弊社 Microsoft が強いなあと思う理由
Microsoftは、1975年4月に創業された今で47年目のIT企業である。1981年にIBMのPC向けにMS-DOSを開発し、その成功によりGUI搭載のOSであるWindowsを開発した。1990年にOfficeスイートをリリースし、1990年代にインターネット接続機能をWindowsに搭載し、家庭用コンピュータ市場を急速に拡大した。
その後、2001年にXboxを開発し、ゲーム業界にも進出した。2000年代はWindows MeやVistaといった暗黒の時代とされているが、Windows 7で評判を立て直した。Windows XPが優れていたためか、MeやVistaの問題が大きかったせいか、新しいWindowsに対して不安を抱くユーザーもいた。その反省がWindows 7に反映された。
その後、2010年にクラウドコンピューティングサービスであるMicrosoft Azure(当初はWindows Azure)をリリースし、Windows 8、10をリリースし、LinkedInやGitHubなどの企業を買収した。
2014年にはSatya NadellaがCEOに就任し、現在に至る。
歴史を振り返ると、10年ごとに転換期を迎え、新しい会社として生まれ変わっている印象を受ける。
2010年にAzureが発表され、13年後には会社のコアビジネスに成長した。そろそろ次の10年の軸となる何かが出てくるだろうと思った時に、OpenAIへの投資と協業を開始した。現在、ほぼすべてのMicrosoftが持つクラウドSaaSにOpenAIのアセットを追加し、それをユーザーの訴求ポイントとして、さらにユーザーを取り込んでいる印象を受ける。
ただアドオンして終わりではないだろう。まだ考えていることがあると思う。IT企業として、ITのために役立つことであれば何でも行う、その気概がMicrosoftの伝統的な思考として受け継がれていると思う。
私自身も多くの社員と話をするが、多くの社員が顧客の声を聞き、何らかのアクションを最優先するという「顧客中心主義」の考え方である。「顧客中心主義」といえばAmazonの例がよく紹介されるが、Microsoftにもそのカルチャーが存在している。
日系企業に見られるような社内政治はほとんどなく、調整事項で政治が必要な場合もあるが、自分がやると決めたら、自分がそのアクションのオーナーとなる。オーナーとして仲間を集め、実行していく。正しいことをタイムリーに実行する。このカルチャーがさらにMicrosoftを強化していく。
次のMicrosoftを作るのは、特定の誰かではなく、Microsoftの一人ひとりの社員なのである。これまでの歴史を見ると、Microsoftは常に進化し続ける姿勢を持ち続けており、その源泉は社員一人ひとりの熱意と顧客中心の考え方にあると言える。
今後もMicrosoftは、様々な業界や市場でイノベーションを起こし、さらなる成長を目指すことになる。そのためには、組織としての柔軟性や変革への取り組みが欠かせない。Microsoftは、社員一人ひとりが自己啓発に励み、最新の技術や知識を習得し続けることが求めらている。
また、顧客のニーズに寄り添い、彼らにとって最適なソリューションを提供することも重要だ。これは、顧客中心主義の精神を維持し続けることで実現できる。Microsoftは、そのためにも、従業員が顧客の声を大切にし、共感を持ち、その意見を製品やサービスの改善に取り入れることが必要といえる。
さらに、Microsoftは、パートナーシップの構築や他企業との協業を通じて、相互に価値を創造し、業界全体の発展に貢献していくことが期待される。これにより、新たな技術やサービスが生まれ、より多くの人々に役立つようになる。
最後に、社会貢献活動や環境への取り組みも重要な役割を果たすだろう。Microsoftは、持続可能な社会の実現に向けて、エコロジカルな製品開発や環境保護活動にも力を入れることが求められている。
さぁ、つぎの時代だ。