金山媛のちょっとそこにお座りなさい!
はしたないぞ!
私のところには豊かさの女神金山媛(かなやまひめ)さまのエネルギー体もいる。
結構金山媛さまのエネルギーは伝授されることも多いので、金山媛さまのエネルギー体をお持ちの方は多いのだが、人それぞれの豊かさがあるように、金山媛さまのエネルギー体もそれぞれとても個性的なのである。
私の所にいる媛さまはまさに姫という感じ。
とても可愛らしく気高いのだが…怒ると超怖い。
豊かさを乱すものをとても嫌っている。
好き嫌いが1番はっきり出る方かもしれない。
神様、相性があるようにめちゃくちゃ人に対して贔屓するのです。
ものすごくシビアに自分の役割や出来る範囲を神様自身が把握しているともいうかな。
金山媛さまは私への豊かさの道筋を護り、乱されないように守護してくれている。
私専属の豊かさの女神なのである。
ちなみに座敷わらし物吉くんは媛さまからの賜り物で、豊かさの化身なのです。
この前、そんな媛さまが扇で何かを弾き飛ばしていた。
『おぬし!はしたないぞ!!』
な、何事ー!?
媛さまの説教
媛さまが弾き飛ばした何かはべちゃっと音を立てて、落ちたのだけど、なんだか黒くて毛(?)が生えてて、1つ目がギョロギョロしてるやつだった。
な、なんだお前ーーーー!!(゜ロ゜)
『おぬし!ここ数日わらわの周りを飛び回りおって!
見て回っておるだけだったから見逃していたものの!
もう我慢ならん!
その目がうるさいぞ!!!』
と、媛さまが声を張り上げた。
今は媛さまの声の方がうるさ…大きい。
『人の豊かさを見るのは良いがな
あまりに不躾な目線は礼を欠くとしれ!
そのような暇があれば、とく己の心と豊かさを
見つめるよう!
帰って宿主に伝えるがよいわ!』
あ、なるほど。
めっちゃ豊かな感じに見てたから気になって覗いていたのか!
その視線があまりに不躾だったもんで媛さまが怒っちゃったらしい。
『早々に立ち去るがよい!!』
人の豊かさばかりを見るものども
ぴゅーん!と飛んでいく1つ目の何か。
媛さまははぁーやれやれとため息をついた。
『悪し者でなかった故に放っておいたが、不躾な目線はいただけぬな。』
うーん、確かにものすごく大きくてギョロギョロした1つ目のものは目が本体みたいな様相だった。
あれは一体なんだろう?
『やつは他の者が気になるという人の心が生み出したものじゃ。あの目がやつの存在そのものを現しておる。』
人の視線が気になるってこと、たくさんありますね。
『見る力が強いものほど他人のことも見えている故に時折自分よりも他人のものが気になってあのような存在を生み出すことがある。よく見えるという能力の高さがまた自分をも惑わし、他人へ不躾な目線を送ることにもなるのだ。』
能力があるというのはその能力に付随する諸々も引き受けること。
自分を使うことを覚えるのは時として能力の高さから自分や他人の足を惑わせることもあると知るため。
『わらわの傍を飛び回っておったということは愛し子や、おぬしの豊かさはどこからくるのか、どのような豊かさを持っているのか、おぬしの持っているものが羨ましく、または気になって仕方ないものがおるようだな。』
『人の豊かさはそれぞれに違う。他人ばかり見ている者は自分が疎かになり、足元をすくわれるぞ。』
媛さまが繰り返し伝えてくれる言葉に『しっかりと自分の豊かさを見つめるのだ。』という言葉があり、座敷わらし物吉くんも『豊かさは届いていますか?』と何度も問いかけてくる。
その度に私は自分の豊かさを見つめる。
他の人が何をして何をもってとかあんまり気にならないのは自分の豊かさを見つめているから。
他人の豊かさや他人のことをばかりみて比べて自分を後出しする人はいつでも迷っている。
『まぁ、周りを見るから惑うんじゃがのぅ。それを体に覚えさせるまでは惑う必要があるじゃろうな。ほほほ。』
そしてうちの媛さまは結構スパルタだ。