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お笑いコンビ『ダイヤモンド』解散で思い出す後悔
今更こんなこと書いても遅いし
何かが変わるとかじゃないけど、
悔しいからやっぱりどこかに残しておきたい。
私は今年5月のある週末、
渋谷のヨシモト♾️ホールにお笑いライブを観に行った。
普段は地方に住んでいて(日本で最も端にある都道府県)、東京に来れる機会はさほど多くない。
その時は珍しく出張で東京に長期滞在していて、その間の休暇中に行けるお笑いライブを探していた。
東京の週末は色んなイベントがある。
私はお笑いが好きなのでお笑いライブを探していたが、音楽ライブ、美術展、スポーツ観戦、行くところは沢山だ。
お笑いライブだけで探しても、♾️ホール以外に、新宿のルミネtheよしもとや神保町よしもと漫才劇場など、色んな会場でライブが開催されている。
そんな中、私が♾️ホールに行くことに決めた決め手がお笑いコンビ『ダイヤモンド』だった。
『ロングコートダディ』や『ニッポンの社長』など、他にも好きなコンビは沢山あるけれど、『ダイヤモンド』の二人から滲み出る人柄が好きだ。二人が普段どんな風にお客さんの前で漫才をしているのか、この目で見てみたいと思った。
『ダイヤモンド』を知ったきっかけは2022年のM-1グランプリ。決勝戦ファーストラウンドで最下位だったけど、それでも、むしろそれすらも笑いに変えてくれた『ダイヤモンド』。
私がM-1をきっかけに初めて応援しようと思ったコンビで、「来年こそは優勝して爆売れしてほしい!」そう思っていた。テレビに出たら絶対面白いし、2人でラジオのレギュラー番組なんかやってくれたら絶対毎週聴く!そう思って2022年のM-1グランプリをきっかけに二人のXのアカウントもフォローし、野澤さんのおもしろ〇〇も毎度見て楽しませてもらっていた。
なのに…!そこまで好きなのになんで……!!
当日♾️ホールで、『とらふぐ』という初めて見かけるコンビが、開演前にお客さんへ挨拶や質問を投げかけていて、「今日遠くから来てくれた人ー?」という話題になった。
私はすかさず手を挙げたのだが、最初は拾ってもらえず別の人が当てられた。その人は「大阪から来ました」と言って、「今日は誰を観に来たんですか?」と聞かれると『ニッポンの社長』と答えていた。
さらに、「もっと遠くから来てくれたよーって人いるー?」と聞かれたので、私はまた勢いよく手を挙げた。すると次は私に回ってきた。
「〇〇(日本で最も端にある都道府県)から来ました!」というと「えー?!」と会場が沸いて私はドキドキした。「お仕事とかですか?」と聞かれ、「仕事のついでです。」と答えると「ついでかい!」とツッコミが入ったが、「それでも〇〇の人が来てくれるなんて凄いことよなあ」となり、「わざわざそんな遠くから誰を観に来たんですか?」と質問が続いたので咄嗟に出てきた「『ニッポンの社長』と『ロングコートダディ』!」と答えたのだった。
「『ニッポンの社長』人気やなぁ」と反応があり、その後トップバッターで出てきた『ニッポンの社長』も「〇〇の人がわざわざ俺たちのネタ観に来てくれたんやって。嬉しいなあ。」と反応してくれた。
ニッポンの社長もロングコートダディも大好きだ。みんな応援している。
だけど、中盤に『ダイヤモンド』が出てきた時に「うわ!しまった!」と私は思った。
私が観にきた一番の目的は『ダイヤモンド』だ。他にも色んなお笑いライブがあったけど、その中でも『ダイヤモンド』が出ているからとこのライブを選んだんだ!前の人につられて『ニッポンの社長』や『ロングコートダディ』などの大阪芸人ばかり答えてしまった自分をひどく後悔した。←それはそれで2組に失礼だけど
どの芸人も面白くて楽しかったけど、やっぱり記憶に残っているのは『ダイヤモンド』のネタだ。その日は将棋のネタをやっていて、野澤さんが舞台上を将棋の動きで走り回っている姿が今もすっと思い出せる。
もし「私は『ダイヤモンド』を観にきました!」とちゃんと答えられていたら、どうなっていたんだろうか。何か反応があったのかな?何もなかったかもしれない、けどなんだか心残りだ。そんな気持ちで東京を後にしたのだった。
そしてしばらく時が経ち、今日、『ダイヤモンド』の解散が発表された。いろいろ考えての決断とのことだけど、まだコンビを続けるという未来も少しは残っていたのかな、とか思ったりする。
たぶんきっと、私の一言で未来を変えるなんてできるはずがなくて、あの時『ダイヤモンド』と答えていたとしても、何も変わってはいない。解散を決意するということは、私が思っている以上に二人の中に何か確固たるものがあったということなんだろう。そう思った。
悔しいけど、受け入れるしかない。
でも、『ダイヤモンド』のネタが本当に大好きで、『ダイヤモンド』を目的に初めて劇場へ向かい、『ダイヤモンド』で大笑いした人間がここに1人いるということを、ちゃんと残しておこう。
ダイヤモンドありがとう!
また新たな道で沢山の人を笑わせてください!
ファンにとっても二人のネタ、そして劇場で観た二人の姿は、ダイヤモンドのように宝物です(まあちょっと寒いか…)。
おわり。