンチでハルキから肩組んで喋ってるの特大れれシーンで大好きだった。サビで各々に飲み物のボトルを投げるときにあらぬ方向にラムネ瓶が飛んで行って四つん這いになったりしてる一人だけ不憫なケイが大好きだった。他の3人は普通にキャッチできてることがほとんどだったから絶対にわざとやられてたよね(笑)。途中からは客席でも拍手が起こるようになって好きだった。最後に持ってる缶をタカに奪われて手持ち無沙汰になってるダンに自分が持ってるラムネ瓶を渡して自分はカメラをマイクに見立てて歌ってるケイも好きだった。

5.BUNKASAI(高校3年生夏~秋)

愛なんだ終わりで写真を撮り、そのままシーンは現代の病室へ。タカが病室のサイドチェストに緑の缶を置いて更に色づく病室。
ダン「このときはまさかハルキが一番に結婚するとは思わなかった」
ハルキ「まだしてないよ」
このくだりの「半同棲」でハモるリョウちゃんとダンがかわいかった。
タカ「……なに、もう結婚とかしちゃっていいの?”落ち着く”感じなんだ」
ハルキ「なに、嫉妬?」
タカ「違う。今の仕事しっくりきてなさそうだから、中途半端だなって。いやなんだよ、お前が丸く収まってるの。リョウちゃんとずっと一緒にいるようになってから大人しいよな」
ハルキ「実家の酒屋継いで、お前が一番丸く収まってるだろ!」
タカ「それは家庭の事情だろ、オレはやりたいこと捨てたんじゃねえよ
ってセリフがあるけどタカの「やりたいこと」ってなんだろう。タカって実家の稼業は継いでるんだけど振り返ってみると自分を全面に出してるキャラではないんだよね。いつも冗談交じりというか大人になってからはより一層本心が見えない。
ハルキ「俺はやりたいことありすぎてふわふわしてたから、これやるって決めたんだよ、リョウちゃんと!」
タカ「だからそれがお前のやりたいことなのか?
幼なじみで一番近い距離で見てきたタカがハルキに向かって猛烈な牙をむくこのやり取りが大好きだった。リョウちゃんの後ろをついていくハルキのこと、タカはそんな好きじゃないんだろうなあって。いつでも先頭で道を切り開いていくハルキの自由奔放さが好きだったんだろうなあって。

カズト「二人とも喧嘩するなよ」
ケイ「……喧嘩できるのは仲良い証拠だよ」
カズトの「お前、仏かよ」ってセリフは中の人準拠で好きだった。
ケイ「みんないなかったら基本一人だし、喧嘩相手がいるだけ羨ましいよ」
ダン「俺らがいないなんてことないよ、ケイ
ケイ「でも、もうそばにはいないじゃん。……ああごめん、俺も早く仕事見つけなきゃ。いつまでもおばあちゃん家に居候してるわけにはいかないし」
カズト「おばあちゃんは入院してること知ってるの?」
ケイ「うん、まあ」←居候して家事やってるとしたらこんなふわっとした回答で済む?この返事は相当違和感あった。そう考えると今のおばあちゃんとケイは実のところ一緒に住んでないのか、とかいろいろ考えちゃった。
気まずい空気を打破するため次の写真を出そうとアルバムをリョウタロウから受け取るケイ。そこでケイが出してきたのは文化祭ライブの写真。
その写真を見たリョウタロウが手帳から文化祭のチラシを取り出すんだけど、ケイの入院の連絡を受けてその当日に来ているとしたら常にチラシを持ち歩いてるならバンドマンの夢を実は全然諦めてないよね。
「リョウちゃんイキってんなあ笑」と盛り上がるハルキとタカ以外の4人。

リョウ「そんなことねえよ。(ここから回想)……いや完全にイキってた。俺は小さい頃からアイドルとかロックスターに憧れてた。同じ人間のはずなんだけど覇気みたいなものを放ってて、超能力者みたいでかっこいいなと思った。だから俺はその憧れをずっと追ってた」

場面は高校3年生の夏、おそらく部活引退ぐらいの時期にワープ。
「「「えー!?バンドぉ!?」」」
リョウ「お願いします🙏🏻」←かわいい
ダン「でも楽器とか弾けないよぉ?!」
カズト「俺、小さい頃ピアノ習ってた」
一度だけセリフ言い間違って「バンド習ってた」と言い出した公演があって全員がツボに入ってたのが面白かった。「バンド顔のタカはバンドな!」とかいじりにもほどがあった。ケイだけは天丼しなくて一気にいつもの流れに戻したのがすごかったなあ。
タカ「俺もドラムなら。オヤジが憧れて買った電子ドラムが家にある」
ハルキ「……まだやるって決まってないよね?」
リョウ「やろうよ!」←かわいい
ハルキ「リョウちゃんはなにやるの?」
リョウ「ボーカル」
ハルキ「それ楽器じゃないから。俺とダンとケイはどうするの?」
ケイ「…ウクレレなら。ハワイのお土産でもらって」
リョウ「じゃあギターな!」
タカ「いや弦の数少ないからベースだろ」←ハチャメチャ理由好き。
ベースって言われたことにショックを受けてカズトに「……ベースやだ」「全員ギターじゃダメ?」「ベースってなに?」「ウクレレじゃダメ?」ってカズトに聞いてたケイが可愛かったんだけど、このやり取りのとき舞台中央ではタカとリョウタロウが肩を組んでグルグル回って「やりますか!」と決めポーズを取る場面と被ってて本当に脳が2つ欲しかった。
自主練シーンでは家で電子ドラムを叩いて「うるさい!」と弟に怒られるタカ(9/24公演以降は銀志くんのアドリブが多彩になって怒られることは減ってた)、Fコードが弾けるようになってハルキに教えるダン、ベースを持っていないのでウクレレで練習するケイ(「オレもベースで練習したいなぁ……」←って言うのにバカ上手いウクレレやめて?好きになる)、カラオケボックスで歌唱練習するリョウタロウと目まぐるしく場面は変わります。このとき小道具(各楽器、ヘッドホン、デンモク)が白で統一されてるんだよね。文化祭本番になるとカラフルになるのになんであえて練習用に白い楽器で用意したのかなあとか。まあ本番用の楽器は次の場面で使うから持ち出せなかったとか深い理由はないかもしれないけど。というか「re:start」は文化祭で披露して盛り上がるしカラオケにも入ってるということは有名曲だよね。おそらくTAB譜も手に入れやすくて初心者オススメ曲なんだろうね。 

そこにカズトのピアノが加わると幕が降りてきてカズトだけが残る場面にシーンが切り替わります。
カズト母「部屋入っていい?」
カズト「今、勉強中だから!」と嘘をつくカズト。
夏期講習増やそうか?など受験に関する話をされてうんざりしている様子。姉さんが彼氏と一緒に家を逃げてから締め付けが強くなった一方で両親が言うことは間違っていないと理解しているので反抗したこともないし反抗するつもりもないと吐露。だけど自分の中に反抗したい気持ちもあって、ずっとかけていた眼鏡を外すカズト。
カズト「……ある意味これが初めての反抗、なかなか慣れないもんだ」
カズトが眼鏡を外す瞬間は親への反抗を表しているよね。カズトの演出は基本わかりやすいんだけどこだわりも強くてすごい本高克樹!って感じだった。

カズトの楽曲はTOKIO「雨傘」
矢花くんが好きな曲でもありますね。この雨傘の演出がアナログにこだわっててすごく好きだった。文字が貼られてる幕に照明を当てる演出も今どきならプロジェクションマッピングでいいのにあえてアナログだし、その後も傘や板に歌詞が書いてあったりとにかく徹底してアナログ手法にこだわっていると感じました(巡り巡ってアナログの方がトラブル回避しやすいからかもしれないけど)。後半からは5人のバンド練習風景になるんだけど全員が歌うわけじゃなくて、雨傘はカズト、リョウタロウ、ケイだけなのが気になった。この3人だけが雨傘を歌う理由があるはずだけど全然わからん。雨傘終わりでバンド練習のシーンに繋がるようになってます。こういう転換がシームレスなのいいよね。しかしどこか浮かない顔のカズト。

ケイ「……カズトどうしたの?」
カズト「大丈夫」
タカ「大丈夫じゃないだろ」
カズト「バントやれないかも」
リョウ「どういうこと?」
カズト「この前の英語のテストの点数が良くなくて母さんがよく思ってないから勉強に集中しようかなって」
それを聞いた発起人のリョウタロウが一番最初に突き放す。
ハルキ「お前、エリコと別れたからどうでもよくなったんだろ」
リョウ「はあ?ちげえし」
ハルキ「文化祭にエリコ呼んでかっこいいところ見せたかったんだろ」
リョウ「別にいいだろ、カッコつけて」
タカ「リョウちゃん、やると決めたことは最後までやろうよ」
リョウ「お前は俺がエリコと別れたから嬉しいんだろ」
タカ「ふざけんなよ!お前みんなのアイドルになりたかったんじゃねえのかよ。エリちゃんだけのアイドルになってどうするんだよ」
ハルキ「エリコ見返すくらいの気持ちでやったら?」
リョウ「キーボードどうすんだよ」
タカ「カズトも続ける!」←突然の剛速球に各々のフォローが入るんだけど「みんなとは求められてるレベルが違うんだって!高校受験失敗した分、今回(=大学受験)では失敗できないんだ。ダンなんて大学すら行かないじゃんか」とみんなの地雷を踏み抜いていくカズト。
ハルキ「言い方ってもんがあるだろ!」
リョウ「なあカズト。お前のスケジュールに合わせるから練習しよう」
カズト「話聞いてた?」
リョウ「聞いてたよ。聞いた上でお願いしてる」←このときになって初めて立ち上がるケイが好きだった。
タカ「勉強の合間に練習してたんだろ?ここでやめたらもったいないよ」
ハルキ「今年終わったらどれくらいのペースで会えるかもわからない」
ケイ「文化祭終わったら受験勉強とかで忙しくなっちゃうし、最後の思い出つくろうよカズト。終わったらみんなで写真撮りたいし」
カズト「……やるか、バンド」
「「よっしゃ、そうこなくっちゃ!!」」

リョウ「実はもうチラシ作ってるんだよね♪」
ダン「やっぱリョウちゃんやる気あるじゃん!」
とチラシを受け取り開く一同。バンド名を見た瞬間に露骨に絶望するタカとハルキが面白かった。エリコ呼ぶとしたらなんで【SIX PACK】なんて男子高校生特有の面白に振り切ったんだろうなあとかリョウちゃんもなかなか食えないやつだと思う場面のひとつ。

そうして迎えた文化祭本番。前半は阿達くん固定だった司会も後半では日替わりになってジュニアの顔と名前を一致させるのに役立ちました。前楽で「ドラムは僕のお兄ちゃんです。タカお兄ちゃん頑張ってー!」ってブンブンしてた銀志くんの優勝。ちょっとニヤニヤしてた大光もかわいかった。
そうして文化祭バージョンのre:start。記憶の限りでは前半公演で“ケイがわざと演奏を忘れる”演技はなかったんだけど後半ではケイというキャラクターに色を加えてきた矢花くん侮れないなあと思った。演奏中にタカのほう振り返って楽しそうにしてるリョウちゃんも好きだったし、眼鏡外してるカズトも、なんだかんだ言ってちゃんとギター弾いてるダンとハルキも好きだった。このシーン、リョウタロウがボーカルなのもそうなんだけど当然彼らは7 MEN 侍ではないので並びも違うんですよね。演奏終了後はケイが写真を撮って次のシーンへ。

6.KENKA(高校1年生)

リョウタロウが持っているチラシの色が白から青(当時配ってた色)に変化している。ダンが自分の持っているチラシをケイのサイドテーブルに置いて更に色づく病室。
リョウ「これ見るとまたバンドやりたくなる」
カズト「どうしてやめたの?」
リョウ「食っていけないから」
ケイ「でも楽しかったでしょ?かっこよかったよ、歌ってるリョウタロウ」
一番最初の病室のシーンでもリョウタロウの歌を褒めていたケイ。それに対して2回とも満更でもない返事をするリョウタロウ。たぶんだけどケイは結構リョウちゃんのライブ見に行ってたんじゃないかなあと思う。だからこそケイに褒められると嬉しいんだと思う。逆にハルキはリョウちゃんに固執してる割には行ってなさそう。
リョウ「……言われるほど会社やめたくなる」
カズト「別にやめなくても歌えるじゃん」
リョウ「やるときはマジでやりたいから、だから会社やめないと」
タカ「ほら、リョウちゃんも会社やめたがってるぞ」←なんとしてもハルキに今の仕事をやめてほしいタカもまあまあ拗らせてない?
ハルキ「俺らは今の生活で満足してるの、な?」
リョウ「うーん、まあ?」
カズト「なんか俺らみじめだな。みんないまの自分に納得いってないのに作り笑いで必死に隠してる
タカ「……カズトも?」
カズト「俺はこの年でただただ勉強してるだけ。高3のときからあんまり変わってないかな」
ダン「でも大人になるってこういうことじゃない?
この会話にケイは加わってこないんだよなあ。加われないだけかもしれないけど。
ハルキ「ま、いつまでも青いまんまじゃいられないし。このときみたいに」
ダン「(写真を見て)それ高1?」
ハルキ「ケイが最初に撮った俺らの写真。……ケイがくれたんだ」

ケイ「僕たちは高校で出会った。タカとハルキは幼なじみだから例外だけど、それ以外はみんなはじめましてだったと思う。(回想シーンへ移動)高校に入ったころの僕は”まっさら”でなにもなかった。あるものといえばカメラ。……色バチバチに決めて高校デビューしにきた子たちとは馴染めるはずもなかった」というセリフとともにベルが鳴り響いて、奥から現れるのは色をバチバチに決めたユースたち。BGMで使用されているのはSMAPの「FIVE RESPECT」というエモさ。……本当に20代が作ってる舞台ですか?
最初に竹村くんに向けて至近距離でシャッター切るケイが好きだったけど後のシーンと若干矛盾が生じるからか最後あたりはやらなくなっちゃって寂しかった。あと千井野くんがおぼっちゃまなのにいじめっ子で好きだった。

そんな色バチバチに決めた子たちを撮ってみたくなったケイ。しかし「肖像権侵害なんですけどー!」とカメラを取り上げられてしまう。
それを見ていたハルキが「盗撮じゃないって言ってるだろ!」とたまらず乱入してくる。このときタカも一緒にいてハルキを制止しようと頑張ったり、逆に積極的にユースに殴りかかったり、毎公演タカの心情が違ってて好きだった(最後あたりは竹村くんと取っ組み合いしてたけど笑)。
ハルキ「別に友達じゃないけど」と言いながらもカメラを奪い返して喧嘩がスタート。
ハルキから受け取ったカメラをダンに渡すときのタカと、それを絶対に掴むダンがすっごい好きで!!とにかく琳寧の身体能力がバグってた。それを見てたカズトとリョウタロウも合流して、リョウタロウはイキってるので指立てて煽ったりしてて好きだった。
琳寧ブログ(9/30 21時更新分)でも触れられているけど後半から「うぉい!うぉい!」って煽りだしたユースすごい好きだった。
でも結局は数には勝てず負けちゃう6人。
「ハルキだっけ?俺はダン」
「俺はタカ。お前らは?」
「リョウタロウ。リョウでいい」
「……カズト」
タカ「初日の英語の小テストで満点取った奴だ」
カズト「まあ……大したことじゃないよ(眼鏡クイッ)」
ダン「かっけー!オレも言ってみてえ!……大したことじゃないよ(眼鏡クイッ)」
ハルキ「タイシタコトジャナイヨ」
リョウ「タイシタコトジャナイヨ」
タカ「・・・ブンッ!!!(←ピグレットミーム)」
ケイ「……あの、ありがとう」←みんながふざけてる間にカメラが壊れてないか一生懸命確認するケイかわいかった。壊れてなくてよかったね。
ハルキ「お前のためにケンカしてたんだった」
ケイ「大丈夫だった?」
ダン「まったく問題内転筋!」
タカ「今のなに?」
ダン「筋肉ギャグ!最近ハマってマッスル!」
ハルキ「滑ってるぞ」
ダン「まだ、まだあるよ!」←ギャグ考えて寝付けなかった日があるほど思い悩んでいたとは知らなかったけどそれでメンタルがさらに強くなったという菅田琳寧さんあまりにもポジティブすぎる。歌ネタ面白かった(雨傘の♪マッチョ〜は生で見てたら笑い死んでた)。
ケイが笑うまで次に進めないからだいたい程よいところで笑ってくれるんだけどたまーにケイが笑わずにそのまま続きを求めてる日があって好きだった。

ハルキ「撮ってよ、俺らのこと。戦いの証に!」
ケイ「……じゃあ撮るよ」

ここでシャッター音に合わせて鐘が鳴り「おばあちゃんにもらったモノクロカメラ」と序盤のセリフに戻ります。途中までは一緒なんだけど序盤ではノイズが強くなって聞き取れなかった後半部分、ケイの内に秘めた迷いが露わになります。
まっさらになったこの瞬間、すべてなくなったと考えるのか、余白ができたと考えるのか。僕の物語は終わったのか、始まったばかりなのか。いまは何も見えないし何も聞こえない。僕は……何をしているんだろう
これMASSARAの「誰それのあーだこーだ/一旦目閉じて耳塞いで考えてみる/そしたら何が見えて/そしたら何が聞こえる/そこにあるそれが/僕たちの物語」この部分とリンクしてる気がする。

7.OWARENAI

病室シーンに戻るとケイが見ていたアルバムが白→赤に色づいてる。
ハルキ「このときもケイが俺らを引き合わせたんだな。今日だってケイが骨折してなきゃ俺ら会えてないわけだろ?」
引き合わせたきっかけを作ったのはケイかもしれないけど、そのきっかけを繋げたのはハルキなんだよなあ。

カズト「……ケイ、本当に転んで骨折した?」
リョウ「俺も気になってた。そんなドジするタイプじゃないだろ」
カズト「それもだけど、カメラが壊れてないし傷一つない」
このケイが骨折した理由もカズトは理詰めなのにリョウタロウは感情論に近いところがあって、やっぱりこういう言葉の節々からケイと一番仲良かったのはリョウちゃんだった気がする。
ケイは最初から死ぬつもりはなくて、だから“階段落ち”程度の骨折で済んだんだと考えてる。ケイって希死念慮と常に隣り合わせで生きていると思うから、その一瞬の迷いで「いま死んだらみんなどう思うのかな」くらいの気持ちだったのではないかと思う。私自身も本気で死ぬ気はないけどいまここから飛び降りたらどうなるんだろう?と考えて生きてることが多くて、ケイの鬱々しい気持ちはなんとなく分かる気がする。自分がいなくても世界は変わらないと思ってるし。

ケイ「写真撮るのに夢中になってただけ」
カズト「なんかつらいことがあるなら言えって」
ケイ「なんもないって。そういうのじゃないから」
リョウ「俺らにはなんでも言っていいから、な?」
ケイ「ほんとになんもないって!」と本編で一番ケイの感情が昂るセリフ。これ琳寧ブログで言及されていて「ケイが声を荒げるじゃん。でも我々は心の痛みに気づいてるからさ」←ほま琳寧ありがとう。おかげで解釈が深まりました。

ケイ「俺の話はいいからさ。みんなの話しようよ」
リョウ「今日はお前が主役だろ」
ケイ「俺たちに主役も何もないよ。みんな主役だから」

ケイ「ねえ頼むよ。みんなと楽しい話がしたいんだよ。楽しくなくてもいい。俺、みんなといたいんだよ。……みんなといなくなってからまた”まっさら”になった気がして怖かった。俺にはなんもないなあ、って」
リョウ「そんなことないよ」←かっこいい
カズト「そうだったとしても逆にまっさらだからこそなんでもできるって考え方もある」
ダン「あとさっきも言ったけど、俺らがいないなんてことないから」←何回も言葉にして伝えてくれるダン優しい。いい奴。

ここで面会終了のアナウンスが流れる。
ハルキ「まだ話し足りないな。……よし、ケイ外行くぞ!ダメだろうけど、なんか嫌じゃん。カズトが言ってたことでずっともやもやしてる。いまの自分に納得いってないって。みんなもそうだろ?」
ケイ「この後みんなで飲みにでもいけばいいじゃん」
タカ「そういう感じでもないしなあ」←ポッケに手突っ込みながら少し恥ずかしそうに言うのかわいすぎた
カズト「そういうケイが一番もやもやしてるんだろ?」
ハルキ「ケイは俺らがこのまま帰ってもいいの?……一人になりたくないだろ?」
ケイ「……なりたくない
「じゃあ決まりだな!」とダンがケイをお姫様抱っこ(←ダンの首に自然と手を回すケイなに!?)して車いすに乗っけてタカが「大事なもん、忘れるな」ってカメラを渡してくれるの胸熱シーンすぎた。

ケイの楽曲はSexy Zone(現timelesz)「RUN」

琳寧ブログからざっくり書き出すと「選曲神。ケイの苦悩にピッタリハマる楽曲。歌割りも役柄に合わせて選んでくれたみたいでダンはお父さんのことで悩んでるからそれに合ったパートを歌わせてもらった」

カズト「常識も非常識も 君とならば ぶち壊せるよ」
↑一番常識に囚われてるカズトが歌うの良すぎる
ダン・リョウタロウ「悲しみも喜びも全部 半分に分けて感じ合おう」
↑ケイの痛みに気づいてる二人が歌うのが良い
ハルキ「何度も消して壊してやり直して もう一回 立ち上がれるさ」
↑現状を壊すことを避けてるハルキが”もう一回”を求めるのエモい
タカ「正解なんて意味ない 僕らだけの答えに辿り着けばいい」
↑周りに合わせてたタカが辿り着いたのは”正解なんて意味ない”

ゲネプロの様子。写真一番上はケイを演じる矢花さん。自分が何者なのかを知るために、大きくジャンプ!

https://more.hpplus.jp/entame/people/113224/2/

ケイ「街は眠る パラパラと 変わっていく信号機/誰もいない 交差点の中 走り出す 明日に向かっているか?/分からないままの僕ら それでも何かを
上記記事のキャプションを引用すると自分が何者なのかを知るためにケイは過去の自分を踏み台にして新たな一歩を踏み出すんだけどケイが飛び越えた過去の世界にはケイと同じ服をまとった青年が一人いる。周りに大勢の人はいるんだけどその青年は「ひとりぼっち」なんだよね。でもその青年が手を伸ばした先に見えた世界は6人でいるんだよ。ダンの「俺らがいないなんてことないよ」という言葉が現実になった世界がそこにはある。

感じてるんだろう?感じてなきゃダメ 痛みに気づかないふりをするな
とケイ以外の5人がケイに語りかけるフレーズ。
またまた琳寧ブログより「ケイの♪街は眠る~の歌詞、日に日に感情こもっててまじで鳥肌(←わかりみが強い。オタクの感想ですか?)。ケイに向けて歌う♪感じてるんだろう~はケイにどれくらい刺さったんだろう。我々は心の痛みに気づいてる、そんな想いを持ちながらケイに向かって歌っていたから、俺らは味方って感じてくれたら嬉しい
RUNってMASSARAのために当て書きされた曲でしたっけ!!!???既存曲とメンバーの性格と舞台がここまで綺麗にシンクロするの天才すぎるよ。

8.KOREKARA

病院を飛び出してきた6人が辿り着いたのは公園。
カズト「で、これからどうするの?」
ハルキ「わからん。マジでこれからどうしよっかなー、みんなに会っていろいろ気づいちゃったな」
ケイ「みんな、何悩んでるの?」
ハルキ「本当に俺がやりたいことってなんだろうって。……みんなさ、自分色って何だろうって思ったことある?」
リョウ「でた、それ」
ハルキ「リョウちゃん、あれからいろいろ考えて分かったんだよ。自分色ってなにか」
タカ「なにハルキ、スピってんの?」
ハルキ「そうじゃなくて、いろんなことが起きたり人に出会ったり環境が変わったりしていろんな色に染まっていくわけじゃん。でも人にはそれぞれ染まってないその人だけの色があると思う
ダン「俺は、赤かな」
カズト「なんで?」
ダン「んー、感覚?」
カズト「たぶんそういうことじゃない」
ハルキ「でも意外とそういうことかも」
ケイ「……俺はみんなに染めてもらったのかもしれない。みんなと過ごした時間があったから俺にも色があったんだと思う。みんなといなくなって怖くなったんだ。その色がかすんでいく気がして。みんなには自分色があっていいなと思う」
ハルキ「ケイにも自分色はあるだろ」
ケイ「どうかな」
ハルキ「さっきタカが言ってた丸く収まるじゃないけど昔の方が自分のこと考えられてたなあって。でもカズトが言うように逆に”まっさら”っていいなって。ケイはこれからなんにでもなれるわけじゃん」
ケイ「何者でもないんじゃなくて……」
ハルキ「何者でもないんじゃなくて何者にでもなれる
ダン「いいねそれ」
カズト「お前本当にわかってる?」
ダン「ぬりえみたいなことでしょ、好きな色に塗れる」
カズト「案外そのとらえ方で間違ってないかも」
ケイ「……こわいな、“まっさら”」
タカ「怖がることねえよ」

ハルキ「明日からなんか新しいこと始める?」
タカ「明日から?」
ケイ「……明日か」
このケイのセリフまで風のSEが流れてる気がするんですよね。この風の音というかノイズのような音はケイの頭のなかの「もやもや」を表しているのではないか?と秘かに思っていて、ただケイが”明日”を認識した瞬間、雪が降ってくる代わりに風の音が止むんですよね。この雪が何を示しているかは分かってないけどきっといいことの暗示だと思う。
そろそろ帰るかーとなるみんなに「ありがとう」と感謝を述べるケイに対して「写真撮ろうよ!」と言うダン。いつものように一歩下がるケイに「ケイも入りなよ」って言ってくれるタカ。
ケイ「……え?いいの?」←声色が明るくなってかわいい
カズト「それタイマー機能ないの?」
ケイ「あると思う」
カズト「タイマーいけそう」で6人で写真撮影。
タイマー機能を今まで使うことがなかったのはおかしくないか?という考察がされていて、たしかに違和感はあるんだけどパンフレットのなかで「写真に写りたがらないのも、大好きなみんなのことを撮る側に回りたいだけなんだよ。すごくいい子なの」って矢花くん本人が話してるから単純に今までタイマー機能を使うことがなくて使い方を気にしたこともなかっただけ、ということにしておきます。

https://seventeen-web.jp/news/16454/area4/

6人でスタートライン一列に並んで写真を撮ったあと、讃美歌のように流れてくるre:start。
「いま いまこのステージで始まる物語/まっさらになったこの瞬間/新たに描かれるストーリー/物語はいつもはまっさらから始まる」
もう何回耳にしたか分からないフレーズがまた出てくる。そして自分が着ているまっさらな衣装に絵の具をぶちまける6人。これ最初見たときに本当に度肝抜かれた。え?衣装に絵の具?いいの?使い捨て?地味に金かかってるな?って(←急に現実に戻るな)。
メインカラーは ハルキ:赤 リョウタロウ:オレンジ ケイ:黄色 タカ:緑 ダン:青 カズト:紫 と下手からレインボーカラーの順番。
各々の色を経由してカラフルになっていくだけに留まらずメンバー同士で色を塗り合って、終わった後の景色が毎回違うのも好きだった。一つとして同じ物語がないっていうを提示していて舞台は生き物と言われる所以が詰まっている終わり方だと感じた。
何よりもケイが歌うフレーズが「誰も見たことない明日が僕らを待ってる」っていう未来に向かっていく内容ですごい好きだった。

色んな考察をしている人がいたけど『MASSARA』という舞台はすごく前向きだと感じました。後ろ向きな舞台ならカラフルな世界からだんだんと色を失っていくけど『MASSARA』は世界がどんどん色づいていくじゃないですか。だからなんでそんな暗い考察ばかりされるんだ?って違和感がすごかった。
パンフレットで矢花くんが「役作りをするときに実践しているのは、キャラクターの向こう側を想像すること」と答えていたけど、これは観客にとっても同じで見えれば見るほどに「この人はどういう人生を歩んできて、いまどうしてこういう言動をしているんだろう?」ということを考える時間が増えて、でとそれがすごく楽しい時間だった。
7 MEN 侍に当て書きされた舞台だったからこそ本人たちとリンクする部分もあって、それもすごくよかったなあって。あとパンフレットでユースジュニアの子たちが揃いも揃って「7 MEN 侍すごい!」と褒めまくっててニコニコしてしまった。
もっといろいろな言葉を連ねることはできるけど、一言でいうなら本当にいい舞台でした。
見る人のステージによって受け取り方は千差万別だろうけど、今の事務所体制になってから初めてのオリジナル舞台がこの『MASSARA』だったことはとても意義があると思った。SHOCKやドリボやジャニワのような、目に見えてわかる華やかさはたしかにないかもしれない。でも内部舞台特有の空気感も間違いなくこの舞台には存在していて、そのフォーマットを生み出してくれた福田さんとSotaさんの才能はもちろんのこと、and JOY!と並行スケジュールでアイデア出しや稽古を積み重ねて、最後まで誰一人欠けることなく千穐楽を迎えられた7 MEN 侍って本当にかっこいいなって思い続けた2ヶ月間でした。

Sotaさんの特別ブログにはこんな一文が→「こんだけ過酷なスケジュール、しかも自分たちで選んだこのスケジュールを、ちゃんと真っ当して、作った自分でさえも笑顔にしてくれた」って最高の褒め言葉だよね。事務所を取り巻く環境は未だに良くないけど、でもこの『MASSARA』に関わってくださったスタッフ皆さんからの愛情は間違いなく本物でした。

っていうか、自分たちで選んだスケジュールってすごくない?舞台やった翌日には地方のホール会場でキラキラアイドルとして歌って踊ってファンサして、東京に帰ってきたその夜にはMASSARAを演じてきって。台風すら吹き飛ばしちゃう最強のオトコたちすぎ。ほんと楽しかったな、この夏。

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