2023年版情報通信白書より #1 ~ 加速するデータ流通とデータ利活用
リュディアです。2023年7月4日に総務省が2023年「情報通信に関する現状報告」(2023年版情報通信白書)を公表しました。少しずつ内容を見ていき皆さんとも要点だけ共有したいと思います。
今回は2章1節の加速するデータ流通とデータ利活用を見てみます。誰もが世界で流通するデータ量が増加していることを定性的に感じていると思いますが、定量的にみる機会は少ないので有用だと思います。まず次のグラフを見てみましょう。
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2028年までの予測を含むグラフなのですが、皆さんはどのように感じましたか?私は想像していたよりPCなどのデータ流通量が少なくて驚きました。2020年段階でスマートフォンがPCなどのデータ流通量の20倍以上を占めています。このグラフの縦軸の単位は月あたりのエクサバイトです。
データ流通量なので1024倍 = 2の10乗が新しい補助単位の基準になると思います。基本単位のバイトから順に 1024倍ごとにキロ、メガ、ギガとここらあたりまでは聞いたことがありますね。ギガの1024倍はテラです。保存用のストレージの単位で見ることが多いです。テラの1024倍がペタです。ペタはコンピュータの性能を表すときに見かけることが多いですが日常で見かけるものではないですね。そしてペタの 1024倍がエクサです。全世界だからということもあってもはや想像つかない領域ですね。
次に越境データという考え方が提示されています。私は初めて見た言葉なのですが皆さんはご存じでしたか?国境を越えたデータ流通のことらしいです。このデータの何が重要かというとネット上の情報に対する規制は国や地域ごとに異なるため国境を越えたデータ流通は気を付けないと問題になる可能性があります。では国ごとに 2017年と2021年の越境データを見てみましょう。単位は Tbps = Tera bit per seconds なので、1秒あたり何テラビットのデータが流通したかを表しています。
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上位はいわゆる先進国 + 中華圏が占めていますね。高速インターネットで有名な大韓民国が含まれていないのは意外でした。前にも書きましたが個人情報や著作権を含め国ごとに法律が異なるため越境データのやりとりは企業、団体にとっても消費者にとっても注意が必要です。そこで日本、米国、ドイツ、中国の4カ国の企業と消費者を対象にアンケートをとったデータが記載されています。
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予想通りというか日本らしいというかこんな感じなんですね。日常生活でもすぐに個人情報が、という方も多くいるように感じますし、今のマイナカードの保険証の件を見ても反対派の人は大きな声をあげる方が多いのでものごとが前に進まなくなるのだと思います。
最初のデータを見たところで、日本はネット後進国になりつつあることを理解しないとだめだと思いました。これはインフラの観点からも、消費者の観点からもです。
では、ごきげんよう。