子どもと個性
個性が大切と言われる。その個性はどれくらい尊重されるべきものなのだろうか。
例えば、性格は、先天的な部分が50%程度あると言われている。
意外なことに、成長するにしたがって丸くなることはなく、その生まれながらの特徴は強く表れるようになっていくそうだ。同様に、知能も同程度の遺伝要素があると言われている。詳しくは調べていないが、おそらく人を形作る多くの面でこの法則が働いているに違いない。
性格以外にもこういった要素が組み合わさって個性になっている。つまり、個性は遺伝的な要素が非常に強いと言える。したがって、個性を「尊重すべき」というレベルではなく、そもそも「その人がその人であること」「その人の存在そのもの」と言っても良いのではないだろうか。
そう考えていくと、個性に着目するなら遺伝的でない残りの50%の個性を育てることの方が大切だろう。その部分こそが環境要素に左右される部分だから。そのときでも、遺伝的で変え難い個性を大前提として、その子がその遺伝的な個性によって困る場面が少なくなるように、その時々で良い方向に向けて支えることが、個性を大切に育てることだと思う。
そんなことを言いながらも、実際には難しいものだ。子育てをしながらいつも感じている。