一生働く生き方を選ぶ
最近身の回りで、就活ラッシュだ。大学生はもちろん、子供の手が離れたからと再就職、会社が危ないのでハローワーク通い、シルバー人材センター登録まで、各種取りそろえて騒がしい。
書類で落ちたとか、圧迫面接の信じられない話など、悲喜こもごもでこちらまでドキドキする。
「履歴書の写真を撮るから、プロにメイクと写真を撮ってもらったの」
「まず最初のステージに乗らないと、何も始まらないからね」
「最終面談はオンラインではなかったので、やはりリクルートスーツは必要だったよ」
昔は自分でメイクして、プロの校正のない履歴書を書いて出したものだ。
写真はさすがに町の写真館で証明写真を撮ってもらった。
スピード写真は写りが悪いから、学校や先輩の口コミで皆がそうしていた。
今も青のバックに、真面目な顔をした女の子の写真がある。
ブラック企業や過労死などの、仕事にまつわるネガティブな話ばかり聞くけれど、本来の仕事はきっと人間を幸せにするものなのだろう。
イチゴのヘタ取りが天職です?
ネットでよくライン作業を揶揄して「刺身にタンポポを乗せる仕事」と言うが、アレだけの仕事は無いらしい。
クリスマスのイチゴのヘタを取るバイトはあった。ちょっとやってみたかったが、実際にやった人達の感想を聞いてみると辛い人が大半だったので、楽な仕事は無いのねと思ったものだ。
でも1人、本当に楽しかったと言っていたので、自分とジャンルが合えば何でも天職になるみたい。
チャップリンのモダン・タイムス他、否定的な見解が多いけれど、きっと楽しくやっていた人達も何割かいたはず。
ただ、私は他人とスピードを合わせられないので、向いていないと思う。
プレッシャーにも弱い。後ろからズンズン流れてきたら、ウァーとなってベルトコンベアごとひっくり返しそう・・・。
個人的な意見だが、難しいと言われることが出来ないより(当たり前だから)、これなら誰でも出来るでしょう的社会認識の方が打ちのめされる気がする。
働く人は可哀想?
昔は働いたら負けだと思っていた私。本当にあの頃の自分を殴ってやりたい。
JJやCanCamといった元祖お嬢様雑誌には、「家事手伝い」という職業の読者モデルがひしめいていた。
働かなくても、綺麗な服を着て、スーパーカーで彼が迎えにくるらしい。
仕事も社会勉強のために、丸の内の大手企業にお勤めで、ご自宅前で素敵な御両親との写真が掲載されていたりした。
昔の家事手伝いと今のニートは意味が違う。そして今の家事手伝いは本当に家事(家業)を手伝っている人なので、給料が発生していなくても職業人と見なしてよいと思う。
だって外注したら幾らになると思う?専業主婦の労働をお金に換算すると、という話題は昔からあるが、履歴書上で評価されないのは事実だ。
会社勤めもしたし、フリーでも働いたが、結局家庭に入って義父との同居や介護・子育てで、就職に有利になりそうな職歴が寂しい。この場合職種はもとより、ブランクが大きな不利となる。
認められる苦労と認められない苦労があるということだ。泣ける・・・。
リタイアしても幸せになる人
今の人は知らないかもしれない。伝説のテレビ番組「クイズダービー」司会の大橋巨泉氏が人気絶頂の56歳でセミリタイアした時には、世間は驚愕したものだ。
彼の第二の人生は充実していたらしいが、ビジネスその他も充実していて、どの分野からリタイアしたのか、不思議だった。
普通の人よりたくさん働いているんじゃない?。マスコミから引退というだけ?
リタイアしても何かしら始める人は多い。60歳定年として、20年以上家でじっとしているには長すぎる。
2020年の日本人の平均寿命は女性が87・74歳、男性が81・64歳で、いずれも過去最高を更新したことが30日、厚生労働省の集計で分かった。今回から世界保健機関(WHO)に加盟する主要48か国の比較に切り替えたため、19年は男女ともに世界1位だった香港は「地域(特別行政区)」として除外された。この結果、日本は女性が世界1位、男性は2位となった。
読売新聞オンラインより
女性はそうでもないが、退職した男性に老け込む人が多いのはなぜだろうか。ビジネスほど必死ではないから?
素敵だった人が、何となくモッサリしてくると残念になる。その上家で妻相手に絡んだりして、趣味でも何でもいいから外出して欲しいという友人達の嘆きはよく聞く話だ。
その分、円熟しても魅力を失わない人を見ると、より一層その素晴らしさが引き立つ不思議。
100歳でフルマラソンに出たら格好いい的な、年齢フィルターが良い方に作用して、好感度アップである。
年齢問わずに仕事に王手!
就活中の女子大生にノートを見せてもらった。第一志望からビッシリと記入している。そして分類は王手・中小企業・その他の会社・・・。
やっぱりマスコミや、メガバンクはダメ元で狙ってみたいよね。
大手に王手!貴女の熱い気持ちは充分伝わってるよ!
一方で周りを見回すと、主婦歴の長い人は就活に苦戦している人も多い。
最近珍しくも無い、熟年離婚をして働こうと思っても、年齢や職歴がネックになって仕事が決まらないらしいのだ。
一生働きたい人達がこんなにいるのに、日本にとっても宝の持ち腐れではありませんこと?
日本は古事記でも神様が働いている。年齢問わず、仕事をしていきたいと願う人達が働けることを祈っている。
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