見出し画像

神秘でも、難解でもなく、ありふれた「生命の樹」

先日、占星術仲間のスピカさんの「生命の樹講座」を受けました。

別名セフィロトの木などとも呼ばれる「生命の樹」とは、10のセフィラー、22のパスからなる、中世のユダヤ教の人たちが作った思想を体系化したもの。

とまぁ、そんなふうに書くと「…何それ?」「怪しいの?」って思われる方も多いと思うので、私なりに平たく言うと「自分で考える力をつけるもの」かなぁと思っています。

私は当時そんなにハマらなかったので全然覚えがないんですけど、「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニングに生命の樹の図が出てきていたり、話の内容にも関係あるみたいなので、そちらで見覚えのある方もいるかもしれません。

画像1

私はどちらかというと、アッシャーやイェツイラーというワードを聞いて「天使禁猟区」を思い出しました。今なら昔とはまた違う視点で見れそうだから、改めてエヴァも見てみようかなぁ。

で、それでどうしてこの講座を受けようと思ったのかと言うと、昨年伊泉龍一先生のマルセイユタロット講座を受けたことがきっかけでした。

私、占いに寄りすぎることなく、離れすぎることなく、まるで自分をチューニングするような感覚になれる伊泉先生の考えが好きなんですけど、その講座の中でちょいちょい生命の樹の話が出てきたんですよね。

なのでタロットの理解を深めたいというのもあったんですが、実はそれ以上に「どうしてみんな占いに行ってしまうんだろう?」という疑問が自分の中にあったからでもあります。

というのも、ちょうどその頃占いアプリでよく占っていたのですが、毎日同じ質問をされる方がいらっしゃったんです。
その日は出た結果やアドバイスに納得して帰られるんですが、ひとりになってまた不安や心配に心が囚われてしまうと、頭ではわかっていてもまた翌日同じ質問をしにきてしまうんですよね(パスで言うとぺーとかコフのとこですかね)。

いや、もちろん私にも毎日同じ悩みに苦しめられたことはあるのでその気持ちはわかるんですけど、なんかその時にすごく自分に対して不毛というか無力感を感じたんです。

こんなこと言うとあれですけど、できれば占いなんか来ない方がいいんですよ。「占いは病院と同じで行く必要がなければ行かない方がいいに決まってる。」って伊泉先生もよく仰ってますが、自分の悩みの答えを見つけるために、そのヒントやきっかけになればっていう思いや、健康診断的な感覚で占いに行くのはいいと思うんですけど、占いに依存しすぎて自分で何も考えられなくなってしまうのはちょっと不健全な状態だと思うので、どうにかできないものかなぁと。

それで、伊泉先生の生命の樹イントロダクションみたいな講座を受けた時に、先生が上記のような人の思考について話されていたので、もっと詳しく勉強したい!知りたい!と思っていたのですが、なかなかタイミングが合わず…。

そんな時に、占星術の講座でたまにお会いしていたスピカさんに「もうすぐ生命の樹するよ〜」っていうご連絡をいただいて、今回受講しようと決めたのでした(前置き激長)

結果、受けて良かったなぁ〜と今しみじみ感じています。

スピカさんは以前、伊泉先生の生命の樹講座を主催されていたこともあり、伊泉先生らしさとスピカさんらしさがいい塩梅なんですよね。
私歴史とか宗教とか苦手なんですけど、スピカさんの例え話がいつも秀逸で身近に感じやすかったので、難しく感じずに学ぶことができました。
(あとたまに乱入してくるスピカさんの愛猫あんずさんに癒された)

ヘブライ語の意味やその背景とかの話も面白かったんですけど、4(ケセド・可能性)、5(ゲブラー・意志)、6(ティファレト・わたし)のセフィラーを理解するために参加者みんなで取り組んだ、「5年後のわたしから届いた未来の手紙」というワークが個人的にめっちゃ面白かった。

スピカさんの「現実という枠に捕われず、いろんな可能性を考えて自由に書いてほしい」という言葉もあり、好き勝手に考えて講座内で発表した私の手紙がこちらです。

5年後のわたしからの手紙

今わたしは、東京のはるか南にある無人島の砂浜に寝そべって波の音を聞いています。
隣には2歳になる息子も一緒です。
4年前友達の紹介で知り合った人と結婚して、その1年後に息子が生まれ、その直後にいろいろすったもんだがあり離婚したことがきっかけで、この島に息子と二人で移住しました。
名前は勝手に「ムー島」と名付けました。
何か仕事につながればとサーフィンのインストラクターの資格を取りましたが、いかんせん無人島なもので誰も来ません。
最近は毎日「本日のムー海岸」という海岸に流れ着いてきたものを紹介するというインスタライブを発信したり、貝殻や漂流物をアレンジしたオブジェを販売して生活しています(ムー島はWi-Fi完備、郵便局もあり)。
それから、5年間で一番嬉しかったことは、インスタライブに濱口優がゲスト出演してくれたこと(無人島といえばやはり彼!)。
これからもムー島の魅力を世界中の人に伝えていきたいなと思っています。

念のため再度言っておきますが、これは全て私の妄想、事実無根の未来です。笑

このワーク、全3回の講座で2回やったんですが、2回目のワークでは私、出家したんですね(もちろん妄想で)。

で、改めて考えると私の理想の未来って、「なんでもある」方じゃなく、「なんにもない」方に価値を置いているんだと気付きました。

実際に私は無人島での生活を夢見ているわけではないけど、自分の中にないもの、無意識に嫌悪感を感じるものは例え妄想といえどイメージしないと思うので、この5年後の無人島での生活は私の中にあるいくつもの選択肢の中の一つなんだと思うんです。

例えば本当に5年後この未来が訪れていたとしても、私は「ま、こういう人生もいいよね」とすんなり受け入れられる自信がある。自覚のあるなしにかかわらず、これは確かに今の私の想像しうる延長線上の自分であると言える。

でも本当は、自分の想像を超えた自分になっていたいという期待もあるし、それが全く予期していなかった状況であればあるほど面白そうにも感じる。

その現在と未来の伸び代の部分っていうのは、その人自身のケセド(木星)に懸かっていると思う。いかに柔らかく、ボーダーを引かず、諦めずに貪欲なケセドでいられるか。

でも、「生命の樹はバランスが大事」とスピカさんが仰ってたように、いくら気持ちがいいからと言って妄想ばかりしていてはダメで、もちろん現実が辛い辛いとただ嘆いているだけでもダメで、ちゃんと自分に夢見ながら、それでも現実はしっかりと見据えて行動できる力などとのバランスが大事なんだと思う。

今回の講座を受けて、生命の樹は神秘的なものでも難解なものでもなくて、私たちの日常にいくらでもありふれていて、意識することで自分らしく生きられるツールの一つなんだなぁと感じました。

スピカさん、ありがとうございました!

参考書籍としてご紹介いただいたこちらの書籍は、訳書されるのを待って読もうと思います。

↓翻訳されました!

生命の木―ゴールデン・ドーンの伝統の中のカバラ
ジョン・マイケル・グリア (著)、伊泉 龍一 (翻訳)


いいなと思ったら応援しよう!