"読んだ本のこと、書いとかないと忘れちゃうから" 1冊目『小原古邨作品集』
タイトルそのまま。
読んだ本のことと、それにまつわる記憶たちを書いてきます_φ(・_・
…時々とんでもない方向に話題が飛んでいくのも…まあいいかな…
それでは、ゆるっとどうぞ💁♀️
【出会ったきっかけ】
メディア・アーティストの落合陽一さん主催の『落合陽一塾』の"今週の本"で紹介されました。
『速読』技術保持者とはいえ…彼の読書量はとんでもない。(生けるLLMだ…)
そんな落合さんのおすすめ本はとりあえず読むことにしてる。
【かわいい×モダン】
図書館で予約してカウンターに出てきた瞬間、『あ。かわいい…』って声に出た。
表紙の絵が、浮世絵っぽいけど、淡いピンクに清楚な花と小鳥。濃い紅色が効いててあでやか。
画に多いモチーフは鳥、花、もふもふ…
もふもふのもとは、動物や鳥。
『踊る狐』のやわらかそうな胸のもふもふ、まん丸い鳥の羽毛の温かそうなもふもふ、寄り添う子猿のもふもふ。もふもふ最高。
かと思えば、花はグロテスクだったりエロティックを感じるほど写実的。
リアルなもふもふや花の背景は、浮世絵×モダンでなんともおしゃれ。
ミニマムの極限の月、しのふる雨、さまざまな色の夜…
これほんとに、120年前の絵なの…!?
【アートからインテリアへ】
和モダンの理由は、西洋画を学んだことと海外への輸出を目的として制作されてること。
床の間や和室ではなく、洋室の壁面にインテリアとして飾られることを想定されてるから、絵の大きさが『浮世絵』と違うんだ…。なるほど…その大きさに合った浮世絵構図が、新鮮に見えるんだなぁ…面白い。
そして、色づかい。
『浮世絵』の中でも華やかな多色づかいの『錦絵』の技法を使って、西洋絵画に使われるような淡い色彩(パステルトーン)のやさしいコントラストも魅力的。
これは画材の技術革新があったからだ…と思うと、江戸時代からの伝統に絶妙に西洋要素を混ぜ込んで積極的に売っていこうとするムーブメントを感じる。
最後に印刷技術。
この本で詳しく解説されてるんだけど、それはまあ凝った技法が駆使されているわけですよ…(語彙力)
原画見たくなるやつ。
【江戸メシ展に行ってしまった】
この本が紹介されたのが2024年の12月だったんだけど、年が明けた2025年1月から太田美術館で『江戸メシ』展があったので、この本きっかけでもっと浮世絵見たくなって行ってしまいました。
…浮世絵なんて、じじむさい…とか思っててごめん…日本人って2025年と同じエンタメを300年前から楽しんでたんだね。マンガだし、推し活だし、パリピのインスタだった(雑すぎw)
これを木版画と少ない色数で構成するために、日本独特の遠近法だったり構図だったりが生まれて、西洋絵画みてきた人たちには『なんだこれ⁈ヤバくね⁇』ってなって『ジャポニズム』が大流行したので、小原古邨みたく海外マーケットのためのマッシュアップ的な木版画が生まれたのかー…面白いなー🤔
ちなみに江戸メシ展で1番好きだったのがこれ✨永遠にみてられる。