VJで何をしているのか(タイムラプスの実写映像編)

VJとかVDJとか配信とかをやっています。メジエドと申します。
先日、ご縁がありまして
桜逢祭というイベントでVJをする機会を得ました。

その終わりごろにオファーをくださったmoppさんとお話ししている際、
「VJって何考えながら映像出してるんですか」的なご質問をいただきまして
全部説明するのもなと思って色々丸めた結果
音に合わせて出してるだけですね」的なことをお答えしたんですが、
流石に色々と雑すぎたなと反省がありまして……
これを機に一度読めば何となく伝わるものを書くべきかなと思ってつらつらと書いてみることにいたします。
なお、パーティの終わりくらいにお聞きして↑の「」みたいなだいぶ失礼な物言いだったことは覚えてるんですが、前後の質問内容とかはそこそこ曖昧ですので正確なやり取りではないかもしれません。
ご容赦ください。

追々全部の素材の使うタイミングや考えなんかも含めて全部書ければいいと思うんですが、取り急ぎ「何を考えて出しているのか」という部分を説明するための記事を作ってみます。

おことわり

本記事ではVJ中の思考を説明するため、
「VJをするためにどう素材を選択するのか」でなく、
「素材は確定しており、どのような意味付けがなされているのか」
を説明します。
そのため、実際の素材選択については触れておらず、実践的ではない内容になっています。こちらもご容赦ください。

はじめに

まずはこちらを適当に再生できるようにしておいてください。(以下、参考動画)

今回ご一緒したVJの皆さまと比較して多分特徴的な点として、
ぼくは実写映像の使用率が高い、ということがあると思います。
そのため、↑に上げたタイムラプスの参考動画を参考に、

  1. 実写映像をどういったタイミングで出しているのか

  2. 整理するとどんな判断をしているのか

の二点を説明することで、ぼくのVJ中の思考がより特徴的に説明できるんじゃないかと思っています。

タイミングその1 高いBPMの曲に使う

参考動画はフレームごとにわかりやすい動きがあります。
あと、単純に映像が実時間より早く動くため、はやいというイメージを紐づけやすいです。
例えば↓の曲とかで前奏入って以降はまあ流していても強い違和感までは生まれないんじゃないかと思います。
(実際のVJなら展開に応じてアングルや被写体を変えるなどしたいですが)

タイミングその2 低いBPMの曲に使う

あえて前段とは矛盾した理由を持ってきてみます。
前の曲と比較して1/2くらいのBPMの曲を参考に出してみます。

多分僕が出す場合はエフェクトや光量などをいじるんですが、
この曲で参考動画のような映像でVJをすることもできなくはないと思っています。
前段とはうって変わってゆったりした曲ですが、遅い、ゆっくりした印象に対してはやい映像を合わせると、聴覚と視覚とのズレを体感と実時間とのズレと誤認させることができる場合があります。
(死の直前の走馬灯とかそういう感じの)
エフェクトや光量というのはこのズレを意図的に狙うもので、例えば光量を意図的に白ないし黒に寄せると彩度が落ちたりします。
褪せたような印象を映像に持たせることで、聴覚の印象が際立つような気がする、というわけですね。

タイミングその3 うたわれているシーンと同じ映像を使う

選曲はそんなに時間をかけてないんですが、↑の二曲にはいずれも「夜を出し抜く」とか曲的にそもそも朝とか、そういう時系列がある曲を選んでいます。
朝の曲に朝の映像が出ているなら、そりゃあまあ合っていると言えますので採用可能と言えます。

整理するとどんな判断をしているのか

今回の説明では、特定の映像がどういった意図で選ばれているのか、を説明するため

  1. 映像が選択されている

  2. 映像から何らかの要素を抽出する

  3. その要素がマッチングする曲を選ぶ

という順番で説明してしまっています。
ただ、VJは本来的にDJに合わせて出すものであって順序としては

  1. 曲が流れる

  2. その要素を抽出する

  3. その要素にあった映像素材を選択する

が正しいです。
ので、一応一例として、
どんな判断で参考動画のような映像をVJで使っているかを最後に説明します。

例えば速い曲に対して参考動画のような映像を選択する場合

  1. 前奏、ないし前の曲段階で速さのイメージを引っ張った方がいいと判断する

  2. 一旦動きの速い映像でメロは凌ぐ(参考動画を使用)
    この時、なるべく視点移動のないものを採用しておく
    これは次のタイミングでより疾走感を高めるためのタメとしても使う

  3. サビやドロップでは曲のグルーヴを視覚的に補強するため、加速、ないし疾走している感を出す
    この時に同じタイムラプスでも車載動画のような実際に視点が動くような映像を採用することで、視覚的にも疾走させる

というような流れの中で使います。

DJのプレイで見せたい、印象付けたそうな要素を抽出する
連想ゲームでかみ合う範囲の映像を使用する
同じイメージが連続する限り、その他の要素を強めたり弱めたりしながら強弱をつける

という感じです。
ぼくは実写を多分多めに使っているVJですが、
これはそのイメージを視覚的に見せやすいというのが事情なんですね。

つらつら書いたので何やかやミスがある可能性がありますが、
こんな感じということで取り急ぎ

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