健康志向と喫煙率
久しぶりに泳ぎに行ってきた。
暖冬であったかい日々が続いているので、泳ぐのは結構気持ちがいい。
予報では今週は氷点下になる日がなく、最高気温も5~10°Cだそう。
なんてこったい、って感じである。スイスは寒いんじゃなかったのか。
COOPの側に植わっている寒桜 (おそらく不断桜だと思うけどわかんない)が咲き始めてました。
日もだんだん長くなってきて、春の足音が聞こえてくるようです。
そんな中、今日はスイスでちょっと変だよ、と思ったお話。
喫煙習慣
スイス、というかチューリッヒに来てまず思ったこと。
めっちゃタバコ吸うやん!
スイスというと、山と湖に囲まれた空気のいい街、というイメージが強いですが、残念ながらチューリッヒにはそれは当てはまりません。
基本的に煙いです...
スイスでは2010年に受動喫煙防止法が制定されて以来、建物の中は全面禁煙になっているので、日本のようにレストランで、喫茶店で、バーですらタバコの煙が...ということはない。
その代わり、屋外での喫煙がはびこっている。
建物に入る前に、バスや電車に乗る前にちょっと一服...てな感じ。
そのための灰皿兼ゴミ箱もたくさんある。
バス停、駅には必ず、しかも両方向に設置。
大学にもしっかり喫煙スペースが設置されている。
それがちょっと離れたとことか、建物の裏手とかではなく、
入り口すぐにドーン
と設置されていて、基本的に賑わっている。
屋外での喫煙には規制がなく、歩きタバコもOK。
ホストマザーに聞いたところ、年齢制限もないらしい。
至る所で老若男女が喫煙してます。
嗜好品なので、好きに吸ってくれればいいんだけれど、健康志向が強く、
・オーガニックがいいわよね、農薬なんて摂りたくないし
・スイス国産のもの出ないと信用できん!
・定期的にスポーツ、もしくは散歩して体を引き締めてるよ!
・昼間にたくさん食べて、夜はあまり食べないようにしてる。消化に良くないからね。
・日頃のケアとハーブティーとかで風邪予防してる
なんて会話がよくされるチューリッヒで、ここまでの喫煙率は正直意外。
喫煙率
2018年のスイスの喫煙率は、男性で28.9%、女性が22.6%だそう。
ちなみに日本は男性33.7%、女性11.2% (WHO 2018)。
男性の喫煙率は日本の方が高いですが、スイスでは女性の喫煙率も高い。
また、年齢制限がないからか、若者の喫煙が目立つように思います。
ブロンドのお姉さんが涼しい顔して歩きタバコ (ブロンド関係ないけど)
中学生くらいの男の子の集団が堂々と駅の喫煙スペースで喫煙
大学生もあちこちで喫煙してます。
金曜日に行ったのIrchel bar (学内にあるバー)では、TGIFのおかげで室内が満員だったので、寒空の下、いわばテラス席で飲んでたわけだが、定期的にタバコ吸いに出てくる学生に「ライター持ってない?」と何度も聞かれた。
ベビーカーを押しているお母さんまで歩きタバコしているのにはびっくり。
中学校では、喫煙率が問題になったりもしているそう。
私はタバコの煙が苦手なので、バスに乗るにしても電車に乗るにしても、必ず灰皿兼ゴミ箱の横を通らないといけないのがちょっと辛い。
・バスを降りたらすぐタバコの煙
・直前までタバコを吸っているから、隣に座ってきた人がタバコ臭い
・スーパーに入る前に一服...という人が多いから、タバコの煙を潜ってスーパーに入らないといけない
・大学のこの出入り口は喫煙スペースになってるから使わない
・トラムから降りて大学に向かうまでの10分の道のりで歩きタバコをする学生が多く、風向きによっては煙が直撃...
観光していても、通学していても、地味な不快感が伴う。
タバコアレルギーの人がこの街を観光するのはかなり辛かろうと思います。
同じ吸うにしてももう少し配慮はでけへんのか...と毎日どこかしらで思っている気がします。
健康観とタバコ
スイスでも、他のヨーロッパ諸国と同じようにタバコには高い税金がかけられており、一箱1000円以上します。
街のKIOSK (コンビニ見たいな)をのぞいてみたことがあったんですが、
結構強そうなタバコがたくさん並んでます (Peace, Camel etc...)
日本だと1mgとかライトなものも多く (実は健康への悪影響はこっちの方が強いんだけど)、iQOSの流行もあって、路上喫煙者に遭遇してもまだマシだったんだなぁと、スイスに来てから思います。
余談ですが、私はiQOSの臭いがタバコの臭い以上に苦手で、周りに吸っている人がいると吐きそうになるので、チューリッヒの喫煙者が全員iQOSに乗り換えたりされると辛いなんてもんじゃなさそう...
中学生、高校生も平気でこの高価な強力な嗜好品を嗜んでいる。
健康オタクとも言える人でもタバコを吸っている。
マナーなんてあってないようなものですので、火のついた方を外側に持って、Bahnhofstrasseの人混みで歩きタバコしてる人もざらにいます。
ゴミの分別にはうるさいのに、タバコのポイ捨てには寛容。
物価が高いゆえに「不要なものは買わず、いいものを長く大切に使う」という意識が高いのにも関わらず、タバコには浪費する。
環境志向、健康志向の強いスイスでの矛盾しすぎな喫煙状況
変やなーと首を傾げながら、タバコの煙を避けながら、公営プールから帰ってきたのでした。
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