高等学校 情報I、情報II #4

リュディアです。2022年度、つまり次の4月から高等学校で必修科目となる情報Iと、発展的選択科目となる情報II についてまとめていきます。

前回までの 高等学校 情報I、情報II のまとめへのリンクは以下を参考にしてください。

前回のまとめで情報Iで学ぶ内容は数学I を前提としているので、内容が限定されて正直なところ厳しいというコメントをつけました。今回は定量的に見るために文科省の第122回初等中等教育分科会配布資料を見てみます。

この資料の2ページに以下のような表がありました。数学科の選択科目と情報科の履修状況がわかりますね。おおざっぱですが以下のようなことが言えるのではないでしょうか。

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A. 数学の必修科目は数学I のみとはいえ、選択科目の数学II、数学Aは90%以上が履修しており必修に近いと考えてよい
B. 数学III と情報の科学の履修者はそれぞれ 29.5%と 26.1%で共通していると考えてよい

またこの表にある科目のうち社会と情報情報の科学あわさったものが情報I になるわけなので、高校生の皆さんにとっては単純に負担が増えるということですね。なぜなら今まで社会と情報の履修状況は73.6%情報の科学は26.1% であったわけですが、これが100%、つまり全員になるわけですよね。

この表から私が推測したのは情報II というのは、数学II、数学A、数学B あたりの履修者を対象としたものになるのではないでしょうか。数学III を学んでいないと情報II を理解するのは困難というレベルまで持ち上げるとあまりにも学習可能者が減ってしまいます。

実際、データサイエンスやディープラーニングなど、今はやりのアイテムを学ぶには高校数学と大学1-2年で学ぶ数学が必要です。ただし入試で要求される数学ではなく、基本的な部分が理解できており、数学のどの定理や考え方を使うか判断できるというレベルが必要です。微積分線形代数統計学が重要になります。このあたりは、またおいおい見ていくことにしましょう。

では、ごきげんよう。


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