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excelを用いた独自戦略の構築[PLO]

 PLOというゲームはハンドの組み合わせが膨大であり、ホールデムのようにコンボ計算やレンジ表を基に思考を組み立てることが大変難しい。戦略を立てるにあたってPLOソルバー出力(PLO mastermind, PLO genius等)の閲覧が上げられるが、実践を考えた場合、ほとんどの場合で相手はプリフロからめちゃくちゃでポストフロップに至ってはカオスである。そのため、ソルバーを基にした座学では不十分と考えている。そこで、エクセルを用いた独自の戦略構築法を紹介する。


導入

 フロップがチェックアラウンドで回り、以下の状況(SRP, eff100bb, BTN(hero)vsBB, BB check)でマージナルなフラッシュ(Qhi flush以下)を持っている。ターンからリバーにかけてどうプレーするのが利益的か。

 例えば自分がThi flushを持っているとして考えるべきことは二つある。一つ目は上フラッシュに放銃しないことであり、二つ目は下フラッシュからのバリューを取り逃さないことである。本文は3種類のプレーライン(node)の期待値を算出して最も利益的なプレーラインを見つけることを目的とする。

用語説明

probe

 フロップチェックアラウンド時に、ターンでBBから打ち出すこと。リバーも同様。

xbb node(check bet bet node)

 フロップチェックアラウンドで回りターンでBBが再度チェックをした場合に、BTNがターンとリバーでベットをすること。

xxr node(check check raise node)

 ターンまでチェックアラウンドで回り、リバーBBのベットに対してBTNがレイズすること。

xxc node(check check call node)

 ターンまでチェックアラウンドで回り、リバーBBのベットに対してBTNがコールすること。

本文の流れ

 フロップモノトーンでターンとリバーがラグであるボードを教材として、3つのnode(xbb, xxr, xxc)のうちどれが最も利益的なnodeか各フラッシュそれぞれ調べる。

条件:
SRP, eff100bb, BTN(hero)vsBB

ターンBB probeの均衡戦略(GTO)

※ plo master mind, 0.25/0.5rake, eff100bbのソリューションを用いた。

・turn probe戦略
 フロップがチェックアラウンドで終わり、ターンでナッツが変わらないカードが落ちたとする。この時、相手のBBが持つ各フラッシュのベット戦略は以下のようになる。

BBのturn probe戦略の想定

 GTOが示す頻度で人間は各フラッシュを打ち分けられているだろうか。無理である。そこで、人間が採り得る戦略を下記の通り想定した。

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