【#POOLO課題】「沖縄」の経済に貢献するために
はじめに
今回は、TABIPPOさんの「#POOLO NEXT 2期 特待生制度」に応募するためにこの記事を書いています。
課題のテーマは、「豊かにしたい地域・観光のために私がやりたいこと」です。
かなり長くなってしまったので結論を先にお伝えすると、インバウンド観光を通して「沖縄」に貢献することです!
自己紹介
はじめまして!
沖縄生まれ沖縄育ちで、現在は鎌倉のIT系の会社で地方創生系の事業に携わっている宮里と申します。
母親が旅好きということもあり、幼い頃から旅は身近な存在でした。その影響もあり、大学は観光産業科学部に進学。現沖縄観光コンベンションビューロー会長の下地先生などの元で観光学を学んでいました。
大学では旅好きばかりが集まっていたので、国内外様々な地域を旅しました。アメリカ横断中に氷点下のアリゾナでガソリンがなくなりかけたことや、NYのタイムズスクエアで11時間おむつを履いて立ちっぱなしで年越ししたことは、今振り返っても本当に良い思い出です。また、社会人では日本各地やメキシコ、キューバなどを旅しました。
新しいことを教えてくれたり、自分自身を見つめ直す機会をくれたり、私にとって旅とは人生の教科書です。
留学での原体験
大学3年次に文科省のトビタテ!留学Japanプログラムの1期生として、エコツーリズムを学ぶためにハワイ大学に1年間交換留学をしました。留学前は「沖縄」から早く出たいと思っていましたが、不思議と外のことより内のことを学ぶ機会が多く、帰国する頃には自然と「沖縄」のために貢献したいと強く思うようになりました。その時に経験した今回の応募につながる原体験が下記の2つです。
①自身のアイデンティティに対する誇り
ハワイアンの友人らと接していると、アイデンティティに対する想いを感じました。自身の文化に対する理解はもちろんのこと、それに対し強い誇りを持っていました。フラやウクレレなどの文化やハワイ語といった言語は形を変えながらも本質的な部分は見失わず、日常生活でも脈々と受け継がれています。
また、私が特に驚いたことはハワイでは「Japanese」と「Okinawan」を分けて考えられていることでした。これは昔数多くのうちなーんちゅが移民としてハワイを訪れ、遠いハワイにいても彼らが自身のアイデンティティに誇りを持ち続けていたからでした。ハワイでは現在でも沖縄県人会が精力的に活動しており、私自身もハワイで初めて沖縄の三線を習いました。
ハワイアンと移民のうちなーんちゅ、恐らく彼らに共通するのは、異なる国の人達と交流することで、より自分は何者かと考える機会が多かったことだと思います。
そのように彼らが何世にも渡って自分のアイデンティティに誇りを持っているのを肌で感じ、私自身もアイデンティティについて意識するようになりました。
②観光は本当に地域のためになっているのかという疑問
ご存じの通り観光業はハワイを支える重要な産業の1つで、2019年には年間1,000万人近くの観光客が訪れました。しかし、実際に現地で住んでみると観光によるマイナスな影響も見えてきました。
例えば、ハワイでは地価がずっと上昇しており、一等地には裕福な白人や外国人が住み、ローカルの人々は郊外に追いやられている現状があります。
また、ハナウマベイでは観光客が増えたことにより、水質汚染が問題となっています。実際に観光客が大幅に減ったコロナ禍では、水質が60%も改善したというデータもあるそうです。
旅が大好きで、観光系の学部で学んでいる私にとってはその現実は非常にショックでした。それと同時に単に消費する観光ではなく地域のためになるような観光が重要だと強く感じたのです。
インバウンド市場と沖縄観光の現状
現在はコロナの影響で落ち込んでいるインバウンド市場ですが、2030年に6000万人の訪日客、インバウンド消費額15兆円を目指すという目標を掲げています。これは自動車輸出産業を上回る数字で、いかにインバウンド消費に期待と可能性があるかが分かります。
さらに、世界経済フォーラムが発表した2021年の観光競争力ランキングで日本は初の1位を獲得しました。今後日常が戻れば、インバウンド市場はコロナ前よりさらに盛り上がることが予想されます。
また、「沖縄」に目を向けると、入域観光客数は2019年にハワイと同じ1000万人台を記録。さらに、地理的優位性も高く空路3~4時間圏内には20億人超のアジアの人口があります。それを踏まえると、観光地としてのポテンシャルは非常に高いです。
一方で、観光業が必ずしも県民所得向上につながっていない事実も浮き彫りになりました。観光客数は飛躍的に増えても、1人当たり県民所得は全国の約7割と最下位の水準。これは、宿泊施設や土産屋、食材の原材料の多くが県外資本だからです。大元の観光消費額を増加させることも重要ですが、そもそも県民にしっかりとお金が落ちる仕組みを整えないと、いくら観光消費額が増えても現状は好転しません。実際に地元の友人達は給与が低いために自ら会社を立ち上げたり、子供もいるなかいくつもの仕事を掛け持ちしています。
私がやりたいこと
これらを踏まえ私がやりたいことは、本当に地域のためになるインバウンド観光の実現です。具体的には、訪日客と「沖縄」の事業者が直接つながるようなプラットフォームづくりに貢献したいです。
IT技術が発展してきたことにより、業界関係なく仲介会社が必要なくなってきています。例えば、AmazonのようなECプラットフォームや、観光業界ですとAirbnbなどです。
経済波及効果が高い観光業を通して「沖縄」の事業者の収益が上がれば、将来的には沖縄が抱えている子供の貧困、補助金や公共事業に依存した脆弱な県経済の解決にもつながります。さらに、「沖縄」でこの仕組みづくりができれば、日本全国の地方が抱えている様々な課題解決にもつながると考えています。
また、訪日外国人観光客のリピーター率が6割を超える中、大量生産されたどこでも買えるモノやコトではなく、その土地ならではのそれらが求められていきます。その本質的な価値を県内事業者が創り続けることで、私が経験したようなアイデンティティに対する誇りもより芽生えるのではと思います。
それが結果として、青い海・白い砂浜といった表面的な観光ではなく、「沖縄」の歴史や文化まで理解した上でのより深い観光に繋がるのではないでしょうか。
私の課題感とPOOLO NEXTの中でやり遂げたいこと
ただ、現在の私の知識やスキルでは、思い描いている未来を実現するには不十分です。
今まで他者と壁打ちすることもなかったので、まだ課題の解像度が低く、自身の内面も深掘りも出来ていません。今回のプログラムでは、月ごとにテーマが用意され、単なるビジネススキルの獲得だけでなく、自分の内なる想いから改めて考えられる内容になっています。それを見た時にまさに私の悩んでいる部分、考えたかった部分だと感じ、すぐ応募を決意しました。
また、「POOLO NEXT2期」の講師陣には日本のインバウンド業界や地域活性化を牽引する方々が多くいらっしゃいます。そんな業界の最前線で活躍されている方々から積極的に学ぶことで、日本のインバウンドや地域の課題を構造的に捉え、収益性と社会性の両面からアプローチできるようなスキルを身につけたいと考えます。前職の人材系の会社では様々な業界のビジネスモデルを学んでいたので、微力ながらその経験が活かせると思います。
さらに、ただ学ぶだけではなくインプットしたことを言語化し、SNS等を通してアウトプットしていきたいと思います。それが、新たな共感者を生み、点と点が線で繋がり、最後には大きな輪になって日本中の地域に広がると嬉しいです。
ちなみに、一般の「POOLO NEXT2期生」の応募は8/22までなので、ぜひ興味ある方は一緒にその輪を広げてくれると嬉しいです。
さいごに
最後になぜ今回特待生制度で応募したのかについて説明します。
まず1つ目が、より視座が高まり、視野が広がると考えたからです。特待生は、投資を頂いている分周囲のお手本となるように視座高い行動が求められます。また、運営により近い距離で活動することになるので、自分のことだけでなく常に周囲を気にかける視野の広さが必要です。これらの責任をしっかりと受け止め、期待を超えていけるよう行動していきます。
2つ目が費用の問題です。「POOLO NEXT」は決して安い金額ではありませんが、プログラムの充実度や講師陣の顔ぶれを見ると納得できるものです。そして、何より本気の覚悟を持った人々が集まると考えています。しかし、かなり私事ではありますが、直近で入籍、転職、引っ越しを行った関係上恥ずかしながら貯金がわずかしかありません。もし独身であれば一般応募でも受講していたと思うのですが、今は家庭のこともありますので特待生制度でなければ受講は難しいのが現状です。
最後が時期に関してです。このプログラムは素晴らしい取り組みですので来年以降も続くと思いますし、続いて欲しいです。なので、お金を貯めてまた挑戦することも可能です。しかし、来年既に個人的に挑戦しようと思っていることがあり、時間的に本気でプログラムにコミットできるのは今回限りだと考えています。
従って、私には「POOLO NEXT2期生 特待生制度」が最初で最後のチャンスです。
かなり自分都合なのは十分理解しているのですが、ぜひこのチャンスを手にし、生まれ育った「沖縄」、日本に恩返しできれば嬉しいです。
お忙しい中拙い文章を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
にふぇーでーびたん!