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キャノボ双方向達成への道②

『出走〜達成』編

11月3日(日)
4時に目覚める。
…と言うか、予想通り殆ど眠れなかった。
ただ、ガーミンは5時間50分の短いながらも『十分な深い睡眠』を記録していた。

『私ゃいつ寝てたんや?』

着替えを済ませてサンドイッチと野菜ジュースを摂取。
軽量化も済ませ、着てきた衣類やシューズをゴミ箱へ捨て出走準備完了!
(捨てて良い格好で来てたので…)
あ、ズボンだけはスマートレターで自宅へ発送した。

朝は幸い思ったほど寒くなく、ウイブレもジレも着用せず。

《ウェア》
半袖薄手ジャージにビブパンツ
防寒にカーフコンプレッション・薄手アームカバー・薄手レッグカバー
ベースレイヤーに『ファイントラック』と『おたふくのメッシュインナー』…これが防寒性と汗抜けを両立する最良の組み合わせ。
反射ベストとしてトレランベストにフラスク500ml 2本装着(給水は全てコレで賄う)
ボトルは無し
サコッシュ初導入

4:40宿を後にした。

上野から日本橋まで3kmほど
ほぼ一直線ながらGoogleマップのナビで進んだらデタラメな案内され、行き過ぎて迷いながら戻ると言うちょっと嫌な出だし。(フラグ4回目)
ちゃんとルート引いてGARMINでナビしたら良かった…

とは言え、まぁ慌てる必要もないので落ち着いて…
元標に到着すると、秋のキャノボ祭り序盤で迎撃させてもらったkatsumiさんが見送りに来てくれていた!
『めっちゃ嬉しい!』
これは最高の追い風になる!
5時を過ぎて中途半端やったので暫しお喋りしながらナビの準備。

見送りありがとうございました〜

5:15スタート!

さぁ、旅ライドキャノボの始まり〜

験担ぎで前回のモニさんと同じ時刻!

気温…17.8℃
天候…星が見えてたから晴れ。
路面…概ねドライ。
前日の豪雨の影響は何処へやら?
快適でライド日和な予感。

前回ヘロヘロになりながらウイニングランに酔いしれた、まだ夜が明けぬ皇居前を、今度は元気に飛び出していく…
何やら新鮮な気分。
暫くは信号峠が続くのでアップがてら落ち着いて進む。
多少OTとは違うルートもあるものの基本は同じなので、見覚えのある景色が見えると『あ〜前回ここでこんなんやったな…』なんて思い出し感慨深かった。
多摩川辺りで夜が明けた。

追い風に押され気持ち良く進む。
『めっちゃ楽しいわぁ〜』

この時、後に途轍もない大苦戦を強いられるなど誰が想像出来たであろうか?
(そら、それを予感させるフラグ4回も立ってたし…)

多摩川を越え、最悪な印象のR246に入る。
『あれ?こんなもん?』
あれだけ終盤のキツい局面でウンザリした無限アップダウンも大した事はなく、時間帯のせいであろうが、広い路肩を走っていてもわざわざ線を跨いでまで寄せて殺しに来る暴走トラックもなく、拍子抜けするほど快適。

追い風と流れに乗ってグロスは少しずつ上がる。

7:35
50km 416m↑
グロス21.5 2h19

なかなか順調〜

昼夜逆転でルートの印象が全然違う!

バイパスの側道に下ったら信号停車するのは、まぁデフォルト。

異変に気づいたのは厚木あたりから…

この間、やけに車多くて道路混んでるな…と思うも『まぁ暫くは信号峠で道路混んでグロス稼げんって聞いてたしこんなもんやろ…』と思っていたら秦野辺りでピタッと止まった。
松田へ抜ける峠越えが大渋滞で全く動かない。
路側帯をゆるゆる進む。
ダウンヒルもゆるゆる。
グロスが落ち出す。

暇やから色々思考が巡る。
モニさんは旅情的な発信が多い。その地の縁の〜とか、歴史的背景とか…
私ゃ『厚木やけど薄着〜』程度…
薄っぺらいわぁ〜🤣

松田へ降り立つとT字路突き当たりに・・・

『おぉー!おとうふさんてはまでんくんやーん!』

まさかこんなとこで…

迎撃来てくれてると事前に聞いていたから期待してたけど、ここまで登場なかったし『どこで迎撃あるんや?』と思いつつ『寝坊して来れんかったんやな…』と信じて疑わなかったのでこのタイミングには驚いた!

お2人との再会はいつ以来やろ?
なんかめっちゃ懐かしいわぁ〜

と、ここで衝撃の事実を聞かされる。
な、なんと『東名高速が通行止め』でこの大渋滞やと…
となるとこの先も、或いは…
あろう事か、まさか消滅したと思っていた台風の影響がこんな形でキャノボの逆風になるとは…

そんな最悪な状況を知った時、富士山が見えた!
思わず停車して撮影!
ライドで見る富士山は初めてだったため思わず取り敢えず感動はしといた…

念願の初富士山!

富士山に向かって進む!

先のコンビニでまた待ち構えてくれるとの事で2人はアタックかけて先行!

し、しかーし、道路は相変わらずの大渋滞で直ぐに追いつく。
『先行かせて〜!』と抜かせてもらい渋滞横を慎重に路肩走行。

ここではまだ余裕の走り!

少し車列が切れたタイミングでまた2人がアタック…

こっち入るよ〜の図
ピットイン!

先のコンビニで再び迎撃されたタイミングで、最初のトイレ休憩と買い出しに…と中に入るとトイレとレジも大渋滞!

そそくさと店を出て、アームカバーとレッグカバーを剥ぎ取り、3分ほどロスしたが2人に見送られてリスタート。

サコッシュ便利
行きま〜す!

ここで気づいたのが…
『ルートから外れてる!』
R246の『山北バイパス』を走っていた。

一本道で渋滞した車列と2人の勢いに、何の疑いもなく進んでいたが、何処かでバイパスから逸れてR246の下道に行かなければならなかった。(更なるフラグ)

このミスコースがこの後の大苦戦に繋がる要因となる。

バイパスは案外アップダウンが激しい。
コンビニから先は車が流れ出したため狭い道幅に自転車走行はなかなかスリリング。
先に行かせる余地はなくガチ踏みするしかない。
登りも下りも4倍超で爆走するしかなかった。
しかし、ここのところ登りでは常に極力4倍以上で走るのがデフォルトになっていたのが活きた。
どのくらい継続出来るのか?も把握していたので、まぁ何とかなった。

とは言え、これまで淡々と自分のリズムで走れていたのが完全に崩れた。
しかも、かなり脚も神経も使い疲労感を自覚するほど。
Garminナビで離脱ポイントを探り、小谷野町辺りで離脱して下道へ。
ペースを緩めて心身ともに落ち着かせる。

バイパスと下道の近いポイントで離脱

バイパスのアップダウンで結構登っていたので、下道で心づもりしていた最初のヒルクライムは回避されていた。

9:45
100km 1150m↑
グロス22.3 4h29

バイパス爆走でかなり心身ともに削られ、特に脚のダメージはこのタイミングにしてはかなり深刻。
しかも、ココから更に富士サファリのヒルクライムが始まる。

R246から離脱し、富士サファリへ向かうルートのセブンイレブン 御殿場板妻西でちゃんとした最初のコンビニストップ。

[セブン-イレブン 御殿場板妻西]

コーラをチャージして塩むすびを補充。
トイレも済ませて5分ほどのロスでリスタート。

5分も停車すれば、この序盤ではグロスは0.5ほど落ち、取り戻すのに1時間ほどかかるので深刻である。

富士山の裾野やから裾野市か…🤔

脚のダメージの回復も追いつかないまま、富士サファリのヒルクライム開始!

富士サファリへ!
森の中を進む

標高は、箱根や六甲と同じ800mほど。
『登りに強い訳でもないのにわざわざ自ら登りを増やしてアホやな〜』なんて思う反面、今回は多少なりとも旅ライド要素を入れたかったので、都会の喧騒から離れ、ブルベさながらの山のルートは気持ちが良い!とポジティブな感情が勝る様にマインドコントロール。
いや、実際走るには気持ちの良いコースであるのは間違いなかった。
時折10%あたりがあるが、幸い基本緩い斜度の森の中を、負荷をかけすぎぬよう意識しながら、えっちらおっちら登る。斜度が緩い分、やけに距離が長い。
登り切るとススキの草原が広がり、自衛隊の演習場があり、眼下には富士市の街が見下ろせ、ロケーションは最高!

 富士山は雲の中…残念😢
とは言え絶景!


10:59
119km 1616m↑
グロス20.8

やっとの思いで登頂し、いよいよダウンヒル!

このダウンヒルコースは今回の目玉!
由比バイパス手前に降りる当初予定から、直前にGNKさんからの情報を元にして西側へ引き直し、それを更に西側へルートを移した。
道幅は広くはないが、斜度は緩めで信号も少なく、非常に走りやすかった。

富士川越えるまでずっと下り

豪雨の影響で、土砂崩れで道路が埋まっていたり、落石や落枝でガレガレやったり、道路を川が横切っていたり、なかか荒れた区間もあったが、そこはブルベで慣らした経験がモノを言い、難なくクリアした。

富士川を越えた地点まで一気にダウンヒルしR1に合流。

下界に降り立ち2度目のコンビニ
[セブン-イレブン 清水蒲原駅前]

ここからは追い風に押されて快走!
サファリからのダウンヒルに引き続きグロスを取り戻す区間。

しかし、この辺りから風がシフトし俄かに向かい風に…

健康ランドを初めて認識

『駿河ゆーたら鶴瓶さんやな〜』
旅情のカケラもない…

今まで夜で見えんかったけどこんな海岸線走ってたのね…

12:02
151km 1680m↑
グロス22.3 6:46

興津でkoheyさんの迎撃
補給物資を手渡ししてくれた!
タイミング的にありがたかった!
ただ、グロス稼ぎ中につき停車はできず…

迎撃ありがとうございました!
ナイスパス👍
早速いただいたインゼリーを口にした。

で静岡手前までは信号停車が多いものの、まずまず良いペースで進めた。

しかし、静岡からは状況が一転した。

風はなかなか強烈な向かい風!
しかも静岡・藤枝と市街地では信号地獄に渋滞地獄。
また思うように進めない。

渋滞にウンザリ😩


14:14
200km 1851m↑
グロス22.4 8:58

渋滞のみならず風までもが行手を阻む…

ここまでの不本意ながら出さざるを得なかった無駄な高強度からのヒルクライムでの疲労感と、渋滞で足止めを喰らいグロス取り戻すために必要以上に踏むという、さながらインターバルの自分のリズムで走れて無かった心身のストレスで、明らかにタレてきたのを自覚した。

もうすぐ金谷峠目前のこのタイミングでリセットしたく、気付け薬に先程koheyさんから受け取ったスピードジェルを摂取。
今回最初のカフェインチャージとなる。

暫く進むと効果が出てきて、怠さが和らぎ脚が回り出す。
気分的にも持ち直す。

そして金谷峠に差し掛かる。
相変わらず脚のダメージは回復しきれてないためなるべく負荷を分散するペダリングで淡々と登る。
チャージの効果もあり、まぁここはアッサリ登頂。

ホテルmikazatoで撮影
ここは毎回撮影しているのではずせない。

OTの夜にみたムーディーさは皆無…

ダウンヒルしていると、反対車線に停車している車の前でオッサンが手を振りピョンピョン飛び跳ねてる。
近づくと車道を飛び跳ねながら横切り左車線へ…

すれ違いざまに『えむきゅうさん!』
『え?HIROKINGさんやーん!』
『なんで下りで待ってるね〜ん!』と内心ツッコミながらそのままスルーした。
多分『おぉ〜!』とか『わぁ〜!』くらいは言った記憶…
『ちゅーかラブホで待っててくれたら喋れたのに…』
『って、何でこんなとこおるんや?』
一瞬の謎い出来事…

それでも迎撃されると元気になる!
何よりおもろかった😆

掛川過ぎた辺りから陽が傾きだし、交通量も少し落ち着いた。

空が美しい!
浜松入った〜!
サンセット🌇

夕陽が空を赤く染め出すころ浜松に入る。

16:40
253km 2160m↑
グロス22.2 11h24

中間地点!あと半分!

3回目のコンビニ
[ファミリーマート 細江西気賀]

少し長めにピットイン。
ナイトライドに備えライトの交換。
アーム&レッグカバー装着。
ゼリー飲料を流し込み、少し大口で塩むすびをかじる。
味変でフラスクを麦茶にチェンジ
甘いのがしんどくなってきた。

振り返れば、余りにも悪条件が重なり、キャノボとしては完全にハズレ日和。
『フラグ立ちまくってたし…』
実は内心サクッと、そこそこ早い時間に帰る目論見だったが、それは最早崩れ去り…
こうなってしまえば開き直り、無事時間内に帰れれば良い…と気持ちを切り替えた。

意識を切り替えた!

少し内臓が疲労していた。
『補給のマネジメントは適切か?』
『カロリーは足りてるか?』
『この先摂取は継続できるか?』
など考えながらリスタート。

そんな中、出発の前日にRX01さんより提供された「豊明で一旦R1から離脱するルート」に豊川あたりで入れ替える予定だったのでサイコンを弄ったら画面がフリーズ…
後に画面ロックがかかっていると判明し対応できたが少々焦っていた。
その確認作業中に、常時給電のケーブルを抜いたらバックライトが暗くなり、慌てて差し直すのに、走りながらでは少々手間取ったりもしていた。

更には、処理能力の低下しているアタマで要求グロスの計算やらもしていた。

そんな状況のままR362浜名湖北側の姫街道を登り始めると前方にライトを振る人が!

なるさんだった!
初回チャレンジに続き再び迎撃に来てくれた!
最初誰だかわからなかった。
前述の様に、ただでさえ処理能力の落ちたアタマで色々考えつつ作業しながら登っており、全く余裕のないタイミングでのなるさん登場に情報処理が追いつかなかった。
しかも、無理もない!私服のなるさんなんて見たことなかったので…
通り過ぎて『浜松…あ〜なるさんやん』とフワッと認識したが愛想無しやったと思われ、後で申し訳なかったな…と。
ただ追いかけてきた車から声を掛けてもろた時には『元気です!』とカラ元気ではあったが健在をアピールした。
交差点で離脱される際の『えむきゅうさん!頑張って!』と改まった力強い一声は妙に刺さった!

元気です👍
迎撃ありがとうございました!

迎撃は追い風!

この迎撃は、沈み気味やった気持ちを浮上させ、ちょうどカロリー摂取の効果が出始めた頃と相まって確実に疲労感が随分回復するほどの効果があった!

この時間になると車の数は随分と減り、かなり走りやすくなった。
と、同時に若干追い風に。
心身ともに持ち直し、R1なので信号は仕方ないがそこそこ快走できた。

気温15℃
気温の割に少し寒さを感じた。
モニさんの発信を思い出した。
カロリー足りてるか?
少し暖かいものを食べよう。

[ローソン岡崎市場町]

オムライスが食べたかったが売り切れ
パスタは違う。牛丼は重すぎる。
悩んだ結果、豚汁と塩むすびでアッサリと。
豚汁が五臓六腑に染み渡った。

19:44
310km 2585m↑
グロス21.5 14h28

温まった♨️

21:35
351km 2723m↑
グロス21.5 16h19

R23は流れに乗って快走!
路面の荒れに要注意!

R23は車の流れが早く交通量が多い。
なかなか緊張感を要する中、なるべく流れに乗るべく、強度を上げ疾走。

長い長いR23から離脱し、気分的に余裕ができたのと、張り詰めてた神経が弛み少し眠気が出だしたので、オープンイヤーのイヤフォンをセットしで『じ〜フォン』を繋ぐ。
スタンバっててくれたか?じ〜さんがすぐに出てくれる。
最も信頼のおける最高のライドパートナーでいつも私の事を見守ってくれているじ〜さんの存在は離れていても心強い!

LINEのグループ通話ね☎︎
色々状況報告した。喋っていると眠気は吹っ飛ぶ。

しかし、四日市から再び向かい風にシフト。
鈴鹿川に入ってからはまぁまぁな強風でせっかくの快走区間で稼げない。
『今日はいよいよツイてないわぁ〜』

暫くしてモニさんが参加してくれた。
2人の会話を聞いてるだけでも気分が楽になった。

車の通らない鈴鹿川の河川敷区間お相手いただき、時間も時間なので通話終了。

23:54
404km 2909m↑
グロス21.7 18h38

付かず離れずの攻防が延々と続く…

LINE通話終了してほどなく睡魔が襲ってきた。
しかも、ちょっと眠気が強い。先々を考えピットイン

[ファミリーマート 亀山インター]

ファミマの駐車場に無造作に置かれたセスナ

24:17
411km 2975m↑
グロス21.6 19h01
残り99km

2度目のカフェインチャージ
ホットでホッと☕️

時間的にこれ以上はピットインする余裕はなさそう。
これを最後にしようと決めてリスタート。

しかし、眠気はスッキリする事はなく、そのまま伊賀越え突入!

眠気が強いとパフォーマンスはガタ落ちする。
登りで踏めない。
このままではヤバい…と持参していたスピードジェルで追いカフェイン
胃への負担も懸念したが、ここまで来たら補給できなくても後はどうにでもなる!

登るにつれ霧が立ち込め、急激に気温が下がりだした。
本来なら踏んで発熱させる所だが、眠気に押され依然パフォーマンスは低調…

次第に視界が悪くなるほど霧が濃くなった。
ライトが乱反射し真っ白になり眠気と相まって平衡感覚が失われそうな感覚。

“リカンベントはそのリクライニングチェアーに寝そべる様な姿勢ゆえ、安らかな眠りにいざなわれる”

この姿勢やとそら安らかに入眠できますわな…😴

しかも完成したエルゴシート?の完璧なフィット感がそれを助長した。
眠気が更に増しいよいよヤバい状況に陥る。

何とかせにゃ…

塩むすびの残りを口にして、噛む事で眠気を和らげようと試みるも焼け石に水。

BGMに音楽を聴いても子守唄にしかならないので歌を歌った。
それくらいしか方法がなかった。
しかし、口ずさむくらいでは駄目!

本気の熱唱で何とか意識を繋ぎ止める!


幸いここは人里離れた夜中の山中…
遠慮なく歌った!
普段『Ado』や『ずっと真夜中でいいのに』などを聴くが、オッサンには難しすぎて歌えないので懐かしの『レベッカ』をかけた。
高校時代から聴きまくっていたから歌詞は細胞レベルで完璧に染み付いている。

直前にダウンロードしといた!

変な自転車乗ったオッサンが深夜の峠で懐メロを熱唱…

これは効果絶大だった。

ただ、間奏や曲跨ぎで歌が無くなると直ぐに眠気が来る。
気を緩めると声量が減り眠気が来る。
気持ちを込めて全力熱唱!

『これは何の戦いや?』
この時ばかりはこの戦いに全集中するしかなかった。

安らかに入眠せぬよう身体を起こしてペダリングした。
下りでは、クリート解除して両足を下に下ろし、直立状態でダウンヒル…

気温7℃…
実に最高気温から22℃下がった。
流石に寒すぎて堪らずウイブレを着た。
グローブのない指先はかじかみ、足の爪先もキンキンに冷えていたが、これも構ってる余裕はないから無視した。
寒い日の通勤でわざわざ生脚に薄着で少しでもと寒冷順化を意識していた効果はあったかどうかは分からないが、ギリギリ耐えれた。
最悪まだジレもある。

そして、遂に伊賀を超えた辺りで長い長い眠気のトンネルから漸く抜け出した。
遂に睡魔との戦いに勝利した!

2:52
465km 3523m↑
グロス21.5 21h36

笠置は地元

笠置のコンビニ横の公衆トイレで最後の用を足し最後の発信。

『今3時…後2時間15分で46km…』

『あれ?これマジでちょっとヤバいんちゃうん?』

『悠長に発信してる場合ちゃうがな…』

睡魔との戦いで僅かな貯金を喰い潰していた。
眠気でヘベレケだった状況を打破した安堵感でフワッとなってしまっていたようだ。
『こんな地元まで帰ってきて間に合わんとかシャレにもならん!』と、木津川区間を抜けR163に入った瞬間から爆走開始!

眠気も完全に吹っ飛び、走りに集中できた。
AM3:00は最も道路は空いており、遠慮なく爆走できた。
信号のアクセスはそれほど悪くはなかったがらたまに引っかかるともどかしい。
ここまで来たらもう後先考える必要もないので『なるようになれ!』と遠慮なく踏んだ。
平坦は3.5倍近くの巡航ができている。
登りは4倍以上出る。
まだ脚は死んでない!
清滝峠登頂時で1時間残しなら勝利!
最悪パンクしてもまだ何とかなる。
ゲーム最終盤での大一番の開始!

当然キツかったが『毎週走り続けてきた木曜朝練の方がキツい!』と踏み続け回し続けた!

あの日の全日本の選手やアイアンマン擁する岡山組と怒涛のデスライドをした明石の300ブルベを思い出しながら『あの時は300km全開で踏みまくって限界突破を味わったが最後まで耐えた!』『あの時に比べたらこんなんまだマシ』と鞭を入れた。

最後の清滝峠でも4倍でスパート!

あの日のkegoさんの北摂山岳ライドを思い出しながら『最後の垂水峠で限界突破したが最後まで耐えて登り切った!』『あの時に比べたらこんなんまだマシ』と更に鞭を入れた。

これで間に合わなくて、もう一度やり直しとか絶対にしたくなかった。
また3連休確保して、宿や新幹線を予約して…
で、また500㌔孤独に24時間…
別のチャレンジならば一向に構わんが、やり直しだけは…
『あぁ〜!やり直しなんか絶対嫌やぁぁぁ〜!』と思考が頭の中でグルグル…

汗だくでゴリゴリハァハァ踏み続け遂に登頂!
時間はAM4:15!
ピッタリ1時間残し!
『よっしゃ!勝った!』

熱った身体を冷やしながら気持ちよくダウンヒル。
目の前にはTOキャノボで最も感動すると言われる大阪の夜景!

コレは感動するわ!

見慣れた景色だが今回ばかりは格別だった。

地元大阪へ降り立つと信号地獄。
だがもう慌てる必要はない。
もう踏む元気もない。
トラブルにだけ注意して淡々と進むのみ。
最悪パンクしてもギリ間に合う!

地元に帰ってくるメリットがここにあった。
土地勘はあるし、距離感も時間的な感覚もあるから安心して落ち着いてゴールを目指せる。

そして遂に梅田へ辿り着く。

元標には複数の人影が…

最後の2段階右折の信号の長いこと…

長い長い赤信号

AM5:00仲間たちに迎えられてTOキャノボのフィニッシュ!

間に合ったぁぁぁ〜!
ただいまぁぁ〜!

記録は23時間45分

TOキャノボ達成と同時に双方向達成となった

達成の発信遅くなってご心配おかけしました🙇‍♂️
どど〜んとポーズ👍
素晴らしき仲間たち😌
モニグラ〜のアニキ・空雲さん・RX01さん・おがわんさん・塚本っちゃん・ぽてみさちゃん・XSさん
お出迎えありがとうございました〜🙇‍♂️
イエィ👍

思いもよらぬ悪条件が重なり大苦戦だった今回のキャノボだが、主要都市繋いで500㌔も走れば何かしらあるもの。
それを自分というアバターの能力をヤリクリして、どーにか間に合わせる壮大なゲームがキャノボ。
そのゲームに勝利した!

疲労困憊な筈だったが仲間たちの熱烈な出迎えが嬉しくて一瞬で疲れも吹っ飛び暫し喋りまくった!
『今日は私が主役じゃ!』と言わんばかりに有頂天で…

そらまぁ満面の笑み😆
グラビア撮影会ばりの記念撮影!
ちょっと照れくさい
気分ええわぁ〜😊

チャレンジ失敗がネタにならんでホンマ良かった…と撫で下ろした。

そーいや今回初めてパンクしなかった。
パンクしてたら間に合ってなかったかもしれない。
タイヤもチューブも車体も何事もなく無事500㌔走ってくれてエラい!


何となくキャノボは『双方向はするもの』と自然とその流れになってたから深くは考えてなかったが『青の破片』によると双方向達成者って30人と意外と少ないのね…

ここに載るのは励みになるなる!

http://blog.livedoor.jp/narutsc/archives/52790108.html

私が30番目の達成者…
コレはかなり誇らしく思い、ご満悦!
『最後まで諦めずに頑張って良かった〜』としみじみ…


《リカンベント》
シートはやはり完璧なフィットで身体に一切のストレスはかからずどこも痛い部位はなく走りに集中できた。
・どこも痛くならないリカンベントはロングライド向き!
・ただしオーバーナイトは安らかに入眠できるので睡魔には注意が必要!
・登りさえ登れれば楽に速くどこまでも遠くへ走っていける!
・当然空力は良いが、やっぱり向かい風はしんどいし、追い風は楽。

リカンベントはええぞ〜!

最後のオチはコレ…

リカちゃんハウスで1時間過ごした🤣
生き返った😌

《データ》
距離510km 高度3800m↑
時間23時間45分
グロスアベ21.5 ネットアベ24.9
NP 2.4倍 TSS 787
平均PWR 1.75倍
消費カロリー 8797
ペダリング回数 72860

実に3時間半が停車時間
出力低いわ〜
私ゃまだペダリング回数は多分少ない🌀
富士サファリは箱根・六甲と同じ標高
富士サファリのDHは速度伸びた
やはり御殿場までの渋滞区間が特に高低差激しい
最後の清滝峠頑張ってる!
どちらかと言えばケイデンス低い方かと…
どこで登ってるかよくわかる!
寒暖差…
何故か2時間もダンシングしてる事になっている🤔

《風向》

体感と一致
追い風の恩恵は殆ど無かった気がする


《スペック》

身長163 体重 49.5
FTP204 PWR4.12
年齢56歳0ヵ月

5日前がBDやった。
体重ほとんど変わらず

《車体装備》
車体…リカンベント ハイレーサー
Bacchetta Carbon Aero 2.0
ホイール…FULCRUM RACING ZERO Carbon
タイヤ…IRC ASPITE PRO RBCC 28c
チューブ…Magene EXAR TPU
ギア…F50/34・R11-32  11s
ライト…VOLT800・GVOLT70
デイライト…VOLT400
テールライト…CATEYE TIGHT RAPIDなど5個
パワーメーター…Favero Assioma DUO
心拍計…GARMIN Forerunner255s
サイコン…GARMIN Edge 830・1030
モバブ…サイコン常時給電用・スマホ用

《朝食》
サンドイッチ×1
野菜ジュース×1

《補給》
塩むすび×7
豚汁×1
カロリーメイト2ブロック
グランフォンドジェル×5
スピードジェル×2
ゼリー飲料×3
スポドリ×1
(グランフォンドウォーター入り)
コーラ×1
麦茶×2
ミルクプロテイン×1
コーヒー×1
カルノパワー×8錠
カルノスティック×2本
粉飴スティック×1本

ドリンクはペットボトル4本のみ

今回は消費カロリーが極端に少なかった。
(過去2回は12000) 
恐らく渋滞で低強度区間が多かったものと思われる。
逆に渋滞によるインターバルで無駄にNPが高い説…

《ストップ》
コンビニ
御殿場板妻西
清水蒲原駅前
細江西気賀
岡崎市場町
亀山インター

トイレ7回
コンビニ5回・公衆トイレ2回

帰宅後、若干膝頭の鈍痛と尻や股関節に筋肉痛があったが、しっかり栄養摂取し、しっかりケアし、しっかり睡眠をとったら翌日には回復していた。
身体の芯に若干の怠さは残ったがそれも週末には完全に消失。
思った以上に回復は早くて助かった。

カフェイン残ってたか?
24時間運動し続ける…
キャノボ中3時間寝てたらしい😅
夜はしっかり眠れて劇的回復!


《サイコン・ナビ》
サイコンは今回キャノボ対策でモニさんより1030を譲り受けた。
これまたモニさん情報でマップをOSMに入れ替え。

事前にこの対策できたのはデカかった!
ナビ用に他のメーカーのサイコン導入を視野に入れていた

地図は主張が無くなりルートのピンクらいんが劇的に見やすくなった。
GPSとのマッチングも良かった。
ただ3箇所ほどナビの指示通りに動いたら違うルートに引き込まれルート外れの警告が鳴り、引き返したりその先から迂回したりがあった。
期待した1030の大画面だが、液晶の発色が悪くピンクラインの識別がしにくく、途中からナビは830にスイッチした。
走行データの数字は流石に大画面で見やすかった。
まさかの逆の分担をそれぞれが担った。
後日チャットGPTに尋ねてみると『1030より830が新しい830の方がピクセル密度が高いため、よりシャープで鮮やかに見えることがあります。特に小さい画面に高解像度のパネルを搭載することで、色彩の鮮明さが際立ちやすいです。またエッジ830では、バックライトが強化され、日中の視認性や発色が向上している可能性があります』との事。
今後は830の6分割の走行データ表示を無くしナビ専用機とし、1030で走行データ表示専用機とするのが良さげである。
これもOSMの地図が見やすかった事が830の画面でもナビとして十分使える…となった。

830も入れ替えしておいて大正解やった!

バッテリーは1030で最後までナビを使用し37%残し。830はバックライト常時点灯のため常時給電にて運用。

《ルート》
ナビに従って進んだらルート外れの警告が鳴り、状況に合わせて戻ったり、その先でルートに合流したりが3箇所あった。
謎の間違いも含め6箇所はミスした。
OTと逆向きを走り、ルートへの理解が深まったが全てを把握出来る訳でもないので、やはり事前学習と自分でルートを引く作業は必須である。
ミスコースは間違いなく無駄なタイムロスになるため、間違いやすいポイントにはPOIを設定しておくとマストであるが、私の場合、これまで3回それをしていない。(だから間違える)
走るほどにルートへの理解が深まるから、まだ走りたい…となる。(キャノボ沼)

ミスコースのリカバリーに信号が絡むと更にタイムロスに…

STRAVAログ


最後に…


見送りや迎撃に足を運んでくださった皆さん!
虎の穴初め、様々相談に乗っていただき、様々情報を提供してくださった皆さん!
位置情報や私の発信を見守り応援やお祝いコメントをくださった皆さん!
私ゃ多くの方々から多大な応援をいただけてシアワセ者やな〜と、しみじみ噛み締めております。
お陰様で今回も泥臭くなってしまいましたが無事目標を達成する事が出来ました!(次はもう少しスマートに達成したい)
いつもありがとうございます!
そして今回も応援ありがとうございました〜

高級靴下🧦
ありがとうございました😌

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