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たんぼLOVE「3月」ふたたび

河津桜も
木蓮の開花も
いつもより早めの春でしたが
3月になると、季節はすこし足ぶみを。

一雨ごとに順調に
青い芽をのぞかせてきた田んぼでも、
ほとけのざ
花なずな
レンゲに
たんぽぽ
いつものメンバーは
登場をためらいがちです。
でも、
もうじき
いつもの棟梁さん達がやってきます。
のんびりと、にきにぎしく
この場処を塗りかえるのです。

ことしの田んぼは
どんな景色を見せてくれるのでしょう。
夕時の水ぎわに立ち、思ってみます。
そして。
明日という日を
なんとなく待っているじぶんに
気づくのです。

暮らしていくということは
こころの何処かに
明日という場処をつくることなのかも
しれません。

見慣れた景色の先につづく
見知らぬ景色。
それを求めてしまうように
こころはかたち作られているのでしょうか。
その暮らしが、どれほど細やかであっても。

そんなこころの動きにみちびかれ
季節ごとに
ぼくは、ここにやって来るのかもしれません。

  
    春の田や夕餉のにほひ風となり    梨鱗     

    明日へと帰る路かと夕花田


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1年間、つづけた「たんぼLOVE」。
お読みくださって、ありがとうございました。

「たんぼLOVE」の企画は、いったん終わりですが
いつかまた、ふらりと田んぼの様子をお伝えするかもしれません。
ではまた、その日まで。



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