スピッツ歌詞考察(第101回)ウサギのバイク
【基本情報】
ウサギのバイク
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:スピッツ
3分28秒
<リリース日>
1991年11月25日(2ndオリジナルアルバム「名前をつけてやる」)
<収録アルバム>
名前をつけてやる(1991年11月25日リリース 2ndオリジナルアルバム)
【MUSIC VIDEO】
【歌詞】
歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。
【考察】
「ウサギのバイク」とは、1946年から1968年にかけて富士産業(現SUBARU)にて製造・販売された「ラビット」というスクーターのことです。
二人乗り可能のバイクで、レトロな雰囲気が漂う可愛いデザインですね。
ウサギのバイクで逃げ出そう
枯れ葉を舞い上げて
優しいあの娘も連れて行こう
氷の丘を越えて
ラビットスクーターに乗って枯れ葉を舞い上げながら走り、現実逃避しよう。
“優しいあの娘”を誘って、凍った丘を越えて行こう。
脈拍のおかしなリズム
喜びにあふれながら ほら
駆け抜けて 今にも壊れそうな
ウサギのバイク
“優しいあの娘”とのデートを想像して、喜びあふれて胸がドキドキしてきた。
スピードを上げてこのまま突っ走ったら、この古いバイクも自分も壊れちゃいそうだ。
登場人物は、主人公と“優しいあの娘”です。
主人公は、何かから逃げ出すようにラビットスクーターに乗って出かけようとしています。
“優しいあの娘”も連れて行こうとしているので、「逃げ出そう」と言っても追っ手から逃れようとしているわけではなく、退屈な日常であったり、日頃のストレスから逃げ出そう(=現実逃避)としていることがわかります。
枯れ葉を舞い上げたり、丘が凍っているので、季節は冬です。
以前から気になっていた“優しいあの娘”をデートに誘って、ラビットスクーターの後ろに乗せてツーリングをしている様子を妄想し、テンションが上がっている様子がうかがえます。
曲を聴いたらわかりますが、一番の歌詞はなく、「ラララ」や「トゥトゥトゥ」のハミングだけになっています。
これも主人公が心躍らせている様子を表現しているのかもしれません。
タイトルも曲も歌詞も、すべてが可愛らしいですね。
テーマとしては「愛」(=「生」)です。
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