【エッセイ】#43 夢中になれ!! だけど、大切なこと
あなたには夢中になれるものがあるだろうか?
私は物を書くことに夢中になっている。かれこれ、2年になるだろうか。
毎日書くことが習慣となり、最近では呼吸をするように文章を書いている。
私のこれまでの人生において、その多くはスポーツに費やす時間が非常に長かった。
本を読む、文章を書くだなんてほぼない生活を送っていた。
それが、祖父の死をきっかけに私は文章を書くことに夢中になった。
仕事上、稟議書や報告書、論文を書いていたが、あくまで仕事として主なっていたため、文章についてしっかりと向き合うということはほとんどなかった
30代後半まで仕事上関係のある本以外はほとんど目にしないという生活を送ってきていた。その分、スポーツにコミットする。いうなれば脳筋というやつだ。
その生活が一変し、今では年間500冊の読書をし、本を20冊出版している。
さらには文章の書き方の講義を行うなど、数年前の私からしたら考えられない生活をしている。
人生とはわからないものだ。
夢中になっているとき、あなたはどんな状態になるだろうか?
私はベタだが、寝食を忘れる。
いわゆる「ゾーン」に入るとびっくりするくらいに時間が溶け、眠気というものが消失し、お腹が減らなくなる。
目がギンギンになり、思考が冴え、アタマの中に書くべき物語がドラマのように流れ、それを容姿の上に書きつけるためにタイプする指が止まらない。
まるでドラマの続きを見たがるかのように自分の脳内にダイブするのだ。
こんな話をするとやばい奴認定をされてしまいそうだが、「ゾーン」に入り書いているときの自分には外の音すら気にならない。
むしろ物語の中の登場人物たちにタイプする指を操られているような感覚すらある。
こういう状態で、翌日の本業のためにベッドに入ろうとしても90%の確率で眠れない。
物語が頭の中で流れ続けるだけでなく、それを綴るためのフレーズが沸いてくるのだ。
こうなるともう悲惨。
スマホに手を伸ばし、フレーズをメモ書きする。
一通り書いた後に、スマホを枕元に戻し、目をつぶる。
すると……、再度襲ってくるフレーズの数々。再びスマホにメモる。戻す、浮かぶ、メモる……。
たいていこの無間地獄に落とされ、気が付けばカーテンの裾から朝日が漏れ出している。なんてことも少なくはない。
そんな朝を迎えた日はたいてい本業の仕事が忙しかったり、肉体労働が激しかったりするのだ。
人生とは、世の中とはなんともうまくできているものだと感じる。
今日の記事はなんでこんなことを書いているかというと、昨晩がまさにそういった状況だったのだ。
夢中になることはあなたの創造性の価値を高め、いい作品を生み出すきっかけとなる。
だが、睡眠だけはきちんととりましょう。