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"逃亡日記" 第14夜 恋とレンズ沼…に落ちてみた

"あなたの見ている風景を私も一緒に見ていたい…ずっと側にいてくれませんか…?"

…えいっ‼︎…とマップカメラ・オンラインの確定ボタンをぽちった私の脳裏を、中古カメラ店店員さん(嶋田久作似)の言葉がよぎる…

"レンズ沼って言葉、知ってる?"

えぇ…知っていますとも。今ちょうど、落ちたところです(爆)

そうして、私はNOKTON Classic40mm f1.4と、"恋"と"レンズ沼"に落ちたのです。

すべてのはじまりは、一眼レフカメラ(SONYα7c)を買ったこと…いや、iPhone11をProにした時だったのかもしれません…

カメラとレンズをめぐる私の成長記録。今日はそんな話を。

1 iPhoneでいいと思ってた

2020年6月コロナの渦の真っ最中、スマホの契約更新の時期が来た。

当時所属していた(…今もいるけど笑)オンラインサロンには『写真部』があって、毎月のお題に沿ってすごい写真がガンガン投稿されていた。
その中で一眼レフカメラに負けないスタイリッシュな写真をiPhoneで撮る人たちがいて、"スマホでこんなすごい写真撮れるんだ‼︎"と、すかさず機種変でiPhone11Proを入手。

iPhoneは夜景とか望遠に強くて、Proシリーズには"ポートレートモード"ってのがあって、家族写真用のデジカメ(ごく普通のCanon IXY)しか知らなかった私には、夢みたいな写真が簡単に撮れた。…スマホにしてはお高めの値段だけど、一眼カメラの操作とか私にはムリだし、軽いし小さいし、アプリいろいろ使えるしiPhone最強✨
…と、私は果敢にもライカ(‼︎)やCanonやFujifilmXに混じって、iPhoneで撮影しぐりぐりと編集(iPhoneのカメラアプリ)で削り出した作品を『写真部』に投稿しはじめたのです。

iPhoneのポートレートモード最強…と思ってた頃。色づかいが今と違う。

2 一眼レフの誘惑

"リモートフォトウォークしませんか?"

オンラインコミュニティで知り合った友人とも外出自粛や移動制限で会えなくなった2020年12月頃、そんな声をかけてもらった。

大阪・東京・茨城・静岡…日本中のいろんな場所からDiscordで繋がって、おしゃべりしたり、撮った写真を見合ったり。
月1回のミーティングで、季節ごとの光の違いに気づいたり、構図や編集について学ばせてもらえて…何より写真やカメラについて気軽に質問できる人たちと繋がれたのは大きかった。

参加し始めて1年が過ぎようとする頃、私の中で最強のはずのiPhone11 Proの"苦手なもの"が見えてきた。"月の模様""夜景のキラキラ(光芒?)""意図的な玉ボケ(光が全部水玉みたいな感じ)"が撮れない…。
基本的にiPhoneは画面全体にパリッとピントが合うようにできている。

今から思えば、スマホ用レンズ着けたり撮影テクニックをググったりすれば、解決してたこともあったのかも…とは思うけど、気がつけば"いいカメラ買ったら写真も上手になるかも⁈"…という初心者あるあるの妄想にひたひたと浸っていったのでした。

そして、2021年11月某日。意を決して大型電機店に向かい(地方には東京みたいなカメラ専門店はほぼないのです…涙)初心者向けモデルをいくつか持ち上げてみて…文字通り"重さ"と"大きさ"を持ち上げて確かめて、"APS-Cよりフルセンサー"という教えてもらった召喚呪文(…今でも呪文だw)だけを頼りに、これさえあればすぐ撮れるセット(キットレンズ付きα7c)を購入。ニヤニヤしながらお家に連れて帰ってきました。

3 試練の日々

だがしかし。一眼レフのある生活…は想定以上に難しかった(泣)

謎のボタンとダイヤルがいっぱいあって、写真1枚撮るのにも、電源入れて、上のダイヤル(autoとかAとかSとか)回して、ピント合わせて(…オートフォーカス)シャッター押して……も、思ってる写真は撮れない。月の中の模様も撮れないし、イルミネーションもキラキラしない。ふわっと玉ボケもできないし、夜景は真っ暗…。
あぁぁ…やっぱり難しいよ〜。何よりいいオトナがデカいカメラ持って、のたくさしてるのイタくない⁈(息子氏の生温かい視線がつらい…)

とりあえず、一眼レフ無料講座に参加して基本的な使い方(ダイヤルやボタンの位置や役割)を教えてもらった。
A(絞り優先)とS(シャッタースピード優先)とauto(カメラにおまかせ)と、f値は小さくなるほど明るくなるし、大きくなると全体にピントが合う感じ…くらいの理解はできた。

この時点でようやく、いいカメラ=いい写真…ではないことに気づいた(遅)

月の模様は撮れるようになった✨


4 単焦点レンズ?

一眼レフは手に入れたものの、なんとなく心折れてiPhone Proに戻りがちな日々。
それでもたまーに奇跡的にすごい写真が撮れることがあって。

文化財保護のため、ほぼ真っ暗の室内装飾がバキっと全部浮かびあがったり、夕焼け空の繊細な色彩や雲の質感、淡い光に浮かぶ花…40枚に1枚くらい撮れる"奇跡"を、リモートフォトウォークの仲間に見てもらったり、みんなが話してる内容(呪文が飛び交う〜w)に、ふむふむと聞き耳をたてておりました。

…どうやら私のカメラはEマウントという種類で、レンズを交換することで表現できることが増えるらしい。レンズには望遠やマクロ(遠くが撮れる・小さいものを拡大して撮れる)ズームや単焦点、最新レンズが最高って人もいればオールドレンズの味わいが好き…って人もいる。100万円を軽く超えるようなレンズもあれば、中古で手軽に買えるものもある。
むふー…これがレンズ沼ってやつですか〜…こわい世界だ…けど、ちょっと楽しそう。

"そうだ。単焦点レンズ使ってみませんか?"
"…え…え⁈いいんですか?"

ふんわりと柔らかなトーンの写真が得意なその人が貸してくれたレンズで、私のカメラ人生が大きく変わろうとしていることを、この時の私はまだ知らない…。

奇跡の1枚✨夜の写真が多いのはカメラがはずかしくて昼間に持ち歩けなかったからw


5 運命の出会い

2022年3月某日。その小さな箱が届いた。

小さくてレトロでメカニカルなレンズ。ヘリコイド付きマウントアダプター…というずっしり重い輪っか。…レンズって…思ってたよりかわいいかも💕

しかし。コレを装着するには、"レンズ交換"をせねばなりません‼︎
(自力でレンズ外したことなかった😅)

すぐ取れるようキャップを外してレンズを上に置いて…外したレンズを置くリアキャップを準備して…講座で習った手順を脳内でイメトレ。ブロワー(風でホコリを飛ばすパフパフ)は右手、レンズは左。(茶道かっw)

…あれっ?キットレンズ外れないぞ⁈…え、イジェクトボタン?どこ⁈

…え。待って。レンズ+アダプター?アダプターだけが先??
ぎゅってして大丈夫⁈お願い壊れないで〜💦

はぁぁ…何か20分くらい掛かったけど、できた…かな。
とりあえず電源入れて、レンズキャップを外して、ファインダー覗いて……あ……‼︎

そこに広がっていたのは、まろやかな光と色彩と…柔らかなソフトフォーカスの世界。
なんて美しいんだろう…。


ピント合わせは、f値リングとピントリングとヘリコイドリングの3つをくるくる回す完全手動。f値を1.4にしてくるくる回すと窓からの夜景が一転、かわいい水玉に…‼︎
あぁ…コレが撮りたかったんだー✨

満月と夜景…何回見ても好きだー♡

今思えば、この時すでに恋は始まっていたのですね✨

6 NOKTON Classicとの日々

そして、2022年6月某日。
無事にマップカメラから、私だけのNOKTON Classic40mmとSHOTENのマウントアダプターと…憧れのVoigtlanderロゴ入りレンズフードが届きました。…フォクトレンダーの黒×シルバーの箱もロゴもデザインが大好きすぎる…なんて幸せ✨
(型番をググって調べれば、初心者でも中古カメラサイトを比較して最適価格でネットで買える…すごい時代だなぁ)

NOKTONと見た桜はふわふわで、太陽の塔はどっしり重厚で、富士山は柔らかな雲をまとって壮大に佇まい…。NOKTONと一緒に風景が見たくて、カメラを持ち歩くはずかしさなんて忘れてしまいました。

NOKTON Classicと見た桜…本当に美しかった

レンズが変わったからといって突然写真が上手になる訳もなく、カメラロールは相変わらずナゾの写真であふれています。
でも、撮りたいものや伝えたいものの表現の仕方、そして何よりシャッターを切るわくわく感をNOKTONが教えてくれました。…自主練さえ楽しい😆

レンズとの出会いは恋に似ている。

この出会いは、カメラ初心者に惜しげもなく知識と技術を見せてくれた『写真部』と、共に歩み時に背中を押してくれた"リモートフォトウォーク"の仲間たちのおかげだなぁ…と心から感謝しています。

7 さいごに

長文を最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

レンズへの恋とレンズ沼に落ちてみた感想は…
"何歳になっても、新しい世界には飛び込める"&"楽しいは最強で最高✨"です‼

よき出会いが、ありますように…♡



読んでくださってありがとう🌟ぽちぽち書いていきますね。