自然に学ぶ、帰省したくなる家 孫(推し)放流大作戦!
「ポツンと一軒家」はおばあちゃん家の理想か?
私はおばあちゃん界では新参者なので、先輩方の話は勉強になる。
小さい頃は何でも喜んでくれるけれど、魅力のない土地柄だと中学生になったら鼻も引っ掛けないそうだ。
魅力のある土地柄ってどんな場所?テレビの人気番組「ポツンと一軒家」を真剣に観る。
これぞ王道おばあちゃん家ではないだろうか。
基本的に自給自足で、少しでも運転を誤れば谷底に落ちそうな細い山道。○○台風で家が飛ばされたんだって。その時に両親も亡くなって・・・。
形から入るおばあちゃんとしても、かなりハードルが高い。
夫も私も運転免許を持っていないし、山頂まで歩くか?
自力で荷運びのケーブルカーらしき物を作った人もいたな。Amazonは来るのだろうか・・・。
ヘリポートを作れるようなおばあちゃんなら、ドバイにマンションでも買って、違う意味で行ってみたいおばあちゃん家になれるのに。
貧乏が憎い・・・。
岩魚の魅力も小学生まで?
昔林業をやっていた知人がいる。当然山持ちで敷地内に清流もある。
夏休みになると孫たちが川で岩魚のつかみ取りをしたそうだ。わざわざおじいちゃんが川底の石を積んで、天然いけすのようにしたらしい。
取った岩魚や畑で取れたてのトウモロコシを、川辺で焼いて食べたりしたそうだ。これより素敵な夏休みの過ごし方ってある?
それも小学生までだったらしい。
中学生になると、部活や友達付き合いで忙しくなる。
ぱったりと来なくなり、お正月にこちらからお年玉をあげに新幹線で上京して、ホテルに泊まって帰る。
「お年玉上げる時だけよぉ、ニコニコしてくれるのは」うーむ、切ない・・・。
都会おばあちゃんの強みは?(関東版ロケーション勝負?)
「小さい時は危ないからって、こちらから会いに行ってたわ」というのは都会おばあちゃんSだ。
東京の中目黒・下北沢・新宿・渋谷在住の素敵マダム達。皆ご夫婦で仕事をしている。
孫が中学生になると、呼ぶ前に勝手に来て、勝手に遊びにいってしまうらしい。
「ホテル代わりなのよ。夏休みなんて入れ替わりにやってきて、友達まで連れてきたりしたこともあったわ」「生活費が倍になるの。いっその事、田舎に引っ越そうかしら」
まるでイソップの「田舎のネズミと都会のネズミ」である。世知辛いよ・・・。
自然(鮭)に学ぶ、行きたいおばあちゃん家(姑息版)
かくも「おばあちゃん道」とは厳しいものか。生半可な覚悟では戦いきれぬ。
もっと、こう自然な感じで何とな~く来たくなるような方法はないだろうか。
自然に帰ってくる、そう鮭だ!鮭はなぜ生まれた川に帰ってくるのか。
では、サケはなぜ生まれ故郷の河川にのでしょうか? 驚くべきことに、母川回帰のメカニズムは、現在に至っても定説がありません。しかし、これまで提唱されてきた複数の学説の中には、科学者の間で有力視されているものがあります。その中の1つが嗅覚刷り込み説です。
嗅覚刷り込み作戦開始!
匂いを刷り込む前に、先に強い匂いを出来るだけ除くことにする。
一番簡単なのが、衣料用洗剤を無香料の物にすること。
先ずは衣類は全て無添加ベビー用洗剤(無香料・無着色・無漂白剤・無リン・無蛍光剤)で洗っておく。
赤ちゃんの嗅覚はすごい。洗濯物の中からママの物はすぐに分かる。おばあちゃんの服はスルーして、ママのタオルを引っ張りだしては遊ぶ。
母なる川(おばあちゃん家の匂い)を憶えてもらう為に、掃除にも力が入る。
良くお日様の光を当てて、風を通す。
風が吹くと良い香りが立つ、と言われるハーブも植えてみた。
無意識的記憶を刷り込もう
匂いと記憶の話しで、よく引用されるのが、プルーストの「失われた時を求めて」。
マドレーヌを紅茶に浸した時に、幼い頃の記憶が蘇るという、無意識的記憶の話しだ。
長編小説なので、正直ここしか憶えていないが、今更読み返すとおばあちゃんの余生が失われた時になってしまいそう・・・。(そのくらい長い)
おばあちゃん手作りのマドレーヌなんて素敵よね。おフランスのおばあちゃんみたい。ちなみに私はマドレーヌはそのまま食べる派だ。
ケーキ屋、パン屋がいつも良い匂いがしているように、これはやってみる価値アリかも。雑巾がけのバケツの水に、バニラオイルを垂らすとか?(我ながら姑息すぎる・・・。)
でも孫は卵の白身にアレルギーが出ている。卵無しのマドレーヌは追々レシピ研究するとして、日本のおばあちゃんの秘密兵器、無意識的記憶はコレでしょう!
孫の鼻の前にぬか床をかき回した手を近づけてみる。
なんちゃってフレーメン反応(タダの変顔)をした・・・。