【フローラS振り返り】駆け抜けるのは青鹿の高級車か、新進気鋭の流星か!【3歳馬】
飛び込んできたのは・・・猫(クールキャット)でした!!
こんにちは、ヨシダバリアシオンです。フローラSを振り返っていきます。
事前予想
事前の人気はユーバーレーベンとオヌールが1・2トップ、その次点はパープルレディにアンフィニドールやクールキャットといったところ。
ユーバーレーベンはソダシ(1着)とサトノレイナス(2着)と阪神JFで戦い3着。その後のフラワーカップでは、最高の先行競馬を見せて勝利したホウオウイクセルを差しきれずまたもや3位(2位はエンスージアズム)という結果でした。この「勝てはしなかったが印象を残したレース」が多かったこと、同じレースに出る馬で重賞や多頭レースに出た経験のある馬が少なかったことから高い人気を得たのでしょうか。実力を信用した人も居たでしょうが、経験で買われた印象が強いですね。
同じく高い人気のオヌールは2歳新馬で勝利後、1勝クラスのアルメリア賞で勝利した後の3試合目のレースがこのフローラSになります。人気の理由は上がり3ハロンのタイムにあるのでは無いかと思っています。どちらも阪神競馬場にて行われ、新馬戦では33.4秒・アルメリア賞では32.7秒でした。どちらも序盤がスローペースな展開でしたが、これは魅力でしょう。
他に期待されていたパープルレディは初勝利は3戦目の2歳新馬戦だったものの、ここまで出場した4戦全てで入賞しておりどれも2000m以上のレースと安定感を期待されていました。アンフィニドールは3歳未勝利戦を3月20日に勝利し、その勢いからフローラSに挑む新人。2戦目のレースは後にお話しますが、なかなか思い切ったことをしました。次にクールキャットですが、デビュー戦の2歳新馬戦を勝ってからG3のレースを3回出てします。しかし結果は5着→10着→5着となかなか厳しい内容を見せていました。10着に沈んだフェアリーSでは、出始めは13着で抑えめに行くのかと思いきや、コーナーで一気にそこから先頭に立ち1000mを59秒台のペースで駆け抜けて・・・行くと思いきや、その後の直線にて桜花賞でもパワフルな差しを見せたファインルージュにあっさりかわされ、そのまま馬群の中に埋もれていくという展開でした。しかし、吉田はこの馬に期待をしていてユーバーレーベンと共に3連単の中に含めていました。でもねぇ・・・当たらなかったんすよ・・・。
レース展開
ではレース本番を振り返ります。
ゲートが開かれて1番ウインアグライアがポン出て、真中から6番ルースが好ダッシュを見せる、先頭を取ろうと7番メイサウザンアワーが前進しハナをとっ・・・・・・・・・・・・てない!!!物凄い勢いで大外から16番アンフィニドールが突っ込んできては、目の前にあるカーブに入るやいなや先頭に立つ展開へ。しかも、その勢いに乗じて同じく前を伺っていた10番ララサンスフルや12番スライリーまでついてくる展開。カーブ手前で1馬身の差をつけ、16>>10>12の展開。アンフィニドールに驚いて居たけれども、実は外側から15番クールキャットはクリストフ・ルメールがススっと7番メイサウザンアワーのすぐ横の好位置に一度っていました。
最初のコーナーを走る頃には、16番アンンフィニドールの後ろには2馬身はリードがありました。向こう正面に入ってもその大逃げ体制は変わらず続き、後続もあまり順位を変動させずそのままレースは続きました。オヌールとユーバーレーベンは馬群の中央におり、お互いがお互いをマークして横について行くという展開でした。
第3コーナーに入ると、若干ではあるものの徐々に16番アンフィニドールと後続との距離が縮まっていきました。先行組とだけではなく、馬群全体と距離が縮まってきていたので、ここまで健闘したアンフィニドールにはちょっと苦しい展開が予想されてきました。10番ララサンスフルと12番のスライリーが16番アンフィニドールに届きそうな場面、その後ろを見ると内側には7番メイサウザンアワーが・外側には15番クールキャットがピッタリと後ろについており、来たるべき529mの直線での戦いに控える感じになっていました。1000m通過タイムは1:00.2のペースでした。ユーバーレーベンとオヌールはペースを維持しており、中段でお互いをマークしあう展開は変わっておりませんでした。
最終コーナーに差し掛かると、リードは1馬身ちょい。16番アンフィニドールの後ろにはずっと付いてきていた10番ララサンスフルに12番のスライリーが、そしてその真後ろにはやはり遅れること無く7番メイサウザンアワーと15番クールキャットが居ました。直線に差し掛かる直前、6番手周辺に居た13番ジェニーアムレットが外側に膨らみ一気に差す体勢へ、3番ユーバーレーベンも同じタイミングで外側に出て前を狙う、8番オヌールは内側に控える形に。
直線に入って100m強の残り400m地点で10番ララサンスフルが16番アンフィニドールを並ぶこと無く抜き、続く12番スライリーも16番アンフィニドールを抜き去る。またずっと前を行く2頭の後ろに控えていた7番メイサウザンアワーがここで前へ、10番ララサンスフルと16番アンフィニドールの窮屈な隙間をこじ開けて一気に先頭集団に合流。16番アンフィニドールは粘るものの、このこじ開けで馬体が上を向いて失速。4頭のパワフルな激闘のすぐ外側では15番のクールキャットが前を伺い前進しており先頭集団に並ぶ、7番メイサウザンアワーと12番スライリーがお互いに鍔迫り合いをしている最中、ちょっと苦しくなったか10番ララサンンスフルが一歩後退。15番クールキャットが内側に体を寄せつつ先頭集団と完全に並ぶ、その時ちょっと7番メイサウザンアワーが後退をしてしまう。
残り200mに入ると、外側に居た3番ユーバーレーベンがここで脚を使い全身開始・・・がしかし、12番のスライリーと15番のクールキャットの2人の先頭争いのペースに混ざること無く、3番手に居たメイサウザンアワーを抜くにとどまった。1着争いはクールキャットが残り100m近辺で半馬身抜けると、そのままそれを維持してゴール。スライリーは追いすがろうとしたものの、最後はパワー不足を見せたのかもう一伸び無かった。
振り返って
外枠が不利だと聞く東京2000m芝で、序盤に好位置をしっかり取ってそれをしっかり維持し、最後の最後に脚を使って抜いた後はしっかり粘ってのゴール。ルメール騎手の操舵能力(言い方あってる?)の高さもさることながら、それにしっかり答えたクールキャットのその両方が素晴らしい結果を生み出したのだと思います。本当に素晴らしい。
そして、これが分からない12番のスライリー。ククナやアカイトリノムスメが好走を見せた前走のデイリー杯クイーンCでは10着、10-11-10とレースに加われなかった程の成績。アカイトリノムスメやメイサウザンアワーと走った赤松賞でも7-7-7の7着・・・。その間の2走前の菜の花賞では1位と言っても・・・これが馬券に、それどころか掲示板に入ると予想できた人はすごいです。しっかり2番手3番手の位置をキープし、同様に前を張っていたララサンスフルやメイサウザンアワーがちょっと脱落する中、最後まで粘りきり2位を死守した。前に大きな差をつけられても決してペースが乱れず、本当に良い折り合いを見せてスライリーにとっても120点の競馬だったのではないでしょうか。
勝ちきれないのが3着ユーバーレーベン、一番体が大きかったアルテミスSより段階を踏んで30キロも結果的に体重が落ちている今回。残り200m付近で一気に伸びたのだが、先頭には届かず・・・。レースを見ていたときは、正直クビ差で交わして勝つ!!と思ってニマニマしながらレースを見ていたのですが、勝てませんでしたね。
まとめ
1000mを60.2秒で駆け抜けた先行有利の展開、そんな中で完璧なレース展開を行ったクールキャットやスライリーがしっかり試合を取りきったと言えるでしょう。そこをパワーでひっくり返そうとしたユーバーレーベンも、しっかり前目に付いていたものの届かないという結果になった。
悔しい結果になったオヌールは、前走までは1000mを63秒で走るレースが多く集団を追うのに力を使い切った、そんな印象を受けました。
次に向けて
ソダシやサトノレイナスなどが歓声を受け駆けている今の3歳馬、その壁を突き破ろうとしているファインルージュやアカイトリノムスメなど力を持った対抗馬が揃ってきております。3戦連続3位というナイスネイチャを見せたユーバーレーベンですが、対抗馬の一角であることには違いありません。オークスへの優先出走権は得られなかったものの、賞金額での出場が濃厚です。サトノレイナスは日本ダービー出走らしいので、ソダシ・ファインルージュ・アカイトリノムスメとの勝負をオークスで出来るように祈るのみです。また、今回好走を見せたクールキャットやスライリーは、今回の結果がまぐれでは無かった事の証明を、優先出走権を得たオークスで見せてほしいと思います。
吉田でした。
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