八月という月
長崎や坂折れさうに秋暑なり 梨鱗
もうずいぶん以前に、長崎を訪れました。
どんな町だったのか、記憶もおぼろです。
今では長崎というと、テレビや映画でよく映る長い坂が浮かびます。
あれは、実際に見た景色でもあったのでしょうか。
八月という月は、記憶に留めておかないとならない出来事があった月でも
あります。
広島忌
長崎忌
終戦記念日。
ユヴァル・ノア・ハラリ氏は、その著書「サピエンス全史」で
世界は現在、ゆるやかに統一化されている最中だと述べています。
さらに歴史的に見ると、統一化された世界、
一つの帝国の統治下にあった時代の方が平和だったとも述べています。
統一化のすすむ現代もやがて、
戦争を抑止するのが人々の総意となるのでしょうか。
そういう未来を想像できない訳ではありません。
けれどそこに至るまで
長いこと行きつ戻りつを繰り返すのだろうとも
思っています。
意思のあるところに現状があり、現在があります。
にんげんを蟻が追い越す広島忌
合掌