毒親というもの
子供の頃の私はどちらかといえば大人しく、すぐ泣き、虐められるような子だった。
向上心や野心といった類のものもなくて、ただ親とクラスメイトの顔色を窺って過ごす何とも言えない子。
両親は今で言う授かり婚で、19歳で結婚した両親は私が産まれた時大人と言うにはまだまだ未熟。
未熟な両親は未熟なりに一生懸命働いて育ててくれた。私が長女で3人姉弟。
3人の子供を20歳そこそこの夫婦が養っていくと言う事がどんなに大変か、この歳になって痛感する。
長女だったので両親からは愛情も一番注いでもらったとも思う。
20代という貴重な時間を費やして育ててくれた事にとても感謝している。
している、けれど、両親とは疎遠で特に父親とは没交渉。
いわゆる毒親という類のもので、父親がおかしいとは常々思っていたけど真の毒親は母親だった、みたいな盛大なオチが付いてくる。
父親は酒飲みの競馬好き、子供への暴力、モラハラ。
母親はそんな父を止めなかった。子供が床に叩きつけられて踏みつけられても、いつも見ているだけだった。
私が成人して、母が泥酔して何度か電話してきたことがあった。
そして事あるごとに「私(母)はあんた達を愛しとるけんね〜」と言うのだった。
それを聞く度、だったらどうしていつも助けてくれなかったの。と幼少時代の私が泣いてる気がした。
成人したばかりの頃は何度か反論した事もあったけど、反論したところで逆ギレされ「死ね!」と暴言を吐かれているうちに電話がかかってきても無視する事を覚えた。
忙しかったよ。
後日この一言を言っておけば終わる話。
死ねと言われた瞬間母と向き合う事はやめたし、感謝することはあれどこの先も向き合う事は一生ないのだと思う。
親だからといって話をすれば通じる相手とは限らないし、そもそも通じる相手なら大人が子供に暴力を振っていたら仲裁するんじゃないかな。笑