楽しみの種を蒔いて

金曜日。子どもを産む前、会社員時代の私には密かな楽しみがあった。テレビだ。金曜ロードショーで映画を見て、そのままの流れでアナザースカイを見る。時には夫と晩酌をしながらのんびりと。

外で飲んで帰ることも多かったし、苦手なジャンルの映画（ホラー映画や激しいアクション系）の時は、特に見なかった。そのくらいゆるーい習慣だった。

それが、子どもが生まれてからは全くそれどころではなくなった。色々あって、遂には今年の春まで1年ほどテレビ無しの生活までしていた。

夫は転職して、土曜日に仕事がある職についたので、一緒に遅くまで映画を見ているという訳にもいかない。

それでも最近、好きな映画が放送される日は、私一人ででも映画を見るようになった。子どもたちが金ローの始まる時間には、寝てくれるようになったことも大きい。

何も考えず映画の世界に没頭している時間は、本当に心が休まる。昨日も、「るろうに剣心」をのんびりと見ていた。シリーズ最終話だ。先週まで同シリーズの他の映画を放映していたみたいだが、知らなかったのと余裕が無くて見ていなかった。

そういえば、最終話の1つ前は1度も見てなかったな。と、いうか第1話ってどんなだったっけ？そう考え出すと他も見たくなる。じゃあ、今夜は第1話をみようかなー。夫は一緒に見てくれるかな？なんだか楽しみができたぞ。

楽しみは活力だ。最近は子育ても仕事も夫婦関係も立て込んでいて、余裕がなかった。やるべきことややらなきゃいけないことが覆い茂る日々。そこに少しの楽しみの種を蒔くと、花が咲いてまた新しい種ができるんだ。

小さな楽しみの種を日常に撒きながら日々、暮らしを繋げていこう。きっと、それが人生を豊かにしていってくれるはずだ。