5G のミリ波、Sub6、4G転用

リュディアです。先日、外で友達と食事をしていたときに、もうこのあたりは 5G使えるの?と聞かれました。一般的にはこういう質問になるのですよね。ただもう少し深入りして理解を深めた方がよいと思うので今日は 5G で使う周波数について簡単にまとめてみます。

以前に私どもリュディアでも 5G についてまとめたことがあります。

また携帯キャリアがあなたの街の 5G サポート状況を公開しています。ここでいう 5G がサポートされているかどうか、というのはケータイのディスプレイ上部に 5G と表示されるかどうかであって実は本質的ではありません。

実は 5G で使われる周波数帯には 3 つの種類がありミリ波、Sub6、4G転用と呼ばれます。5Gに割当てられている周波数帯は総務省のこの資料の12ページの図がわかりやすいです。以下にキャプチャー画像もつけておきます。

3.7GHz, 4.5GHz, 28GHzは 5Gで新規に割り当てられましたが、それ以外は 4Gと共用です。このうち、どの周波数でケータイが通信しているかが重要になるわけです。それぞれの周波数帯は以下のように呼ばれることが多いです。

ミリ波:28GHz
Sub6:3.7GHz, 4.5GHz(6GHz以下の周波数帯という意味で Sub6 と呼ばれる)
その他:4G転用(4Gで使われていた周波数を5Gでも使うという意味)

それぞれの特徴を見てみましょう。まずミリ波です。波長がミリメートル単位になることからミリ波と呼ばれています。このミリ波を使った 5Gの通信を行うと高速な通信が行えるのですが、その一方でデメリットもあります。

A. 5Gサポートのケータイがすべてミリ波をサポートしているわけではない
B. 障害物に弱く、届く距離が短い

Aについてですが、例えば日本で人気のある iPhone で見てみましょう。iPhone 13 は日本国内ではミリ波に対応していませんiPhone SE3 は機能的にミリ波に対応していません

詳細は Apple の以下のページを見るとわかるのですがなかなか面倒です。28GHz帯をサポートしているかどうかは このページ内を n257 というキーワードで検索してください。

ケータイ自体がミリ波に対応していない場合、あるいは認可を取得できていない場合は Sub6 というミリ波のうち 6GHz 以下の周波数帯で 5G を運用することになります。

28GHz帯と比較してデメリットが緩和される一方で、データ転送速度の最高値が遅くなります。結局、超高速通信をしたければ特定の条件が揃っている必要がありますよ、ということです。

さらにミリ波、Sub6 のいずれも届かないようなエリアで 5G ケータイは使えませんとなると普及の妨げになるので 4G転用と呼ばれる 4Gで使っていた周波数帯を使うことも可能です。

今回はラフなまとめですが、5G をサポートしているか?という会話をするときには、どの 5Gを言ってるのか?またケータイ本体側の話をしているのか、キャリアが提供する基地局の話をしているのか?といった細かい部分を本来は意識する必要があります。

では、ごきげんよう。


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