移動体通信 #5 3.5Gと3.9G
株式会社リュディアです。今回は 3.5G と 3.9G についてまとめてみます。過去の移動体通信に関する記事のまとめは以下です。
3.5Gとは第3世代移動通信システムのうち高速データ通信規格に準拠するものを特に区別したい場合に使う用語です。通信規格でいうと EV-DO、HSDPA、HSUPAが 3.5G として扱われます。
3.9G も 3.5G と同様に第3世代移動通信システムのうち高速データ通信規格に準拠するものを特に区別したい場合に使う用語です。3.9G と 3.5G の違いは OFDM 技術など 4G で使われる技術を導入しているかどうかです。具体的にはモバイル WiMAX や LTE が 3.9G として扱われます。
3G, 3.5G, 3.9G と日本の携帯キャリアのサービスを対応させた表を用意してみました。携帯キャリアのサービスは同じサービス名でも運用中に内容が変更されるので差異があるかもしれません。特に最大速度は現段階の正確な数字が必要な方は各社の最新情報を確認してください。
具体的なサービス名はCM で見かけるので皆さんの頭にも残っているのではないでしょうか。おおよそ 3G, 3.5G, 3.9G の区別はこの表の内容でよいと思います。
重要なことは 3.9G は分類上 3G に所属するが、通信技術としては次世代の 4G で使われる方式であることです。特に 4G については複雑な経緯がありました。当初 LTE と モバイルWiMAX については ITU のルールにより 4G を名乗れない時期がありました。そこで各社の広告は微妙な表現を使ったものになりました。「ほぼ4G」「4Gと同じ速さ」などです。その後、ITU が LTE と モバイルWiMAX を 4G として扱ってもよいと方針を変更しました。
従いまして現在は携帯各社の広告としては LTE, モバイル WiMAXをサポートしているサービスは 4G 扱いとなっています。ただ過去の広告を見ると微妙な表現を使っているものがあるので、それは ITU の方針が変わる前のものと理解してください。
では、ごきげんよう。