風花雪月初見記10【メインストーリー:女神の行方】
【前回のあらすじ】
ジェラルトを返して
【帰陣】
失意のまま帰ってきました。
そういえば、ジェラルトが「俺に何かあったら棚の裏〜」とか言ってましたね。きっとこないだ彼が言いかけていた話の片鱗が見られることでしょう。探してみます。
結局一冊の手帳(愛妻日記)を見つけました。
ちょっと……親のそういうの……私は好きです。
これは……、本格的に先生って紋章石なんかな?
でもふたりのベビーであることは間違いないのよね?
とすると、ベースは人間で紋章石を宿しているといった感じなのかな? 先天的なのか後天的なのかが気になりますね。先天性だったら、先生のお母様に秘密がありそうだし、後天性だったらレアさまが移植したあたりが考えられそうです。大穴だと先生がパセリの食い過ぎで紋章結石ができたとかその辺かな。私は結石抱えたことありませんが、相当痛いらしいですよね。
私も……。
なんかレアさまって大司教の信心深さってだけでは説明のつかないほど過激派だと思う。使う言葉とかもさ、すごくすごく強いんだよね。女神の一族とかなんかな。ソティスといやに色が似ているし、ソティスの作った子守唄?みたいなの歌ってたし。
ソティスの子孫だというなら、まあ……あの過激さも頷ける気がします。身内への失礼を許せないみたいな話になってくるので。
まあ、子どものこととなると親は過敏になるもの。
ジェラルトの言い分だけでは分かりません。
レアさまにも伺ってみましょう。
やっぱりジェラルトが過敏になってただけだったのか? それを責めることはできませんが……。だって、妻に続き娘までどうにかなるようなことがあったら立ち直れませんからね。なんでも出来ることはするはずです。レアさま、ジェラルトを責めないでやってください。あいつも大切なものを守ろうと必死で、レアさまのことすら疑わしく見えてただけなんです。けして貴女を心底疑ってたわけでは……
やってんなお前!
『私の……』何!!!!?
先生の母親、なんだったんですか!?
【報告のあと】
クロードからの要求です。
彼の知りたいことと先生の生い立ちが部分的に重なると推測しているみたいですね。
この男(今までのストーリーで確信していますが、彼は絡め手が上手い男です)が正面からお願いをするというのは意外ですね。先生にはそれが最善策だと思ったのか、彼女にだけは筋を通したいと思ったのか、どちらにせよ嬉しいことです。良い変化なんじゃないか?
変わってへんかったわ。
まあそれでこそクロードよな。夜中に忍び込んできたら切り捨てるぞ。
これも、彼にとって本題だったんだろうな。
復讐に手を貸すよ、って、なかなか長い付き合いでも言えないですよね。
って思ったら、意外と級長たちって復讐に手を貸すタイプなんですね。重いわ。
やはり皆為政者の器、先生の異質さとか、今後の鍵になりそうな雰囲気を嗅ぎつけて手中に収めたがっているのかな。シンプルに情に厚い場合は大変失礼しました。猜疑心の塊ですまん。
あとね、あとね、ここのソティスの声がすっごく優しくてさあ…………。
ジェラルト、R.I.P….
実は散策のたびにここに来ています。
よく犬も参拝に来てくれてるんですよ。
【仇討ちに】
さて、何故かは分かりませんが、クロードがソロンたちの居場所を突き止めた模様。まあ、それほどまでにレアが派手に動いているのでしょう。実際レアはほぼ総力をつぎ込むために、各地に散っている騎士団を召集しているらしいです。危険度が高いからか、それとも先生まで失うのを恐れているのか、我々には連絡が来ていません。
しかしここはクロードが説得。
良い弁舌。
私はクロードのこういうところが好き。
士気を上げるのもお上手。痺れるねえ。
でもこれも目的だったんだろうな。
利害が一致しているとは言え、随分肩入れしてますよね。
【封じられた森戦】
あまりにも小物。
こいつにジェラルトがやられたんかって思うとハラワタ煮えくりかえるわ。
追い詰め……たんですけど、ソロンが現れてモニカもといクロニエを始末。そして……
なにがなんだか分からなかったんですけど、ソロンが発動したザラスの禁呪とやらに先生が飲み込まれてしまいました。
ソロンは我々を『獣』、先生を『凶星』と呼ぶのですが、『黒き獣』や『白きもの』たちと何か関係がありそうで嫌なんですよね。嫌だよ、こいつらが『白きもの』で女神の正当な継承者だとしたら。禍々しすぎだろさすがに。
生徒たちの信頼に胸が熱くなりますね。
【一方、虚な闇視点】
説教されていました。この先生の顔ツボです。反省の色がない。
まじか〜〜!
いやそうかなとは思ってたけど、こう立て続けだと辛いです。シンプルに展開が早い。
あんね、いつかソティスの声が聞こえなくなる展開は訪れるとは思ってましたよ。心の準備はしていたんです。でもついこの前彼女のすごく優しい声を聞いた身からするとね……受け入れがたくはある。
こちらこそだよ……
そして帰還です。話の流れが早すぎる。
でも実際サクサク判断しないと、指揮官を失った生徒たちは危ないし、そうするしかないんだろうな。
常世の闇でソティスといつまでも喋り続けるのも、正直捨て難いけどね……。
あ、ソロンは倒しました。ほんと腹立ちますよねアイツ。
軽いなー! 先生だいぶイメチェンしたけど、かなり自然に迎えてくれました。
そりゃそうだ。
むしろ今までよく我慢しました。クロードが子どもらしくしてると安心しますね。
実はこの後、急な体質の変化に先生は倒れてしまうのですが、ヒルダとかと協力して修道院に運んでくれたみたいです。
怖いって……
レアさまからの偏愛が怖い。
今回は怖いレアさまで始まり怖いレアさまで終わりました。なんか、こう……ヤバくないですか?レアさまって。
—10日目おわり—
【appendix】
おまけです。
本当に彼は良い男です。
この巨体から献花を預かるの、良すぎだろ。
思ってもみなかったことですが、好きな女のスカウトに成功しました。「えっ?」って声が出ちゃった。