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スピッツ歌詞考察(第47回)ハネモノ


【基本情報】

ハネモノ
作詞:草野正宗 作曲:草野正宗 編曲:スピッツ&亀田誠治
4分49秒

<リリース日>
2002年8月7日(26thシングル)

<収録アルバム>
三日月ロック(2002年9月11日リリース 10thオリジナルアルバム)
CYCLE HIT 1997-2005 Spitz Complete Single Collection(2006年3月25日リリース)
CYCLE HIT 1991-2017 Spitz Complete Single Collection -30th Anniversary BOX-(2017年7月5日リリース)

<タイアップ>
『カルピス』CMソング(2002年)

【MUSIC VIDEO】

【歌詞】

歌詞は下記のサイトでご確認いただけます。

【考察】

さよなら幻 踊りだす指先 宿題残したまま
嫌なことは幻だと思ってさよならしよう。
他にもやらなきゃいけないことがあるけど、新しい曲を考える。

素晴らしい風向き カモミールフレイバーの星 涙をふいたなら
悲しみを乗り越えたら、風向きも変わって今度は良いことが起きるはずだ。
カモミールティーでも味わって一服しよう。

絡みついた糸を断ち切って
膜の外に連れ出してやろう

いろんな感情やしがらみを断ち切って、新しい世界に連れ出してやろう。

ささやいて ときめいて
街を渡る 羽のような
思い通りの生き物に変わる

ささやくように歌うから、ときめいて。
街から街へと自由に渡ることができる羽のような生き物になろう。

心地良い耳鳴り 文字化けの中にも 輝く運命を知る
ギターが歪む音は耳鳴りみたいだけど、なんだか心地良い。
よくわからない歌詞の中にも、実は輝くための意味が込められている。

無理矢理晴れた日 始まった物語 僕らはここにいる
なんとか気分を上げて始まった一日。
僕らはここに集まっている。

巡る季節 追いかけていく
転びながら それでもいい調子

時には逆らえない。
失敗しながら進んでも全然大丈夫。

近づいて 抱き上げて
ノドを鳴らす 子猫のような
望み通りの生き物に変わる
もっと近くで抱きしめるように聴いて。
ノドを鳴らして自由に甘えてくる子猫のような生き物になろう。

ささやいて ときめいて
街を渡る 羽のような
思い通りの生き物に変わる
ささやくように歌うから、ときめいて。
街から街へと自由に渡ることができる羽のような生き物になろう。

2002年にカルピスからのオファーにより書き下ろされた楽曲ですが、前年の9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が発生しており、音楽によって人々の不安を少しでも和らげたいと考えるきっかけになったと草野氏は語っているそうです。
そして「ハネモノ」とは、草野氏による造語(実際はパチンコ用語で存在するが知らなかったとのこと)で、「羽のような生き物」という意味が込められているそうです。

つまり、少しでも心が軽くなって自由を感じられる曲を作っていくから、これからもヨロシクね!という、ファンに向けたメッセージソングではないでしょうか。
「死」を意識したからこその、「生」がテーマの曲であると思われます。

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