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私のP.U.N.K.な思い出話 #misskey遊戯王部 Advent Calendar 2024
はじめに
#misskey遊戯王部 Advent Calendar 2024へようこそ。
これはホリデーシーズンを遊戯王で楽しく彩ろうという企画だ。こういった記事を書くのが初めてなのでお見苦しい点もあるが、どうか暖かい目で見て頂けると幸いである。
また最初に断っておくのだが、もし構築の話をお探しの場合は、目次からかなり下まで飛んでほしい。新規カードの考察に関しても多くは触れていない。既に有識者が詳しい解説をしているので、そちらを参考にしてほしい。
この企画を聞いた時、最初は自分がMDで使っている愉快なデッキの構築でも書こうと意気込んでいた。調べたところ既にその道のプロが記事を書いていた。おまけに私が考えていたデッキよりも遥かに良い。最近は大会に参加していないから環境の話もできないだろう。さて何を書くべきかと迷った結果、『相棒』の話を書くことにした。どうか長い思い出話にお付き合い願いたい。
【P.U.N.K.】に出会う前
あなたには、『相棒』と言えるデッキがあるだろうか。
私にとっては【P.U.N.K.】が『相棒』だ。
大会を共に駆け抜けたデッキ。
アニメや漫画を見て憧れたデッキ。
時には他のものに移り変わったり、複数いる場合もあり得る。
その中に優劣などなく、どれも愛が注がれたのだろう。
さかのぼること2020年。私は友人の勧めで、遊戯王を始めていた。
なぜ遊戯王を始めたかというと、【メルフィー】に一目惚れしたからだ。
【メルフィー】というのは2020年4月発売の……さっそく話が脱線したように見えるかもしれないが、一旦読み進めてほしい。とにかく、かわいさの暴力に殴られた私は遊戯王という沼にハマったのであった。
何よりもかわいい仲間たちが戦場を出入りするのが非常に愉快だった。だがさすがにそれだけでは勝てないので、EXデッキには強力な助っ人を呼んだ。当時高かった《古狸三太夫》や《アーゼウス》にも手を出した。新しい仲間を入れるたびにデッキはより強力になっていった。その後はかわいい繋がりで【デストーイ】【バージェストマ】【軍貫】と様々なかわいいデッキを組んでいった。
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勝率はというと、大して勝てなかった。所謂“カジュアルな”デッキとはかなりいい勝負であったが、私の組んだデッキは誘発受けに乏しく、展開力も高いとは言えなかった。その中でも友人Aの最強のデッキにはどうあがいても勝てなかった。どれだけこちらが盤面を築いても、主人公のように鮮やかなプレイングで逆転してくる。念のため言っておくが、最強のデッキと戦うのを所望したのは私である。環境デッキを組むという選択肢も知ってはいたが、私の好きなデッキで挑みたいというこだわりを優先したのも私である。
勝てなかったが楽しかった。本当に楽しかった。勝つことよりも(濃厚接触には十分配慮しつつ)皆でカードを囲みながらワイワイやってたのが楽しかったのだ。
だが同時にこうも思っていた。
他のデッキにはまだやれる、だが最強のあのデッキにはどうしても届かない。
本気のAに勝てないのはわかってる、わかっているのだがどうしても勝ってみたい。
いつか自分のデッキで勝ってみたい、と。
【P.U.N.K.】と出会って
いつかの機会がやってきたのは2021年の夏頃だった。この頃の私は【軍貫】を握り始めた。新規追加がすぐに来たのに気が付いたので、次の新規はいつだろうかと遊戯王の情報を積極的に追い始めた(ちなみに軍貫の次の新規は2022年であった)。そして見つけたのがこれである。
発売まであと18日❗️
— 【公式】遊戯王OCG (@YuGiOh_OCG_INFO) August 10, 2021
【8/28(土)発売 デッキビルドパック グランド・クリエイターズ】✨『Uk-P.U.N.K.アメイジング・ドラゴン』✨収録❗️商品HPはこちら👉https://t.co/BaxcoA0Pfm
💥「P.U.N.K.」💥
ド派手にいくゼ❗️己が魂を響かせろ‼️ pic.twitter.com/ZJhp4B4ZX6
私は衝撃を受けた。極彩色の龍。一目見てそのインパクトに圧倒された。色鮮やかで、和とサイバーパンクの融合した、煌びやかでどこか侘び寂のある世界観。安易な理由だが、私が軽音楽のサークルに属していた事もこのパンクなテーマに惹かれた理由の一つだった。
これは運命だ。組むしかないと思った。
これまでのデッキは友人らの助けを借りていたが、この時だけは自分1人でやりたかった。自分の力で成し遂げたかったのだ。開店時間にショップへ行き、3枚ずつ買いに行った。パックを剥くロマンは知っていたが、簡単に全部揃わないことは知っていたし、《No-P.U.N.K.セアミン》は他に比べて少し高かったが全部買う事に決めた。ショーケースで優しい店員さんに「《緊急テレポート》は準制限カードだけど3枚で大丈夫?」と言われた。さすがに1枚減らした。ありがとう店員さん。
すぐに家に帰って構築を考えた。今思えばプロキシを作って練習すればいいのだが、当時の私はカード検索やデッキ保存ができるアプリに頼りきりで、そんな手段を知らなかった。幸い収録されたカードだけである程度形になっていたのはありがたかった。相性のいいカードも全然知らなかったが、今までの知識を総動員してデッキ作りに向かい合った。これがいいのだろうか、それともあれを入れればいいのだろうか。こうして理想とかけ離れた紙の束が何度もできあがった。入れたいものとやりたいことが沢山ありすぎて破綻していた。1枚のカードを入れるか抜くかで一晩悩むこともあった。足りない汎用カードは買い足しにいった。構築が変わるたびに一人回しをし、少しずつデッキらしい形に変わっていった。
ようやく完成したデッキは輝いて見えた。これが自分で組んだ初めてのデッキ。嬉しくて何度も一人回しをした。こうして時間を費やしていくたびに、より好きになった。
これが私の『相棒』との出会いだ。
決闘
しばらくして、友人Aにお願いをした。あのデッキと戦わせてほしいと。Aは快諾してくれた。Aはいいやつだった。Aは笑顔を崩さずデッキケースを開いた。慣れた手つきでデッキを取り出す。『WORLD CHAMPIONSHIP 2018』と書かれたスリーブ。あのデッキだ。どうしても自分の力では勝てなかったあのデッキ。
【HERO】だ。
GXの主人公『遊戯十代』の使用するデッキ。その名の通り非常にヒーローらしいデザインが格好良く、大人気のテーマだ。正に王道の主人公であり、Aそのものだった。
しかし私にとっては悪夢であり越えられない壁であった。先行で《ダーク・ロウ》や《アブソルートZero》を並べて牽制し、後攻では《ミラクル・フュージョン》《サンライザー》で一気に仕留める攻防一体のデッキ。妨害を受けても《ヒーローアライブ》で立て直したり、《エアーマン》で罠を吹き飛ばしてしまう。極めつけに当時最新のHERO、《D-HERO デストロイフェニックスガイ》により更に強化されていた。
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対戦が始まると彼の目つきが変わった。決闘者の目だ。自分が後攻だったのでワンキルされる恐れはないが、当然Aは妨害を敷いてくる。V・HEROを呼び、X・HEROに変身。更に絶対零度の守り《アブソルートZero》が着地した。破壊の化身《デストロイフェニックスガイ》は今にも墓地から復活しそうである。さらに自分のターンのドローフェイズ、サーチされていた《マスク・チェンジ》で仮面の戦士《ダーク・ロウ》を呼び出した。
今までの私ならばこれで終わりだった。【メルフィー】では墓地に行くカードが除外されるのでロングゲームができない。【デストーイ】では《アブソルートZero》に破壊されてしまう。【バージェストマ】や【軍貫】では……いや、全てのデッキで《デストロイフェニックスガイ》があまりにもキツい。本当に勝てない。熟練者であればこの不利な状況でも戦えたかもしれないが、こちらはまだ初めて1年、向こうは歴戦の決闘者である。
実力は雲泥の差、だがデッキへの信頼はお互いに拮抗していた。
そして、私の『相棒』は応えてくれた。
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「《墓穴の指名者》発動、対象の《デストロイフェニックスガイ》を除外したい、何かありますか?」
「どうぞ」
Aは余裕の表情を崩さぬまま答えた。最強の妨害にこちらも負けじと妨害を当てる。蘇生はされるが破壊に怯える心配はない。すかさず私は展開の準備をした。
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「《No-P.U.N.K.セアミン》を通常召喚、何かありますか?」
「どうぞ……P.U.N.K.のこと気に入ったのかい?」
こくりと相槌を返す。Aは笑顔を見せた。今だけはその笑顔が怖かった。私が新しくデッキを組んだことは知っていたから、この展開も予想されていただろう。この妨害を越えられる訳がないという自信故か、それともハッタリか。こちらも強気でいくしかない。
「ライフを払って《No-P.U.N.K.セアミン》の効果発動。サーチをし
「それはダメ。《無限泡影》で無効ね」
Aはすかさず伏せてあったカードで対応した。AはP.U.N.K.の弱点を確実に知っていた。サーチやリクルートを多用する関係で、召喚したところに無効効果を撃たれると非常にマズい。
だがそれは私も重々承知している。ここで召喚するのはあまり強い動きではない。召喚権を残せるときは残しながら動くのがセオリーだ。
だからわざと召喚をした。
私の『相棒』はこれだけではない。
そして緊張で高鳴る胸を抑え、宣言した。
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「《獣王アルファ》を特殊召喚」
「は?」
場に獅子が君臨した。
Aはデカい声を出した。
劣勢の時に特殊召喚でき、相手モンスターと自分の獣モンスターを手札に戻してしまうカード。Aは確実に動揺していた。
こんなものが【P.U.N.K.】に採用される訳がないと思う方もいるだろう。だが思い出して頂きたい。【P.U.N.K.】の初期の構築にはレベル5モンスターが存在せず、特殊召喚可能なレベル8モンスターの採用が検討された。そのため本来ならもっと使いやすいモンスターを用意するべきなのだが……当時の私にとっての最善はこれだった。
もう一つの『相棒』、【メルフィー】での切り札だった。
初めて勝てる、と確信した。そこからは無我夢中だった。私は【P.U.N.K.】の展開をぶん回した。一部覚えきれてない部分もあったが頑張った。
忘れた部分は対面にいるAに教わった。Aはいいやつだった。
まずは舞うように準備を整え、そこから一筆、美しい鯉の出来上がり。最後に力を合わせて滝登り、巨大な龍となり大暴れ。もう少しわかりやすくすると、豊富なサーチとリクルートから融合召喚、その後は臨機応変にシンクロ召喚し、二回攻撃を合わせ8000以上の打点で削りきる、という流れだ。
こうして妨害を全て踏み抜き、なんとか8000のライフを削りきった。
こんなに緊張したことがあっただろうか。
こんなに疲れるものだっただろうか。
こんなにも楽しいものだっただろうか。
これが遊戯王か。
脳が焼かれた瞬間であった。決闘者という意味をようやく理解した。
そしてもう2戦やってボコボコに負けた。
その後はというと、Aや友人らの勧めで《水晶機巧‐ハリファイバー》や《幻獣機アウローラドン》を仲間に加え、《水晶機巧‐ハリファイバー》には笑顔で別れを告げ、相性の良い【クシャトリラ】や【GP】と組み合わせたデッキを楽しみ、《クシャトリラ・フェンリル》に涙で別れを告げ、最終的にはあの【HERO】や《超雷龍‐サンダードラゴン》の力を借りつつも純構築と言えるデッキとなった。新型コロナの影響が落ち着いた頃、大会に何度か参加した。優勝はできなかったが楽しかった。『相棒』と戦えたことが嬉しかった。
様々な事情でショップからは遠ざかり、代わりに遊戯王MDをメインにプレイするようになった。こちらでも色々なデッキを組んだが、なんだかんだで【P.U.N.K.】を一番回した。2023年12月にデュエリストカップで【P.U.N.K.】使いのプレイヤーが1位を取ったのが自分のことのように嬉しかった。《スチーム・ヒーラー》と《アクア・ネオス》を採用した構築を見て、
「それに落ち着くんだよな~~!!」と勝手に感動していた。
新規の考察と展開ルートについて
【更新情報】「Vジャンプニュース」更新!
— 【公式】YU-GI-OH.jp (@yu_gi_oh_jp) November 11, 2024
Vジャンプ1月特大号掲載記事:第3回 『QUARTER CENTURY TRINITY BOX(クォーターセンチュリー トリニティ ボックス)』の収録カード&アイテムを公開!#遊戯王 #OCGhttps://t.co/lOpJ1FmdUv pic.twitter.com/xZAyPGzv4m
そして3週間後、新たな仲間がやってくる。
《No-P.U.N.K.ライジング・スケール》は容易な特殊召喚効果と特殊召喚時にデッキや墓地から仲間を呼ぶ効果を持つ。1枚初動ではないのだが、他のカードと組み合わせてかなりのアドバンテージを稼げそうだ。
《P.U.N.K.JAM FEVER!》は融合モンスターやシンクロモンスターに重ねて特殊召喚できるすごいエクシーズモンスターだ。緩い条件でモンスター効果への無効が構えられるのが非常に嬉しく、《原始生命態ニビル》へのケアが現実的になるなど、今までのカードを活かしつつ新たなルートを拓いてくれた。基本の部分は同じなので、回しているとすぐに体が覚えてくれるだろう。ここでは純構築ではしんどかった《原始生命態ニビル》へのケアルートが開拓できたので、新規カードについて改めて詳しく触れつつ、展開の例を紹介したい。
《No-P.U.N.K.ライジング・スケール》
①使い切ったリソースを除外しての特殊召喚。
今まで光闇のレベル8モンスターを墓地に送った後、蘇生対象にする時【ビーステッド】らに狙われがちだったが、こちらはコストで除外できるので、どちらが先に動くかの心理戦を仕掛けられるようになった。あまりにも副次的な効果だが、これにより三戦シリーズを使いやすくなったのは利点だと解釈している。
②召喚・特殊召喚時のレベル3/5(/11)P.U.N.K.のサーチorリクルートorサルベージor蘇生
この効果により相手の妨害に対する強力な貫通札として数えられる。今までは初動の動きや融合に無効・破壊効果を打たれて動けない場面も多かった。この効果で横に《娑楽斎》を並べ、相手ターンにシンクロ召喚する構えを取り直す事も可能になる。地味ながら対象を取らずに墓地から拾えたり、《アメイジング・ドラゴン》を直接蘇生できたりもする。
③相手のATK2500以上のモンスター効果発動後に裏守備変更
オマケの効果ではあるが個人的には信用している効果。このカードが立っている状況は基本的に立て直しをした後の盤面であると想定しており、従来型では妨害が0の所を0.5妨害にしている、という見方だ。特殊召喚時の効果を含むモンスターは多く、そこを裏返して無効を強要できる。また相手ターンでは《娑楽斎》とシンクロ召喚で逃げられるので、対象を取るタイプの無効には強く出やすい。融合・リンク召喚主体のデッキに効くかは怪しいが、そこはバウンスで対処したい。
《P.U.N.K.JAM FEVER!》
①1素材とライフ600引き換えに1ドロー。
基本的には効果外テキストで特殊召喚を狙うので、あまり使いたくない効果。しかも【ホルス】や【セリオンズ】等の力を借りて1つ素材を追加したら《ジャイアントレーナー》が立ちはだかるので、こちらを目的にするのは余計に難しそうである。もし使うのであれば、ライフを支払うので《エクストリーム・セッション》と合わせて2枚ドローしていきたい。
②墓地の下級を条件に1素材取り除いてモンスター効果の無効破壊。
従来の純構築型では《ニビル》ケアを《フルール・ド・バロネス》に頼っており不安定だったが、それ無しで揃えられるようになった。また《セリオンズ〝キング″レギュラス》とは違い破壊まで行うので、後腐れがないと見るか、墓地での効果を誘発してしまうと見るか。同時採用も検討したい。
展開の一例
初動:《フォクシー・チューン》1枚+手札コスト1枚(召喚権不要)
最終盤面:
1素材《FEVER!》(モンスター効果無効)
+[《ドラゴン・ドライブ》+《娑楽斎》+《エクストリーム・セッション》](相手ターン4バウンス1ドロー)
+《Mme.スパイダー》
+任意のP.U.N.K.罠1枚(モンスター無効orカード破壊)
+2ドロー
①《フォクシー・チューン》ef→手札コスト捨て《セアミン》SS
②《セアミン》ef→《ライジング・スケール》サーチ
③《ライジング・スケール》ef、《フォクシー・チューン》除外→《ライジング・スケール》SS+ef→《娑楽斎》SS
④《セアミン》+《ライジング・スケール》→《アメイジング・ドラゴン》SS、《セアミン》ef→《娑楽斎》ATK+600
⑤《アメイジング・ドラゴン》ef→《ライジング・スケール》SS
⑥《アメイジング・ドラゴン》→《FEVER!》SS
(5体目かつモンスターへの妨害が成立)
⑦《娑楽斎》ef→《娑楽斎》+《ライジング・スケール》→《カープ・ライジング》SS
⑧《カープ・ライジング》ef→《ワゴン》SS+《ディア・ノート》SS
⑨《ワゴン》ef→《エクストリーム・セッション》サーチ
⑩《エクストリーム・セッション》発動
⑪《ワゴン》+《ディア・ノート》→《ドラゴン・ドライブ》SS、《ドラゴン・ドライブ》《ディア・ノート》ef→《娑楽斎》SS、《Mme.スパイダー》サーチ、《エクストリーム・セッション》ef→1ドロー
⑫《エクストリーム・セッション》ef、《ディア・ノート》除外→《Mme.スパイダー》SS
⑬《Mme.スパイダー》ef→P.U.N.K.罠サーチ、《エクストリーム・セッション》ef→1ドロー
このような妨害を召喚権なしでこなしつつ、追加で最大2枚ドローできるので汎用誘発も引き込みやすい。
初動は《緊急テレポート》+手札の他のP.U.N.K.カード(除外するので複数枚積んでいるカードが望ましい)である程度代用が利く。また手札消費は荒いが《スモール・ワールド》でサーチしやすいのも良いところだ。
デッキから出すカードを素引きした場合も召喚権を使うか1-2枚手札が減る程度で済み、素引きNGは基本ない。
また手札に通常召喚できるカードが残った場合、《I:Pマスカレーナ》をリンク召喚でき、相手ターン中の《S:Pリトルナイト》に繋がる。
上振れの展開例
また《ワン・フォー・ワン》を素引きしていると召喚権なしでこんな展開もできる。
初動:《フォクシー・チューン》1枚+《ワン・フォー・ワン》1枚+手札コスト1枚+手札コスト(モンスターカード/後引きOK)1枚(召喚権不要)
最終盤面:
1素材《FEVER!》(モンスター効果無効)
+[《ドラゴン・ドライブ》+《娑楽斎》+《エクストリーム・セッション》](相手ターン4バウンス1ドロー)
+《魔救の奇跡、ドラガイト》(魔法罠無効)
+《超雷龍‐サンダー・ドラゴン》(サーチ封じ)
+任意のP.U.N.K.罠1枚(モンスター無効orカード破壊)
+2ドロー
①~⑬まで同じ
⑭手札コスト(モンスター)捨て《ワン・フォー・ワン》ef→《ドットスケーパー》SS
⑮《Mme.スパイダー》+《ドットスケーパー》→《ルイ・キューピッド》(レベル4)SS、《ドットスケーパー》《ルイ・キューピッド》ef→LvUP、《ドットスケーパー》SS
⑯《ルイ・キューピッド》(レベル7)+《ドットスケーパー》→《魔救の奇跡、ドラガイト》SS、《ルイ・キューピッド》ef→《ネメシス・コリドー》サーチ
⑰《ネメシス・コリドー》ef→除外《ディア・ノート》デッキ回収、《ネメシス・コリドー》SS
⑱《ネメシス・コリドー》→《超雷龍‐サンダー・ドラゴン》SS
この展開に必要なデッキのカードはメインデッキに3枚、EXデッキに3枚と比較的少なくて済む。《ドラガイト》は《カープ・ライジング》《ライジング・スケール》などの水属性が墓地にいるので②の無効効果を起動できる。さらに《ドラガイト》《超雷龍》は共にレベル8なので、緊急時にシンクロ召喚の素材になり、ターンが返ってくればエクシーズ召喚の素材にできると大変噛み合っている。素引きケアに関しても通常召喚で対処するほか、召喚権が足りない場合は《ルイ・キューピッド》のレベルを1に下げ、《飢顎竜アーケティス》や《バロネス》を作る方向に進めばよい。この場合レベル8モンスターが足りなくなるが、《超雷龍》は出せるので相手は思うようにサーチできず、苦しい状況は作り出せるだろう。
《ネメシス・コリドー》を素引きした場合は上振れており、《ルイ・キューピッド》のサーチ先を他の下級P.U.N.K.や《幽鬼うさぎ》に変更できる。
デッキレシピ(P.U.N.K.セリオンズ)
拡張性が高い【P.U.N.K.セリオンズ】のデッキをベースに構築してみた。基本的には上記の展開を狙いながら、上振れた時に《バロネス》や《セリオンズ〝キング″レギュラス》を立てる形をとっている。個人的に《娑楽斎》と《ディア・ノート》はメインに2枚入れたい派だが、《ライジング・スケール》の枠を確保するためこの枚数となった。
サイドデッキに関しては、後述する【アーティファクト】のセット一式と、そのサーチ用に《スモール・ワールド》中継できる予備の《ディア・ノート》を入れた。《スキルドレイン》はP.U.N.K.最上級モンスターの火力でゴリ押す時用である。
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他のテーマとの相性について
他のテーマから数枚出張するのであれば、やはり【セリオンズ】や【ホルス】あたりがオススメだ。このデッキ特有の強みとして『展開途中で2枚ドローできる』点を挙げたい。後から引いても動けるカードが欲しいのだ。
ここまで読んでくれた方のために、他のテーマについてもいくつか書き残しておく。もちろん上手くハマるテーマが他にも沢山あるので、是非色々と試してみてほしい。もし上手くいったら、何らかの形で記事に残してほしい。よろしくお願いします。
【クシャトリラ】:サイキック族のテーマで、種族サポートが共有しやすい。初手に引いていれば《バロネス》を立てることもでき、それ単体での制圧力も非常に高い。だが現在は規制が厳しくなった点、後引きしたときに召喚権を割く必要がある点でデメリットが上回ってしまった。
【スネークアイ】:MDで現在も愛用している構築。やっている事は上の《ワン・フォー・ワン》展開とほぼ同じで、何度も墓地からレベル1が出てくることに目を付けた形だ。また《黒魔女ディアベルスター》と下級P.U.N.K.で《バロネス》を作ることもできる。他にも能力を使い切った後の《エクストリーム・セッション》をコストに《原罪宝-スネークアイ》を使うとその後の《蛇眼神殿スネークアイ》の邪魔にならずお得に感じる。更に《蛇眼の炎龍》がレベル8なのでシンクロ召喚の素材にすることもできる、とかなり相性は良い。欠点は盤面の狭さと素引きした時のケア手段に乏しい点。メイン及びEXデッキの圧迫も激しく、【罪宝】関連の制限化もかなり痛い。またどちらも墓地対策が弱点なので、そこを突かれると一気に苦しくなる。
2戦目がないMDだからこその構築と言える。
【セリオンズ】:レベル7・8を中心とした特殊召喚主体のデッキ。特殊召喚効果に対応して墓地を除外されても特殊召喚自体はできる点が優れている。特に《セリオンズ〝ブルズ″アイン》は《ディア・ノート》と同じ戦士族なので中盤で手軽に特殊召喚ができ、《バロネス》の素材になるのがポイント。更に《円盤闘技場セリオンズ・リング》は《娑楽斎》を戦闘破壊から守ってくれる点も相性が良い。欠点としては《〝キング″レギュラス》《〝リリー″ボレア》の対応先がいないこと。《魔螂ディアボランティス》からの《〝チャンピオン″サルガス》である程度カバーはできるが、今度は【P.U.N.K.】側の妨害札が減ってしまうのが難点。だがエクシーズモンスターを複数並べるためには依然として最高の相方である。
【ホルス】:レベル8主体の墓地から蘇生するテーマ。それぞれ独特な妨害手段を持ち、蘇生も容易で場持ちが非常に良い。途中で引いても問題なく展開ができ、むしろ2ドローしているので余すことなく利用できるだろう。全体破壊に巻き込まれず、戦闘を介さず相手を除去できるのも優秀だ。またランク8エクシーズモンスターは妨害効果が豊富であり、特に相手ターンでの蘇生を行わない事から《魔天牢サンダルフォン》が非常に頼もしく感じられる。逆に相手の墓地対策にはとんでもなく弱い。
【青眼の白龍】:レベル8を大量投入しているテーマ同士。《トレード・イン》を無駄なく利用でき、手札消費の粗さも気になりにくい。攻撃対象を誘導できるのも面白いが、その目的なら《タイタニック・ギャラクシー》がある。《ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン》の耐性付与は目を見張るものがあり、これをうまく活用したい。最近の強化でシンクロ軸の強化はあったのだが、素材に指定があったり、レベル1はいるがチューナーなので《ルイ・キューピッド》になれないことに注意。
【アーティファクト】:主に《デスサイズ》と《ロンギヌス》、《アーティファクトの神智》をサイドデッキに仕込む形。【P.U.N.K.】側の『手札から捨てられる』『《バロネス》を立たせられる→スタンバイフェイズに蘇生ができる』といった利点から採用候補として挙がった。レベル5の光属性なので《スモール・ワールド》で《ニビル》《フォクシー・チューン》《ディア・ノート》等を経由でき幅広く探せる。場に残ってもシンクロ召喚の素材にでき処分に困らない。特に《ロンギヌス》は素引きしても流行の【M∀LICE】等に有効。実際にこれらのセットをサイドに搭載したデッキが入賞していた。
もしかして、もしかしたら、もしかするのかもしれない。
![](https://assets.st-note.com/img/1733002217-tgMulHnVkR2017sAhNPZpTBL.png)
【GP】:ライフが少ない事を条件に特殊召喚できる仲間たち。レベルのかみ合わせも悪くなく、ランク3から【GP】側にアクセスできるため足回りも問題ない。《GP‐PB》の無効化されず対象にも取らない装備魔法化はかなり凶悪だが、場に本人が残っていないと装備魔法にできないので除去には弱い。
【ゴブリンライダー】:最終的にデッキが乗っ取られたので没。素直に《セアミン》と《フォクシー・チューン》だけ出張した方が良い。
【アーマード・エクシーズ】:同じくランク3から繋がるカード達。新規カードの《FEVER!》がエクシーズモンスターである事を活かせるか。打点形成が非常に楽なのは助かるが、【P.U.N.K.】も2回攻撃でそこそこの打点を出せてしまう。《FA-ダーク・ナイト・ランサー》の対象を取らずに破壊以外の除去ができる効果はとても優秀。だが上振れしないと最終盤面から《娑楽斎》が消えることが多々ある。【P.U.N.K.】っぽくないのが残念。
おまけ
《三戦の号》:主に【ビーステッド】や《PSYフレームギア・γ》への貫通札。メインデッキからは《ハーピィの羽根帚》や《ワン・フォー・ワン》をサーチできる。
サイドデッキから《アーティファクトの神智》を仕込めば……。
《スモール・ワールド》:主要な手札誘発はレベル3が多く【P.U.N.K.】ではそこそこ使いやすい。光属性で守備力600の《原始生命態ニビル》を経由地点とすることで様々なカードに繋げることができる。現時点で召喚権を使わない《フォクシー》のサーチは優先度がかなり高く、最悪手札コストに使うくらいの感覚で1~2枚の採用ができると私は考えている。
《ナチュル・ビースト》:元々上振れ札だったのが、《増殖するG》が準制限になり更に出すのが難しくなった。そこまでするなら地属性GSに寄せて【P.U.N.K.】要素を減らした方が良い。
《エンシェント・フェアリードラゴン》:各種マルチャミー等のレベル4とで作れるので採用候補に挙がるかもしれないレベル7のシンクロモンスター。【P.U.N.K.】は展開の途中でフィールド魔法を用意でき、サーチ効果を内蔵する《セリオンズ・リング》《王墓の石壁》等のフィールド魔法をサーチでき相性が良い。ライフを回復することも《サイコ・エンド・パニッシャー》の火力が少し落ちるだけなので問題になりにくい。しかも手札からの特殊召喚でレベル3チューナーを出して《バロネス》を作ると妨害を1つ増やせる。ただし初動で作ろうとすると手札の要求値がかなり高く非現実的。そもそもこれが出るまでに誘発を使われる可能性は高いが、覚えておいて損はないか。
あとがき
ここまで読んで頂き本当に感謝している。明日以降も様々な記事が上がるので、ぜひこの企画を最後まで楽しんで頂きたい。
私もこれを機にショップに顔を出そうと思う。
Aとは疎遠になってしまったが、きっと大会でまた会えるだろう。
その時までまたよろしく、相棒。
Special Thanks
A
遊戯王を教えてくれてありがとう
遊戯王Wikiの歴戦の編集者たち
こちらの知識にいつもお世話になっております
『くもまもの』さん
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