「PLO」ルース環境でのバンチング効果

趣旨:
使える情報を最大限利用してレクリエーショナルプレーヤーから搾取する。


バンチング効果とは


カードバンチングを視覚化する。

検証方法

BTNvsBB,SRPを想定。heroはBTN。
①UTG-COのRFIレンジ、SB-BBのvsBTN RFIレンジを以下のように設定し、フォールド、コールレンジに含まれるカードを積算した。
・vsGTO:各ポジションのプリフロはGTO準拠
・vsLoose:UTG, HJはCO RFIレンジ、COはBTN RFIレンジでオープン。
・vsTight:UTG-COはUTG RFIレンジでオープン。
※ SB, BBのレンジはGTO準拠とした。

②積算後、デッキ残り枚数・ターンリバーで落ちる確率を算出しグラフ化した。

結果

自分のハンドを考慮しないときのデッキ残り枚数、赤線はバンチング非考慮
自分のハンドとボードにそのカードが無い時のターンリバーで少なくとも1枚落ちる確率

 デッキ残り枚数はフロップ以降でそのカードがどれくらい出やすいかと言い換えることが出来る。

・ハイカード(Q-A)の出やすさ:vsGTO>vsTight>vsLoose
・ローカード(2-4)の出やすさ:vsLoose>vsTight>vsGTO

プレーにどう活かすか。

 現状のソルバーは当然バンチング効果を考慮せずに戦略を組み立てている。したがって、バンチング効果を考慮した場合、戦略が変わる可能性がある。以下の事例を基に考えていく。

事例①:オープンエンドドロー

 下記2種類のボードに存在するナッツオープンエンドドロー(①:KT, ②:65)が引ける確率をそれぞれ算出する。バンチング効果を考慮しない場合は一律で8枚×5%=40%となる。

ボード①
ボード②
アウツが全てデッキに存在すると仮定

 ボード①(QJ4r)の場合、vsGTOと比較するとvsLooseは約3%の下方乖離が生じた。すなわち、vsLoose環境ではKTのオープンエンドドローは引きにくいと言い換えることが出来る。
 ボード②(Q43r)の場合、vsGTOと比較するとvsLooseは約1.6%の上方乖離が生じた。すなわち、vsLoose環境では56のオープンエンドドローは引きやすいと言い換えられる。
 アウツが多いならよりベットに寄せ、少ないならチェックに寄せるのが良い?!

事例②:ラグドロー

↓ラグドローという考え方について

 ラグ(2,3,45のカード)がターンで落ちる確率をそれぞれの環境ごとに算出する。ラグが出やすいほど現状役のEQは増加する。つまり現状役が強くなるが環境依存してラグが落ちる確率は変わるだろうか。

 vsGTOと比較すると、vsLooseは2.1%の上方乖離が生じた。すなわち、vsLoose環境ではラグが落ちやすいと言い換えることが出来る。この環境ではAAのEQを相手に押し付けていこう。

まとめ

・ハイカード(Q-A)の出やすさ:vsGTO>vsTight>vsLoose
・ローカード(2-4)の出やすさ:vsLoose>vsTight>vsGTO

宿題

・ドローはアウツが少ないほどベット寄りになるのか?
・より環境がルース、もしくはタイトだと?!
・4way時のパンチングも計算してみる
・プリフロはどう変わるか。

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