強化拡張パック『白熱のアルカナ』注目カード
はじめに
こんにちは。私はポケモンVGCとポケモンTCGを中心に活動しているLyeと申します。この度、自分のアイデアとその根拠を記録として残すために筆を執っております。
本noteでは9/2に発売される強化拡張パック『白熱のアルカナ』の注目カードについて記します。カード集めなどの参考にしていただければ幸いです。
前置きはほどほどに、以下より複数のカードを注目している理由とともに挙げていきます。
注目カード① <フリーザー>、<カイオーガ>
まずは<フリーザー>、<カイオーガ>の2枚です。
この2種類のカードはともにいわゆるWTB(ウォーターツールボックス)と呼ばれるアーキタイプへの採用が主に検討されます。
WTBとは、<かがやくゲッコウガ>などの水エネルギー(または無色エネルギー)でワザを使える水ポケモンをアタッカーとし、<モスノウ>の特性<ひょうせつのまい>でエネルギー加速することで毎ターン強力な攻撃を積み重ねるアーキタイプです。
<フリーザー>は数少ない相手のバトルポケモンをマヒ状態にできるポケモンで、マヒ状態になったポケモンは1回の番の間ワザを使うこととにげることができません。よって基本的に<ポケモンいれかえ>のようなにげずにポケモンを交代する手段がない限りマヒ状態を解決することができず、ワザを使うことすらできない番が生まれかねません。この事実上のエクストラターンを得るチャンスを何度も押し付けられるのがWTBの<フリーザー>です。
<ひょうせつのまい>により、ワザを使うために必要なエネルギーの多いポケモンも扱いやすいWTBでは、<カイオーガ>のようなポケモンは歓迎されます。ワザ<ダイナミックウェーブ>は要求エネルギーが多いもののバトル場、ベンチ問わず180ダメージを与えられる、まるで過去に環境を席巻した<クワガノン(エレキブラスター)>のようなポケモンです。
<カイオーガ>は<かがやくゲッコウガ>と比較し、1匹に180ダメージを与えられるため、早急に相手のポケモンを1匹きぜつさせたいときや相手のベンチに<マナフィ(なみのヴェール)>がいるときに活躍する点も評価ができます。
これら<フリーザー>、<カイオーガ>はWTBを語る上で見逃せないカードになり得ると考えており、注目カードとしました。
注目カード② <ルージュラ>
次に、<ルージュラ>です。
このカードは既存のアーキタイプに確定で入るようなカードではありません。しかし、<ルージュラ>には今までなかった魅力的な能力があるため、何かしらのポケモンVと合わせて新規のアーキタイプが生み出されるかもしれません。
<ルージュラ>はたねポケモンでありながら<オーロット(ろうぼくのけっかい)>と同じ特性を持っています。ポケモンVでワザを使い攻撃するデッキに対しては<ルージュラ>をバトル場に残し番を終えることでサイドを取られずに済むターンが生まれる可能性があります。
サイドを取られずに番を過ごすことができても<ルージュラ>自体に圧力が無ければあまり意味がありません。しかし、<ルージュラ>にはワザ<サイコダメージ>があります。相手のバトルポケモンに乗ったダメカンが多いほどダメージが増えるワザで、<ダブルターボエネルギー>1枚で使えるため非常に優秀です。
<ダブルターボエネルギー>をつけた<ルージュラ>の<サイコダメージ>は、(相手のバトルポケモンに乗ったダメカンの総数)*10-10になります。例えば、<アルセウスVSTAR>に150ダメージ分のダメカンが乗っていた場合、この<サイコダメージ>のダメージは140となり<アルセウスVSTAR>をきぜつさせられます。メジャーなHPラインとして<アルセウスVSTAR>+<おおきなおまもり>などの310があるため、それらのポケモンをきぜつさせられるように<ダブルターボエネルギー>を共有できて、160以上のダメージを出せるポケモンと合わせて使いたいです。
このように<ルージュラ>にはいやらしい魅力があるため注目カードとしています。
注目カード③ <セレナ>
最後に、<セレナ>です。
発表当時から期待の声が多い<セレナ>ですが、私は当時このカードをあまり評価していませんでした。その理由は単純で、「<セレナ>は<ボスの指令>ではないから」です。
ポケモンカードをプレイするなかで多く遭遇するシチュエーションとして「相手の<ジメレオン(うらこうさく)>を<ボスの指令>でバトル場に呼び出しきぜつさせることで、次の相手の番に<インテレオン(うらこうさく)>や<インテレオン(クイックシューター)>に進化されることを防ぐ」や、「相手のベンチにいる<マナフィ(なみのヴェール)>を<ボスの指令>でバトル場に呼び出しきぜつさせることで、自分の<れんげきウーラオスVmax>などの相手のベンチポケモンに攻撃できるポケモンが活躍できる状況を整える」というものがあります。この<ジメレオン(うらこうさく)>などはポケモンVでないため、<セレナ>でバトル場に呼び出すことができません。これが<セレナ>と<ボスの指令>の最大の違いです。
しかし、<ジメレオン(うらこうさく)>や<マナフィ(なみのヴェール)>、<かがやくゲッコウガ>などを呼び出せないと低評価をつけた<セレナ>を再度見直したところ、ひとつの重要な長所に気が付きました。
その長所とは「<セレナ>はドローソースであること」です。これだけだと当たり前のことですのでより細かく記すと「<セレナ>は<ボスの指令>に近い役割を持ちながら同時にドローソースでもあるため4枚の採用が許容できること」となります。
アーキタイプにもよりますが、一般に<ボスの指令>は3枚の採用がメジャーです。その理由は主に「ゲーム中に1,2回使用したいこと」、「役割が限られる中4枚採用することが過剰であること(同時にデッキ事故の確率が上がること)」だと考えられます。
ただそんな4枚採用が憚られる<ボスの指令>に対して、<セレナ>は積極的に4枚採用できるデザインです。<博士の指令>ほどのダイナミックさはありませんが、<ビーダル>の特性<はたらくまえば>を強化したようなドロー効果があるおかげです。
このように<ボスの指令>に近い役割を持ちながら、4枚採用を積極的にできる<セレナ>を最後の注目カードとして挙げました。
しかし、特性<うらこうさく>でデッキからサポートカードをサーチできるデッキであれば、<セレナ>を採用するよりももっと効果自体にパワーのある<博士の研究>や<ボスの指令>を採用した方がよいと考えられることには注意が必要です。
おわり
本noteを読んでいただき誠にありがとうございました。これがデッキ作成等の参考になれば幸いです。気になっていただけたらTwitter(@Lye_VGC_TCG)のフォローなどお願いします。また、今後もポケモンカードゲームに関するnoteやポケモンのゲーム(ソード・シールドやスカーレット・ヴァイオレット)に関するnoteも書きたいと考えておりますのでそちらもよろしくお願いします。
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