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産前産後日記① 歳とってからの妊娠しんどすぎるだろ

2回目の妊娠が後期に入った。初産は30代前半で、2回目の今回は30代半ばでの妊娠である。妊娠がわかった当初は「前回も初期のつわりはつらかったけど、その経験があるから今回は前より楽に過ごせるかもしれない」と淡い期待を抱いた。しかし実際は前回よりも数段つらい妊娠生活を送っているので、後から振り返ることができるように書き残しておきたい。というのも、今現在はものすごくつらく、正直「全人類がこの苦しみを味わえばいいのに……」とラスボスのような思考に陥っているが、喉元過ぎれば熱さを忘れるというのはその通りで、出産した瞬間に綺麗さっぱり忘れてしまうだろうとわかるからだ。初産もそうだった。前回の妊娠のつらさは、当時の日記や母子手帳に残したメモをもとに、なんとか記憶を手繰り寄せて書いている。祖母に第1子の出産報告をした際、早速2人目の検討をすすめられ、「女は馬鹿じゃけえね、すぐ忘れて欲しくなるんよ」との言葉に「インターネットに書いたら炎上しそうなことを……」と思ったが、本当にその通りだった……。実際、そうでもなければ2人目3人目の検討などできないのかもしれない。

前回の妊娠

まず前回の妊娠を振り返る。5週目からそこはかとなく気持ち悪さを感じはじめ、その後、空腹で吐き気がひどくなるが食事を摂ると嘔吐してしまう状態が2か月続いた。病院や企業の妊婦向け情報サイトを睨みながら「つわり いつまで」と検索する日々だった。多くのサイトが12週~16週頃がつわり終了の目安としていたが、「全然終わらないが!?」と虚空に向かってキレていたのを覚えている。しかし18週にはかなり落ち着き、19週でほぼ妊娠前と同様に動けるようになった。日記を見ると13週頃から趣味のイラストを描いたりする余裕も出ていたようである。その後もうっすらとした味覚異常(口が不味い)と時々の嘔吐は続いたが、後期に入ってお腹が大きくなっても特にきついと感じることもなく、産休に入ってからはのんきにランチや趣味を楽しんだりしていた。仕事も特にきつい日は休んだり早退させてもらったりしたものの、長期で休むことはなかった。

今回の妊娠

5週からなんとなく気持ち悪くなってきたのは前回と同じだったが、その後本格的につわりが始まると、空腹時の嘔気・食後の嘔吐ともに前回より明らかに激しく、起き上がっていられない状態が続いたため、仕事を8~16週の長期で休むこととなった。職場復帰後も断続的に嘔気・嘔吐と倦怠感があり、後期になった現在まで続いている。特にきつかった(というか現在進行形で)症状を列挙していく。

嘔気・嘔吐

基本的になにを食べても吐く。後述するが、味もイマイチ美味しく感じられない。匂いも駄目で、ピーク時は冷蔵庫を開いた瞬間の食品の匂いで吐きそうになっていた。しかし食べないでいるとお腹が空いてこれまた吐きそうになる。胃液や胆汁、血液などを吐くこともあった。理不尽すぎる。はじめのうちは食べられたものと吐いたものを記録してその後の食生活に活かそうとしたが、「〇〇なら食べられた!→翌日は吐く」の繰り返しで結局固形物に「正解」は見つけられなかったため、途中で記録自体をやめてしまった。
水分に関しては冷えたポカリスエットだけは飲めた時期があったため、できるだけ薄めて飲んでいたが、それしか摂れないため健診で尿糖が出ることもあった。
とはいえケトンは±程度で体重も妊娠前と比べて-3kgもいっていなかったので、つわりとしては特に重いわけではないというのが恐ろしい。多くの妊婦はこれ以上の苦しみに耐えているのだろうか……。

味覚障害(口が不味い)

妊娠前の味覚を10とすると妊娠中の食事の美味しさは良くて6~8といったところだ。味覚が変わるというよりは、すべての味が感じづらくなった。酸味に関しては他の味覚に比べて比較的保たれていたので、「妊娠すると酸っぱいものを好むようになる」というよく聞く話はそういうことなのかなと思った。しかし酸っぱいものは吐く時に地獄を見るので、特に嘔気・嘔吐のピーク時はできるだけ摂らないようにしていた。
加えて地味につらいのが「口が不味い」という状態が常に続く点だ。なにも口に入っていなくても「不味い」状態が続く。一番近い味覚でいうと苦味だが「口が不味い」としか言いようがない不快感が常につきまとう。歯磨きやマウスウォッシュをしてもスッキリ感が薄い。というかあの手のスッキリ系ミント味は異次元の不味さに変換される。もうどうしたらいいんだこれ。
嘔気・嘔吐のピークが過ぎ、調子が良い時は普通の食事も摂れるようになった中期・後期もずっとこれが続いている。ご飯大好きな私にとって、食事が楽しめない状態が数か月以上続くのはかなり堪える。しかし食事が楽しくない期間がこれだけ長期間続いても食欲自体は衰えないもので、夜な夜な食べ歩きブログを漁っては「産後に食べるものリスト」を更新している。

なんかきつい

ここまでくると不定愁訴の塊になるが、腹は重いし寝付きは悪くなるし便秘が悪化するし頻尿になるし肌は荒れるし腹の内側から蹴り飛ばされるしでもう妊娠は身体に悪い!としか言いようがない。

前回と今回でなにが違うのか

前回から今回までの間に特に体調・体力に変化は感じていなかったので、年齢くらいしか思い当たるものがない。この数年で老いて予備能力が落ちたことにより、妊娠という負担がモロに不快な症状として現れてしまったのかもしれない。
ただ初産の時とは違って、出産の果てにどれだけかわいい存在と出会えるかというのを知っているのは大きかった。初産からこれだけきつかったら正直ターミネーションの可能性もあったなと思う。
今は「はやく無事に産んで美味しいご飯が食べたい!そしてふにゃふにゃでいい匂いの新生児を抱っこしたい!」という一心である。

最後に

老い、コワ~〜〜~。

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