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南方または北方への旅立ち

【AIによる紹介】
物語は、静かな家で飼われていた一匹のハムスターから始まります。彼は退屈な毎日に飽き飽きしていたが、ある日、謎めいたカエルと出会う。カエルは外の世界の魅力を語り、彼に未知の冒険へと誘う。自分の限界を超えたいと願うハムスターは、ついに勇気を振り絞り、新たな世界へ旅立つ決意をする。南方の熱帯の森か、北方の雪原か。彼の選択と冒険が織りなす心温まるストーリー、見逃せない!

ChatGPTによる出力

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 異変に気づいたのはある日の深夜である。ディナーの時間を数時間も過ぎているのに、食卓にひまわりの種と穀類が追加されていないことに気付いた。このようなことは時々あるので、どうすれば良いのかはわかっている。

 私はトレッドミル回し車に砂と木端を乗せ、そのままひとっ走りした。強化プラスチックの車がベルの役目を果たし、中でぶつかり合う砂と木端の立てる音が響き渡った。この音で私の意図を察した執事が様子を見に駆けつけ、騒音の元を取り除き、それから空の食卓に気付いて給仕を始めるはずだった。だがその日に限って、執事はいつまで経っても現れなかった。

 私は執事がいつも給仕をするときに使う通用口をこじ開け、自室を出た。私はもちろん、おがくずのマットが敷かれ必要なものが全て揃ったこの自室が気に入っているが、ここに引き篭もっているわけではない。執事が見ているときに自室を出ると何かとうるさく言われて連れ戻されるので、居ないときか寝ているときを見計らって外出している。だから、執事が普段居住している居間や廊下、厨房、寝室の様子はだいたい心得ている。
 襖の隙間を身体で押し広げ、いつもの散歩コースを軽く2周ほどしたが、執事はどこにも見当たらなかった。

 廊下の端まで来ると、下りの段差が2段あり、土のにおいが染み付いた硬い床がある。土のにおいは不思議な郷愁をかき立てる。今すぐ飛び込んでそこに身体を擦り付け、掘り進み、走り出したいという欲求に駆られる。しかし実際にはこの床は掘れないし、土質は私の肌に合わず、しかもこの段差を下りてしまうと這い上がるのにかなり骨が折れる。だから私は普段、こちらにはあまり近づかない。

 その夜は決定的にひとつ違った。
 玄関の戸が開いていたのだ。

 生ぬるく湿った風がゆったりと吹き込み、私のひげをくすぐっていた。芳しくも怪しい外気と、土の香りがした。

 知らずうちに、私はひとつ目の段差を下りていた。そして、しまったと思った。以前この玄関の戸口まで下りたときは、いざ戻ろうとして苦戦し、1段目を上り返したところで力尽きてしまった。翌朝になって起き出してきた執事が、段差の途中で疲弊して眠り込んでいる私を発見し、救出してくれたのだ。
 今は執事はいない。つまり、ここでもし力尽きたら、私は永久に自室に戻れなくなる可能性がある。足の裏の毛の下に、じわっと汗が噴き出した。

「もう、戻るのか?」

 自分の体長の1.5倍ほどある段差を戻ろうと、ありったけの力でジャンプしかけたそのとき、私の背中に誰かが声を掛けた。

 私はぞくっとして振り向いた。開け放された玄関の戸口に、先ほどはいなかった生き物が佇んでいた。
 それは黄色くて、緑色で、茶色で、全身に毛がなくヌラヌラと光り、頭に飛び出た2つの突起の中に瞳のない目玉が埋まっている、なんとも奇怪な姿の妖怪だった。

Adobe Fireflyによる出力

「なんだ、ネズ公か」と、妖怪は言った。
「なんだとはなんですか?」私は怯えているのを悟られないよう、頬袋を膨らませてなるべく身体が大きく見えるように居直った。「私はネズミじゃない。ハムスターなんです」
「ハムスター? それは、ネズミとはどう違うのか?」妖怪は目を瞬かせた。
「そこら辺をうろついている汚い不良どもと一緒にされては困ります。あいつらと私たちは言葉も通じないし、食べ物も、生活習慣も、死生観も……あまりに違い過ぎます。とても相容れないんです、種属が違うんだから」
「ふーん」妖怪は興味がなさそうに首を傾げた。
「あなたの種属は?」私は聞いた。
「さあ。考えたことないな」と妖怪は言った。
「考えたことがない? しかしあなたにもきっと、似たような姿をした両親や兄弟がいるのでしょう」
「知らねえな。親の顔など見たことないし」
「なんと……」

 この化け物はあまりに奇怪な姿で生まれたので、同種と認められず親に捨てられてしまったのかもしれない、と私は思った。

「しかし、乳児期に乳をくれた里親はいるのでしょう? その方の種属は」
「そんなものはいない。俺は生まれたときから天涯孤独、自分の食い物は自分で狩っている。誰の施しも受けない……ま、主人の持ってくるものは食ってやるが、それは味を評価してやってるだけだからな」
「あなたには主人がいるのですね」
「お前にもいるはずだがな」妖怪は2つの飛び出した目玉で、私の下りてきた段差の上を示した。「この巨大な家に住んでいて、お前に食事や寝床をくれる、大きな乾いた生き物だ」
「ああ、執事のことですね。あまり乾いている印象はありませんが……確かに彼はよく尽くしてくれます」
「だが、今夜はいない。そうだろう?」
「そう。なぜご存じなんですか?」
「おれの主人も同じだからだ」妖怪は大きな口をゆっくり開閉させた。

 私の頭が丸ごと飲まれそうな大きさの口で、私は内心ビクビクした。

「何か、彼らに特有の用事ができたようだ。それが何なのかおれたちには知る由もないが」
「なるほど」
「であるからおれは、この機に乗じて、旅立つことにした」
「え?」私は思わず聞き返した。「あなたのその……お家とご主人を捨てて?」
「まあ、そうなる」
「それはその、なぜでしょう。ご主人に何か不満でも……」
「そんなものは無いぞ。寝床は快適だし飯も悪くない」
「ならどうして」
「おれには自由意志があるからだ。おれが旅立ちたいと思ったらおれは旅立つ。主人の都合など関係ない」
「しかしご主人は帰ってくるかもしれないのに……」
「帰って来たからなんだ? 関係ない」
「で、でも」

 やばい。この面妖な姿の生き物は、たぶんすごい馬鹿なのだ。私や私の執事とは明らかに頭の出来が異なる、下等生物なのだろう。

 だとしても、このまま見殺しは気分が悪い。

「お、落ち着いて、どうか考え直してください。本能に刻み込まれた衝動は抑え難いでしょうが、その目的は生き延びることです。私たちはできる限り高い確率で生き残り、生きて血筋を絶やさず未来へ残すように、つまり本能的により安全で豊かな生活を選択するように作られているのです。でも本能の導きは間違うこともあります。我々に与えられる環境は常に変化が激しく複雑ですから……血の騒ぎの赴くままに飛び出せば、きっと命を失いますよ。外は暑いし寒いし、食べ物もないし、恐ろしい天敵もいて……」
「お前はいったい、何を言ってるんだ?」
「む、難しすぎましたかね?」
「本能だの血だのと、何をごちゃごちゃ言っているんだ? おれは遺伝子の乗り物じゃない」
「え、はあ」私はポカンとした。
「いいか、例えばおれがこの顔で生まれたのは確かに遺伝子の働きだが、それにしたがって生きると決めたのは、他ならぬこのおれの自由意志なのだ。おれが自分でこの顔が嫌だと決めたら、おれはいつでもこの顔を石にでも擦り付けて削り取るつもりである」
「い、いや、そんなの、痛いですよ」
「痛かろうが失血死しようが関係はない。おれの自由意志で決めることだからな。同様に、狩りをして飯を食うのも、あったかい寝床に潜るのも、食事をくれる主人の元に留まるのも……おれは本能でそうしたのではない。自由意志でそうしたのだ。いつでも決断的におれはこれに反することができる。今夜はまさしくそれを証明するに相応しい日だ」

 ヤバい。まったく意味不明だ。

 しかしそれはこの怪物が馬鹿だからではない、と、私には理解できた。相手のあまりに崇高で哲学的な決断に、私は圧倒されていた。

「というわけでおれは行く」不思議な妖怪は背を向けて戸口を出た。
 そしてすぐに振り向いた。
「で、お前は戻るのか?」

「………」
 私は戸口の向こうに広がる闇を見つめた。得体の知れない湿った外気に、芳しくも怪しい土のにおい、鼻につく草木のにおい、まだ見ぬ恐ろしい獣や毒々しい虫のにおいが混じり合っている。私は普通に怖くて前足が震えた。

「む、無理ですよ私には。私は品種改良されているし……何代にも渡って、よりカワイイ毛色を出すために、身体能力よりも毛色を重視して、ときには無茶な交配を重ね……さっきは偉そうなことを言ったけど、私は自分の血筋を残すこともできないんです。私のように真っ白な毛色のものは大変カワイイため価値があるのですが、下の世代が短命で続かないのです」
「お前は何を言ってるんだ?」妖怪は左右の目玉をギョロギョロ回して溜息をついた。「まだ種属とか血の話をしてるのか。よほど遺伝子の話が好きなようだな」
「それは、まあ、私たちは血筋が毛色にはっきりと出るので。そうした話への意識が高いんです」
「だがお前の自由意志には関係ない。毛があろうが無かろうが、白かろうが黒かろうが、その足で走り続ければ良い。そうしたければな」
「外には食べ物も寝るところも……」
「見つかるまで走れば良い」
「途中で、力尽きたら」
「寝て、起きて、また走れば良い。そうしたければな」

 私の前足はますます震えていた。しかし今は、それは恐怖のせいだけでなく何か言い知れぬ渇望の震えでもあった。
「で、でも私は、きっと、道半ばで死んでしまいます……」
「それの何がいけないのか?」怪物は不思議そうに言った。「生命は必ず道半ばで死ぬものだ。それが清潔なベッドの上であろうと薄汚い路上であろうと、お前の自由意志で決断したことなら不満はあるまい。無自覚に安寧に留まったものたちがお前を嘲笑おうと、おれは讃えてやるぞ」そうしたければだが、と彼は付け加えた。

「まあともかく、おれは行く。お前はお前の自由意志でそこに留まるならそれも良いだろう」怪物は再び背を向けて、長い後足を急に伸ばしてぴょん、と跳んだ。
「ま、待ってください」私はほとんど無意識に、ふたつ目の段差を飛び降りていた。

 玄関口に溜まっていた砂と土と埃のにおいが私を包み込んだ。もうあの自室に戻れない、と頭の隅で思ったが、振り返る気にはならなかった。

 玄関の先には、今降りたものの3倍はありそうな段差が延々と下向きに続いていた。ぴょんぴょんと身軽に跳ね降りていく怪物を私は必死に追った。嗅いだことのないさまざまなにおいが四方八方から押し寄せ、私の鼻先をタコ殴りにした。

 恐ろしく長いその階段を下り切ると、怪物はようやく立ち止まって、スンスンと風の匂いを吸った。

「南方の熱風が呼んでいる。あっちだ」彼は大きく飛び出したつぶらな目を行き先へ向けた。「とてもいい香りがする。おれの故郷はここよりずっと南なのだ」そちらへ向かうかどうかはおれの自由意志だがな、と彼は付け加えた。
「待ってください」再び跳ね出そうとする相手を、私は呼び止めた。
 彼はゆったりと振り返った。

「私は、その……北へ行ってみようと思います。祖先の暮らした冷たい乾いた大地が呼ぶ方へ……もちろん、私の自由意志で」
「なるほど、よかろう」彼は鷹揚にうなずいた。「お前の決断した道を走り続けろ」
「はい、ありがとうございます。あの、短い間でしたが、本当に……」
 私がまだ言い終わらないうちに彼はぴょんと跳ねて暗闇の向こうに消えた。ひたひたと湿った路上を遠ざかる足音だけがしばらく聞こえていた。

 私もそれ以上は考えず走り出すことにした。彼の去った方向に背を向け、むせ返るようなにおいの洪水の中に、微かに掴み取れた懐かしい北風のにおいを追って。

 先に何があるのかまったく見えない。慣れない激しい運動と緊張で私の胸はすでに苦しく脈打ち、不安の冷や汗がびっしょりと全身の毛を濡らしていた。息が苦しい。喉もカラカラだ。

 だが私は今、最高に晴れやかな気分で駆けていた。もつれそうになる四つの脚を駆使し、ひたすらに地面を蹴り続けていた。


(終)

これはなんですか

https://note.com/akuzume/n/ncb7be2eeadeb

小説でなくても良いらしいです。

使用したAIについて

(情報や感想は、2024年8月20日時点の日本語版についてのものです)

最初に申し上げると私は生成AIに反対でも賛成でもないです。
普段は自分の創作活動には生成AIを使用しませんが、それは色々めんどいからという理由です。
しかし今回はイベントのレギュレーションでAIの活用が推奨されているため、面倒くさがらず使うことにしました。

①Adobe Firefly
入力された文章を元に画像を生成するAI。付属の調整ツールがあり、絵柄を選んだりできる。
著作権フリーの画像が学習元になっており、商用利用可とされている(現行のルール上は)。

実際に使ってみると、特に動物の絵の学習データは足りないらしく、だいぶ選択肢が狭い。フリー素材集から欲しいものを選ぶ作業によく似ています。

②ChatGPT(GPT-4o mini)
OpenAIが開発する文章生成AI。
ネット上で収集した大量のテキストを学習し、簡単な質問に答えたり、文章やソースコードの作成、要約、添削、文体の調整などができる。

会話が成立するが、実は何も考えていない。口達者なオウム。かわいいね。
小説やシナリオを書かせることもでき、そのクオリティは日進月歩で上がっている。

今回はタイトルと2行ほどの概要を出して「200字程度の煽り文」に膨らませてもらったらこうなった。たまに漫画サイトの作品紹介文がこれで書いてありますね。

参考

https://note.com/akuzume/n/n793004dd36ca


ツノガエル

ジャンガリアンハムスター

https://ja.wikipedia.org/wiki/ジャンガリアンハムスター



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『ガンバの冒険』斎藤惇夫

おすすめです。

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