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呪われた部分としての十三夜

のろわれた部分ぶぶんとしての十三夜じゅうさんや

生け贄は、役に立つ富の山から取り出された一個の剰余物である。生け贄は、ひとえに、利益なしに蕩尽されるためにだけ、つまり永久に破壊されるためにだけ、引き出されたのだ。だがそうして選ばれるとたちまち生け贄は、暴力的な蕩尽を約束された、呪われた部分になる。しかし呪われることによって、生け贄は物の次元から引き離されるのだ。そうして、生きた存在たちの内奥性と不安と深みを輝かせる生け贄の姿が認知可能なものになるのである。

ジョルジュ・バタイユ『呪われた部分』
カジミール・マレーヴィチ《三人の水浴者》制作年不明

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