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恋と優しさは難しい

こんにちは、りんごです。

昨日の記事では、私が恋をして動き出して変わったかなぁ……と思った話を書きましたが、身近に恋をして変わった人がいたのを思い出した。

彼女と一緒に仕事をしたのは一年ぐらいだったが、強烈な印象を残したのである。名前は馬場ちゃん。あだ名は予想通りのばぁちゃんです。馬場ちゃんは、私のひとつ上。体型は土偶みたい(自分で言ってた)で、メガネを掛けて、喋り方は柴田理恵のような感じ。なにより、年齢が衝撃的だったのだ。見た目や風貌、前職は経理と電話対応をやっていた事務職ということもあって、33-36ぐらいの年齢だろうと誰しもが思っていた。が、結果としては私の一個上だったのである。

馬場ちゃんは、どうしても年相応に見えないのだった。私が年相応なのか、と言われたがわからないけれども、私と馬場ちゃんの年齢差はバイトの子たちが目を白黒させるほどなのだ。「1個差に見えないです…!」と言われるたび「私の来年の姿です♡」と言っては「そんなことないですよ!!」と言われ待ちしていた。(悪い遊びなのでやらないでね)そんな話をしている隣でも「あーよっこいせ」と言いながら重たい荷物を馬場ちゃんは持ち上げていたのだ。

そんな馬場ちゃんが、別会社の通称マツキヨさんに恋をしたのだ。マツキヨさんはどんな人に優しく対応してくれていた。車の運転もうまくて、人当たりもいいとにかく愛想のいい方だった。年齢は35,6歳だったと思う。気の利く人で「ばぁちゃん、それ重たいか俺持つよ〜」とか「ばぁちゃん、休憩するよ〜」など、馬場ちゃんにたくさん声をかけていたのだ。

あとから聞いた話、マツキヨさんは人の名前と顔を一致させるのが遅いから、名前を刷り込ませるためと、まだ新人だった馬場ちゃんのことも気にしてくれていたようである。そういう、優しさなのだ。

馬場ちゃんは、中学から大学まで女子しかいない学校出身で、周りにいたのは男性教諭ばかり。多分、ちょっとした、お嬢だし箱入り娘である。就職先はおじさんとかしかいない会社で経理と電話番をして……と言う流れのようで、年齢層の近い男性(マツキヨさん)からの優しさは新鮮かつ衝撃的なものだったのである。


恋をした馬場ちゃんは分かりやすかった。体型を気にし始め、酢キャベツダイエットを開始。(効果は……わからなかったが)次に、ノーメイク気味だったのを、少しアイラインを引いたり興味を持ち始めたのだ。そして、メガネをやめてコンタクトにした。しかもグレーのカラコン。私もよくコンタクトにしないの?と言われる程のメガネユーザーだし、カラコンの方がコンタクト見えるからオススメ!と言われたことがある。韓国コスメの店に通うようになり、ヘッドスパにも行き、ジェルネイルを始め………。多分最後の方にはマツエクを始めたと思う。

マツキヨさんに、馬場ちゃんの誕生日を告げ口した後輩。そして、マツキヨさんはロクシタンのハンドクリームを買って渡したのだ。できる男や……と感心した。どうやら、馬場ちゃんは誕生日プレゼントのお礼として食事に行きませんか?とも誘っていたらしい。いつの間にLINEを交換していたのだと、内心驚きが隠せなかったのだが……。マツキヨさんは、一切行かなかった

仕事での飲み会にはちょくちょく行っていたマツキヨさん。馬場ちゃんには恋愛感情が無かったと言った。誕生日プレゼントは、友達にも渡す感覚で渡していたし、仕事をしていく上でのコミュニケーションを取っていただけなのである。だから、2人でご飯に行くと関係を期待させてしまう、と言うことで断っていたのである。やはり、優しい男である。マツキヨさん……

馬場ちゃんは、去年から実家を出て一人暮らしをしているんだって。私には連絡は来なかった。昨年の仕事に呼ばれていそうなのに、と話していたが既にこちらの地域にはいなかったのである。今はどうなっているのかは、誰も知らない……。

優しくしてもらうと、好きになる気持ちはわからなくもない。恋愛初心者にはまだまだわからないことが多い。はぁ、大変だな……。ではまた。


りんご)バイトの子達に「23-25歳くらいだと思ってた!」と言われることが多くなってきた。高校生までは28歳だろって言われていた。年齢追いついてきた

馬場ちゃん)あだ名はばぁちゃん。なんだかんだ乙女だった。私は誕生日プレゼントには婚活リップ渡した

マツキヨさん)名字が松本さんがゆえのあだ名。車の運転が上手。人当たりが良すぎて仇になりがち。


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